投資を始めるのであれば米国株式や債券ETFがおすすめです。もちろんリスクを取って個別株から始めたりするのを否定するわけではありませんが、自分でポートフォリオを考えたり・企業業績を確認したりとハードルがちょっと高め。
でも、だからといって銀行や証券会社の窓口は論外
これからの世の中投資をしないという選択肢はないので、であればETFでさっさと始めてしまったほうがよいと思うわけです。
なので今回は投資初心者の方におすすめできるETFを改めてまとめてみました。最近はレバレッジ型のETFや投資信託も人気がありますが、あくまでも投資の核となるようなETFという目線で選択しています。レバレッジや個別株は投資の核が決まってから考えればいいですからね。
前提は長期運用が前提、短期・中期の値動きを言い当て続けられる人はいないので、長期的には成長が期待できる市場へ長期投資をして資産形成をするわけです。
では長期的に成長が見込める市場とは・・・ズバリ全世界株式への分散
歴史上一国が繁栄し続けたことはないというのが理由です。もちろん超長期目線での話ですから、自分が生きている範囲で考えれば米国一択でもよいと個人的には思っています。
投資の核としてインデックス投資をするならば
・全世界株式への分散
・米国株式への分散
高配当株投資を投資の核とするならば
・米国高配当
優良債券を組み合わせたい
・米国高格付債券
サテライト的にトッピングを考えるならば
・新興国株式へ投資したい
・高配当債券へ投資したい
・金へ投資したい
・今流行のGAFAMへ投資したい
投資の核としてインデックス投資をするならば
全世界株式への投資といえばVTですね、これ1本で全世界株式の90%近くの銘柄に分散投資できるすぐれものです。
唐突ですが、ノーベル経済学書をとった現代ポートフォリオ理論によると、最も効率的なポートフォリオは時価総額加重平均株価指数であるとなっています。
つまり最も小さなリスクで大きなリターンを得るには幅広く世界中の株式へ分散し、時価総額加重平均で運用するのが最も効率が良いということなのです。
VTはこの理論を1つのETFを買うだけで手軽に実践できるスグレモノ、なので超長期でみれば一番効率が良いのがVTといえますね。
ただ超長期とは何年なの?これは誰にもわかりませんし、10年後かもしれませんし100年後かもしれません。なので個人的には当面米国一択です。
また米国株式に限定するのであれば同じく時価総額加重平均を採用しているVTIも注目です。これは米国株式全体を買うもので、米国株式約3800へ分散投資できます。
過去10年のパフォーマンスを比較するとVTI圧勝ですね、いま世界経済を引っ張っているのは米国ですからかなり差が出ていますね。
※:水色 VTI 紫 VT

でもいつも米国が一番パフォーマンスがいいと言ってるわけではありません。2003年にはBRICs諸国への投資に人気が集まっており、当時の米国はドットコムバブルでオワコンあつかい。この10年はたまたま米国の調子が良かったと考えておいたほうが無難です。
注意点は人気があるからと言って安易に乗り換えないこと。
米国株式で世界的に有名な指数として「S&P500」があります。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している株価指数で最も長い歴史があります。
このS&P500株価指数は米国の大型優良株約500社を組み込んでおり、米国全体を買うVTIとほぼ同じ値動きをします。
このS&P500をベンチマークにしている商品は3つあり、VOO・IVV・SPY いずれも運用会社が異なるだけの違いです。(SPYはやや手数料が高い)
投資の核を決めるのであれば全世界株式のVT、米国株式のVTI、もしくはS&P500をベンチマークにしたVOO・IVV・SPYでインデックス投資をおすすめします。
全世界株式:VT
米国株式 :VTI・VOO・IVV・SPY
高配当株投資を投資の核とするならば
インデックス投資と同様に有名な投資方法として高配当株投資があります。当然米国ETFとしても有名な商品がラインナップされており、いちいち個別株を組み合わせなくてもリバランス含めて自動的に運用してくれます。
結論から言えばこの3つがおすすめです。
VYM:バンガード・米国高配当株式ETF
優良な高配当株式 約400社へ分散投資、様々なセクタに分散しているのでこれ一本でもOK、利回りは2.7%ほど(2021/07/28)
HDV:iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF
配当水準が高い米国株式約75銘柄に分散、生活必需品・エネルギー関連の比率が高いのが特徴です。 配当利回りは3.57%(2021/07/30)
SPYD:SPDR®ポートフォリオS&P500®高配当株式ETF
S&P500の中でも高配当な銘柄80に分散しています。金融や公益事業、不動産の比率が高いのが特徴です。 配当利回りは4.81%(2021/08/05)
これら高配当商品はインカムだけでなくキャピタルも狙える優れた商品なので、暴落時に買い増しするだけでなく積立にも向いています。
優良債券を組み合わせたい
高格付けの債券ETFといえばAGGかBNDですね、一般的に株式と債券は逆の値動きをするといいますから、資産規模が大きくなってきたらポートフォリオのお守り的に組み入れるのがおすすめです。
投資格付適格債券に幅広く分散させており、政府系の債券が多いことが特徴。 分配金利回りは1.84%(2021/08/06) 利回りがやや物足りないものの暴落時にその真価を発揮します。
AGG過去5年

