- 日銀は2018年度中としていた物価目標の達成時期を明示しないことにしないことにしたそうです。 物価目標2%は困難ということでしょうか? そもそもインフレを進めるとはどういうことなのか? インフレについてちょっとだけ整理しておきましょう。
日銀がインフレに誘導するのはなぜ?
インフレ誘導とは物の価値を上げる施策、日本円の価値を下げる行為です。 つまり円安への誘導を行うことで円の価値が下がるように誘導する事なんです。 政府や日銀がこのような施策をするのはなぜなのか?
インフレ:値段が上がること=お金の価値が下がること
デフレ :価格が下がること=お金の価値があがること
お金の価値が上がるとは同じお金で沢山のものが変えることです、逆にお金の価値が下がるとは、同じお金で買えるものが減ることを意味しています。
日銀はインフレに誘導する理由は様々なこと考えられますが、先進国のインフレ率は各国の金融政策として、どの国もおよそ2%を目標として緩やかにインフレを進めようとしています。 しかし日本はデフレ状態が長く続き ものの価格は下がり続けてきています。
経済はグローバルでつながっているので日本だけインフレが進まないということは様々な弊害がでてきそうだすよね。
日銀金融政策の目的
他の国が1%前後のインフレ率の中で日本だけが過去20年近くデフレ状態です。 つまり日本の円が強い状態が20年近く続いたことになります。
日本でデフレが発生=円が強い=円高
円が強いということは同じ額の円で海外からたくさんの物が買えるようになります。 100円で1個のアイスが、100円で2個買えるようなもの、つまり円の価値が上がり円高になるわけです。
でも逆にいえば日本で作ったものは高くて売れないので 工場ごと海外に出ていってしまうケースも多く。 また海外から見て物価が高くなっているので海外からの観光客が日本に来ない=お金が落ちない…など デフレが続くと経済活動が停滞してしまう可能性が有るのです。
対してインフレになると、お金の価値が下がるので 給料の価値も目減りしますが、借金も目減りします。 当然円安になるので輸出産業の活性化や海外からの観光客も期待できます。
以上より日銀がインフレを誘導するのはこのような目的があると考えられます。
1:円高の是正(経済の活性化)
2:財政再建(借金が目減りする)
しかし日銀がインフレ目標の達成時期を削除したということは、インフレ誘導策が思うように効果を発していない、つまりジリジリと円高が進む可能性が有ることも考えなければならないということではないでしょうか?
結局の所、お金をばらまいても企業や一部の人だけが潤うだけで一般の消費者には還元されていません。 給与水準はほぼ横ばいなので、物の値段が上がれば当然節約志向が一層高まり、安いものしか売れなくなってしまいます。
つまり近い将来を考えればデフレにはならない可能性が高い!? と考えても良いかもしれません。 (長期投資を考えるのであれば円安傾向は間違いないと思っていますが)
しかし、月並みなのですがやはり将来がどうなるかは全くわかりません。
そこで私達個人投資家は世の中がどう変わろうと対応できるよう、このような時代の変化を感じつつ 立てた運用方針を粛々と進める必要があるということなのでしょうね。
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