いきなり退職金で投資デビューってどうよ!?

定年間近の先輩方と話をしていると退職後の話とか、退職金を使って資産運用を考えている話をよく聞きます。 定年再雇用を使えば収入がある期間を数年間確保できるとはいえ、加齢とともにケガや病気への対応など生きるためお金が必要であり、退職金というまとまったお金が入ることを意識して投資を始めるにはいい機会と考えるのは当然かもしれません。

今まで投資をしたことが有るの?

聞くと、今まで投資をしたことがない人がほとんど、中にはチャイナ・ショック少し前に購入し株価が下がったのであわてて売った という人もいました。(大損だったらしいです)

投資をしたことがない人がいきなり1000万円クラスの退職金を手にしてもどうして良いかわからないケースが多いというのはよく聞く話です。 そこで「退職までの数年間、少しづつ経験をつんだらどうでしょうか?」 「私はこんなの買っています、買おうと思っています。」 と説明するのですが反応する人はまずいません。

どうも私の話よりも銀行窓口の担当者の話のほうが信頼性が高そうに感じるのでしょう。

でも退職金の運用を銀行などの窓口で相談しても良い商品は紹介されず、多分手数料がたくさん取れる銀行にとって都合がいい商品しか紹介されないでしょう。

環境は大きく変わりつつ有る

投資については金融庁も日本の金融機関が手数料で儲けることばかりなので、「貯金から投資へ」を進めるためか本気で改善を考えているようです。 それは金融庁の平成28の金融レポートを見ても感じます。

●我が国の投資信託の販売実態等を見ると、引き続き以下の傾向が見られる
1:米国と比べ、リスクに見合うリターンをあげていない投資信託が多い
2:パフォーマンスの良いアクティブ運用投資信託が少ない
3:テーマ型投資信託が多い(売買のタイミングを適切に見極めることは困難)
4:回転売買が多い
5:高い販売手数料や信託報酬の投資信託が多い
6:販売会社と系列の運用会社の間の結びつきが強い
●顧客本位の業務運営に真剣に取り組む金融機関が見られる他、つみたてNISAの対象商品として、手数料が低く長期の資産形成を指向する投資信託が増えるなど、新たな動きも見られる

これを受けて、証券会社でも 金融庁がダメな金融商品と呼ばれる商品の販売を自粛はじめています。 また「分散投資、積立投資、長期投資」といった投資の王道をつみたてNISAで推進しています。

このため今までの手数料がとれる金融商品は少なくなっているハズですが、先日おふくろに証券会社の担当者が持ってきた金融商品はこの流れに沿ったものではなく依然として過去から続く資産形成に向かない商品も作り続けられているようです。

投資は元金が大きければその分リターンに反映されるので退職金のようにまとまったお金が入るときにはしっかりと考慮が必要です。

ダメな金融商品のとは

では一般的にダメな金融商品の例を上げてみましょう。

1.毎月分配型投資信託
2.個人年金保険(特に外貨建てのもの)などの貯蓄性保険商品
3.ラップ運用

1.毎月分配型投資信託
文字通り毎月分配金が戻ってくる投資信託です。 特徴は毎月一定額が戻ってくるのでなんとなく得をした・儲かったと勘違いしがちですが、実は運用によって その分配金レベルの運用益が出ることは普通ありません。 その差額分は投資した元本が手数料を取られて戻ってきます。

100万円運用し、毎月1万円の分配金が戻るとすると運用益が12%/年となりますが、分散投資をしている場合は良いところで3~5%程度と考えるべきです。 その差額は元本を取り崩している事になります。

つまり運用している資金も減り、分配金も徐々に減っていく仕組みです。 販売担当者は分配金も支払われ続けるような説明をすると思います。 例えば「ご自身が亡くなっても分配金はお子さんに払われ続けます」など(正しくはそのように勘違いさせる!?)

基本的な仕組みを知ればそのような事はありえません。

2.個人年金保険
金融レポートによると販売手数料は開示されていないようです。 また金融庁の調査では外貨建て保険の場合は7~8%、中には10%以上という高額な手数料が取られているとの話もあります。

投資信託でも販売手数料が0~2%程度なのに比べて非常に高額です。

3.ラップ運用のファンド

ラップファンドは投資家の考え方などから資産運用を金融会社におまかせするものです。 資産運用の専門家が実際の銘柄を選択したりと投資家は知識がなくても適切と思われる運用が可能となります。

ただラップ口座はとにかく年間にかかるコスト(信託報酬)が高く金融機関に支払うコスト、購入したファンドの信託報酬などが加わるのでかなり高くなります。

ただ、最近はロボアドバイザーがこの専門家の代わりをするサービスが登場してます。 登場してから日が浅いのですが、コストを見る限り0.3~1%程度と安めに設定されているので これならば検討しても良いかもしれません。

私なりの結論ですが、まとまったお金が入る退職金いきなり運用を始めるのではなく退職前から少額で運用を行い感覚を掴み勉強も継続するのが良いと思います。 今はネットで様々な情報が得られるのでそれらを参考にしても良いでしょう。

少なくとも窓口で担当者の話だけを聞いて商品や運用を決めるのはNG、彼らは営利企業の社員ですからどうしても紹介される商品には偏りが出ます。 窓口で紹介された商品の評価をネットで確認してみると様々な評価が出るので面白いと思いますよ。

あと個人的にはセールスがいないネット証券が安心です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする