今話題のFIRE、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとったもので米国発祥のムーブメントです。
「経済的な自由を果たして早期にリタイヤ」するものでリタイヤしたあとは仕事をしなくてもいい自由が手に入るので、好きな仕事だけをやってもいいし、完全リタイヤも有りです。
問題は大きく分けて2つ
・生活支出の最適化ができていること
・年間生活費の25倍の資金が必要
前回は生活支出の最適化についてまとめてみましたが、今回は普通の会社員が生活費25年分の資金をどのようにして作っていくのかについて考えてみたいと思います。
前提条件:生活に必要な金額を年間300万円とする
もちろん必要な金額は人それぞれですが、今回はこれで計算してみます。年間300万円、4%を適用しますから生活費25年分でFIREに必要な金額は7500万円です。
これを投資で賄おうとするとどのようなスケール感が必要なのか早速試算してみましょう。
期待リターン5%で試算
では期待リターン5%で試算してみましょう。米国株式の長期リターンが6〜7%と言われていますから5%は真っ当な数字だと思います。
期待リターン | 初期投資額 | 達成までの年数 | 月々の積立額 |
5% | 0円 | 10年 | 48.3万円 |
5% | 0円 | 20年 | 18.2万円 |
5% | 0円 | 30年 | 9.0万円 |
5% | 300万円 | 10年 | 45.1万円 |
5% | 300万円 | 20年 | 16.3万円 |
5% | 300万円 | 30年 | 7.4万円 |
5% | 500万円 | 10年 | 43.0万円 |
5% | 500万円 | 20年 | 14.9万円 |
5% | 500万円 | 30年 | 6.3万円 |
7500万円分の資産を作るためには期待リターン5%で試算すると月々の積立額はこのようになります。
会社員の平均給与が433万円と言われていますから10年で目標金額をクリアするのは難しそうです。もし初期投資額がゼロの場合は月々48.3万円となり年間の積立額が約580万円となるので平均給与を超えてしまいます。
流石に10年で普通の会社員が、会社からの収入だけでFIREするのは無理ゲーですね。
投資期間を延ばして30年としましょう。こうするとかなりハードルが下がってきて普通の会社員でも副業や共働きでなんとかクリアできるレベルになりそうです。
ちなみに期待リターン5%を満足しそうな米国株ETFといえば、米国株式全体を買うVTIと超優良企業500銘柄で構成されるS&P500です。米国株式全体をベンチマークにするようなETFですから、米国が今後も発展するのであれば期待して良いと思います。
期待リターンを5%とした場合
・VTI
・VOOやIVV(S&P500)
もっと早くリタイヤしたい!!
30年も待ってられない!という方、収入を増やして入金力を上げましょう。というのが王道であることは間違いないのですが、その他の方法として期待リターンを上げることでどうなるのか試算してみました。
先程は期待リターン5%で試算しましたが、今回は10%で試算です。
期待リターン | 初期投資額 | 達成までの年数 | 月々の積立額 |
10% | 0円 | 10年 | 36.6万円 |
10% | 0円 | 20年 | 9.9万円 |
10% | 0円 | 30年 | 3.3万円 |
10% | 300万円 | 10年 | 32.6万円 |
10% | 300万円 | 20年 | 7.0万円 |
10% | 300万円 | 30年 | 0.7万円 |
10% | 500万円 | 10年 | 30.0万円 |
10% | 500万円 | 20年 | 5.1万円 |
10% | 500万円 | 30年 | 0万円 |
かなりハードルが下がってきましたね。でもさすがに普通の会社員が10年でFIREするのはかなりハードルが高いことは変わりませんが、時間さえかければ普通の会社員でも共働きと倹約でなんとかなりそうなレベルになっています。
そもそも期待リターン10%は実現できるのか?
問題は期待リターン10%は米国株式全体の期待リターン6〜7%を超えています。なので期待リターン10%というのは市場平均を上回り続けるということになります。
ハードル高そうですね、投資初心者さんがこれをクリアするのはちょっと難しすぎではないでしょうか。そこでETFで期待リターン10%の可能性を考えてみました。
結論から言えばQQQならば可能かもしれないと思っています。
QQQ:
インベスコが運用するETFでNASDAQ100指数に連動するよう設計されています。NASDAQ100指数は米国の新興企業向け市場であり、ハイテク関連のベンチャー企業が数多く上場しています。この内上位100銘柄を組み込んでいるものがNASDAQ100となります。
では過去のリターンを見てみましょう。

(myINDEXより)
過去の実績は、過去30年の平均リターンは+11.5%となっているので、長期で期待リターン10%はクリアしそうです。
ではなぜやす吉がQQQ(NASDAQ100)に注目するのかといえば
期待リターン6〜7%の米国株式というのは、実はGAFAMといった極一部の企業が牽引しているからなんです。
S&P500はほぼ米国全体を表している指数ですが、ここからGAFAMの5社を差し引いたものがS&P495です。このS&P495を見るとほとんど伸びておらずGAFAMが米国株式を牽引していることがわかります。

(ITmedia ビジネスオンラインより)
米国株式の強さの理由に「新しいイノベーションが起きる風土」があると思っているのですが、NASDAQは新興企業市場ですし、イノベーションが起きている雰囲気ムンムンですよね!?
しかもその上位100銘柄となれば常に米国経済を牽引する可能性があると思うのですがどうでしょうか。
そうであれば今後もNASDAQ100に連動するQQQは常に米国株式の市場平均を上回るのではと期待しています。なのでおすすめはVTIやS&P500でリターン5%を狙う、どうしても大きなリターンがほしいのであればおすすめはQQQ、リターンは10%が狙えると思います。
ただリスクとリターンは表皮一体ですから投資初心者さんにはVTIやS&P500からスタートして様子を見ることおすすめします。
なれてきたらQQQを一部入れてみる、副業や共働きで入金力を上げるなど色々とカットアンドトライをしながら資産形成の作戦を見直しして行ってください。
・・・この先どうなるのかは誰にもわかりませんが、書いていてQQQ欲しくなってしまいました。やはり新しいイノベーションは新興企業で起こるでしょうし、成長すれば自動的にNASDAQ100に組み込まれるわけですから今後も米国株式を牽引しそうな気がしています。
でも、どこまで行っても投資は自己責任です。くれぐれも冷静に、慎重にお願いします。
以上、なにかお役に立てる情報あったでしょうか?
それでは、また!!
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