突然ですが、年配の方は結構投資に積極的と言われていますがその理由のひとつに、老後資金不足への不安というのがあるのは想像に固くありません。
一般の会社員にとってまとまったお金を受け取る事ができる最後の機会かもしれませんから効率よく退職金を増やして老後生活をより豊かにしたいと思うのは理解できます。
ただ周りを見ると投資はよくわからないので、銀行や証券会社の窓口に行く人がかなり多いように見受けられますね。
残念ながら窓口には投資に向く商品は売っていません!
年配者特有の属性:
・比較的大きな資産を持っている
・投資経験がない
・資産運用に積極的
お金をもっていて知識不足、投資に前向き。となれば窓口で簡単に騙されてしまいます。騙されるというのは投資には向かない手数料が高い商品を買わされてしまうということです。
なのでできるだけ早いうちに投資について知識を深めて実際に運用をはじめたほうがよいと思うわけです。
今回はこれから投資を始める年配の方に最低限知っておいてほしいことをまとめてみました。
米国株式や全世界株式は長期で右肩上がり
優良な投資信託の信託報酬は0.2%以下
年配者のリスク許容度はかなり低い
米国株式や全世界株式は長期で右肩上がり
年配の方が短期売買でリターンを狙うのは全くおすすめしません。短期になればなるほどリスクが大きくなり一部の人しか儲からなくなるからです。
一方で確立された投資方法にインデックス投資があります。これは短期・中期の上げ下げは誰にも当てられないけれど、長期的に成長すると信じられる市場に幅広く分散投資すればみんなが儲かるよね・・・というもの。過去の実績ですが米国株式では年平均で6~7%のリターンです。
なので、年配の方は短期的なリターンは求めずに、再現性が高いインデックス投資で長期運用することがおすすめなのです。
年配の方が投資を始めるのであれば
・インデックス運用は一生続ける気持ちで
・投資先は全世界株式か米国株式を中心に
インデックス投資は一生続ける気持ちで:
米国株式の過去の実績を統計的に見ると15年以上運用期間が取れるならばどの期間をとってもマイナスにならないという結果が出ています。
また、もちろん株式ですから暴落で一時的にマイナスになることもありますが、それを加味しても年平均で6~7%成長しています。
以上を整理すると、老後の資金不足を解消する方法のひとつに「インデックス運用をしながら資産を取り崩す」というのがひとつの考え方になります。つまり投資は一生続くのです。
例えば資産取り崩し時点で2000万円の資産があったとして毎年、年金不足分100万円を取り崩すとします。このとき投資のリターンを余裕を見て4%と仮定すると貯金と比べてかなりの差ができます。

投資先は全世界株式か米国株式を中心に:
インデックス投資の前提は成長市場への長期投資ですから、長期で見て右肩上がりになっていなければなりません。
この前提に合うものとして間違いないのが全世界株式への分散投資です。これは資本主義社会が続き人類がより発展することに賭ける投資なので、長期で見れば確実でしょう。
また全世界株式の中でも米国株式の割合が5割以上と高く、米国が世界経済の中心であることは間違いなありません。なので選ぶならば全世界株式か米国株式ですね。
日本はどうなの?残念ながら長期で見て日本株式が成長し続けるイメージが湧きません。アベノミクス以降景気は上向きですが、少子高齢化など長期的なネガティブな要素が排除できないからです。
日経平均

NYダウ

優良な投資信託の信託報酬は0.2%以下
年配の方が投資を始めるのであれば全世界株式か米国株式へ投資を行いながら取り崩すのが資産寿命を伸ばすために有効であることを書いてきました。
では全世界株式とか米国株式に投資をするインデックスファンドを買えばいいんだね!?
まあそうなんですが、実はインデックスファンドの中にもゴミ商品が紛れています。見分ける一つの方法として優良なファンドは信託報酬が安いことに注目です。
信託報酬(手数料)はリターンに直結しますので投資家にとっては少ないほうが有利、また最近の値下げ競争で信託報酬がかなり下がっており、感覚的ですが0.2%以下であれば合格ラインかなと思います。
年配者のリスク許容度はかなり低い
いままでに投資をしたことがない特に年配の方にとって暴落により資産額が大きく減るのは未経験のことだと思います。
- 長期的に右肩上がりになるものを選んだハズ
- そのうち戻ってくるハズなんだけど
・・・と心配し始めると 過去は戻ってきたけど今回はなにか違うのではないか、一旦現金化したほうが安全なのではないかと考え始めてしまいます。
そもそもそのようなことを考えてしまうこと自体リスクの取りすぎ、謙虚に自分のリスク許容度はかなり低いと考えてその範囲内での投資を検討しましょう。
具体的にはなくなってもいいと思えるほど少額で経験を積むことがおすすめですね。実際に暴落を経験することでダメージ少なくリスク許容度を鍛える事ができます。
また近い将来使う予定のあるお金も投資に回してはいけません。その分リスク許容度が下がるからです。
まとめ
年配の方が投資を始めるにあたり、単純に少しでも増えればいいや・・・のような気持ちで窓口に近づいてはいけません。そこには投資に向くと言うよりは銀行や証券会社が儲かる商品しか無いからです。
なので窓口の言いなりにならず、自分で貯金や退職金をどのように運用してどのように取り崩すのかを考える必要があります。
今回は運用を考える前提として最低限知っておきたいことを独断でまとめてみました。
知っておきたいこと:
米国株式や全世界株式は長期で右肩上がり
優良な投資信託の信託報酬は0.2%以下
年配者のリスク許容度はかなり低い
これらを前提にどのような運用がしたいのか、何歳までにどのくらいの資産を準備すればいいのかなどの作戦を立てていくわけです。老後資金をターゲットにするならば、現実的な運用例として投資をしながら取り崩す方法が良さそうです。これにより資産寿命がかなり伸びることになりますからね。
では次回からもう少し詳しく書いてみたいと思います。
それでは、また!!
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