コロナショック時に110ドルまで値を下げていますがS&P500が30%ほど下落したことを考えればほとんど無視できるレベルです。
またAGGとBND多少の違いはあるにせよ投資適格債券へ幅広く分散させており、チャートにも差がないのでどっちを選んでもいいと思います。
サテライト的にトッピングを考えるならば
長期投資の場合、投資の核をきめて運用を開始するとあとはほとんどすることがありません。だからといって核の部分を色々といじくり回すのはNGです。
そんなときは色々とトッピングを考えてみましょう!!
新興国株式へ投資したい
新興国株式へ分散させるのであればVWOです。新興国は経済的に不安定になると一気に資金が回収されてしまうのでなかなか右肩上がりにはならないのですが・・・
もしかすると今のうちに仕込んでおけば・・・
高配当債券へ投資したい
投資適格債券よりも不適格債券のほうが分配金の利回りは高くなります。このため投資不適格債券を集めたETFも存在します。
HYGがその代表ですね、投資不適格だけど利回りが高い銘柄を組み入れたETFで利回りが3.82%(2021/08/06)となっています。
単体の銘柄で持つにはあまりに怖いものでも、約1300もの銘柄を組み入れていることでリスク分散しているETFですね。
金へ投資したい
ETFは金へ投資するものも存在します。金現物購入や保管にかかる費用よりも、GLDの経費率のほうが下回るといいます。
株式などとは異なりそれ自体が価値を生み出すわけではありませんが、昔から有事の金と言われるように安全資産としての価値があります。
今流行のGAFAMへ投資したい
GAFAMといえばIT企業の雄である5社(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)ですが、そのサービスはすでに社会インフランとして生活に根付いており、これからも成長が期待できる企業群です。
昨年の5月にGAFAMの時価総額が560兆円となり東証1部2170社の合計を上回ったと報じられたのは記憶に新しいところです。
GAFAMに投資をするETFはないと思いますが、NASDAQ100という株価指数に連動するETFは存在します。
QQQですね、もともとQQQはナスダックに上場している時価総額が大きな100社を組みこんだもので、ITやテクノロジー系の銘柄が多いのが特徴。
QQQの4割以上をGAFAMが占めており、過去の運用実績も好調そのものですね。ちなみにS&P500やVTIにもGAFAMは2割程度含まれています。
水色:QQQ 紫:S&P500

まとめ
投資初心者の方が悩まずに長期投資をスタートできるよう代表的なETFと特徴をごく簡単にまとめてみました。
投資の核としてインデックス投資をするならば
高配当株投資を投資の核とするならば
優良債券を組み合わせたい
サテライト的にトッピングを考えるならば
投資って何をすればいいのかわからない・・・だからといってくれぐれも銀行や証券会社の窓口に行って相談しに行かないことが重要です。
なぜならば、あそこには正直ゴミ商品しかないので何を選んでもいまいち、さっさとネット証券を開設して優良なETFで運用を開始したほうが良いはずです。
注意点はリスク許容度、まずは少額から運用してなれることが大切だと思います。
それでは、また!!
コメント