これからのメガトレンドは少子高齢化による社会保障の改悪と増税ですね。なので個人は自分の資産形成や収入の柱を増やしたりしてこのメガトレンドに対して対策をしておくことが大切になると思います。
ところで、少子高齢化による社会保障の条件改悪は・・・
お年寄りが増えて、支える現役世代が減っていくわけですから条件が改悪されるのはなんとなく理解ができますし、そのため自衛として資産形成や副業など収入の柱を育てることが必要になってくるのは理解できます。
しかしなぜ増税が必要なのかはわかりにくいですよね、特に消費税が狙い撃ちされていますが 個人的には税率は更に上がり続ける可能性が高いので資産形成や副業の必要性はますます高まってきていると思っています。
今回はなぜ消費税が上がり続けると思うのか、その理由について考察してみたいと思います。
消費税は安定財源
法人税は減税されている
消費税が上がる理由
消費税は安定財源
法人税や所得税のように累進課税は支払い能力に応じた課税であり、消費税は一律の課税です。なので消費税はお金持ちに優しく、お金のない人にとって負担が大きい税制です。
それに消費税は30年間淡々と増税し続けています。
・1989年 3%
・1997年 5%
・2014年 8%
・2019年 10%
なぜお金のない人への負担が大きな税金が増税し続けているのか?その理由を表すグラフがこれです。
一般会計税収の推移

紫が所得税、紺色が法人税、黒線は消費税です。
消費税は安定して推移しており、また2014年(赤矢印)5%から8%に増税されていますが、この時に税収が大きく伸びていることがわかります。
また所得税や法人税は景気に影響されて大きく変動していることがわかります。特にリーマン・ショック時に多くの企業が赤字に転落する中で、法人税の税収が大きく下がったものの消費税は安定していたことがわかります。

つまり安定的に財源を確保しようとすると消費税のほうが都合がよいわけです。
法人税は減税されている
また法人税率は以下のグラフのように徐々に下げられてきています。なぜ減税しているのでしょうか?
法人税率の推移

下のグラフを見ると、税収に占める消費税の割合は右肩上がり、法人税は右肩下がりなのがわかります。つまり法人税を減税してその穴埋めで消費税を上げていることがわかります。
所得・消費・資産等の税収構成比推移(国税+地方税)

なぜ法人税が減税されているのか?
その理由は「底辺の競争」で説明がつくと言われています。
底辺への競争(ていへんへのきょうそう、英: Race to the bottom)とは、国家が外国企業の誘致や産業育成のため、減税、労働基準・環境基準の緩和などを競うことで、労働環境や自然環境、社会福祉などが最低水準へと向かうこと。自由貿易やグローバリゼーションの問題点として指摘されている。
(Wikipedia)
つまり多国籍企業は法人税が安い国で利益を出し、法人税が高い国では利益を出しません。なのでどこかの国が法人税を下げると他国も追随せざるを得なくなるわけです。
消費税が上がる理由
なので法人税は世界的に下げ傾向なので先進国の法人税率が軒並み低下傾向、そうすると国の財政を圧迫してきます。そのような中で世界的に景気に影響されにくい消費税がターゲットにされているわけですね。
でも日本の法人税が他国よりもすでに安ければ消費税の上がる余地は小さいことになりますが、どんな感じなんでしょうか??
JIJI.COMのサイトにこのようなグラフがありました。

ここから推測できるのは日本はOECD加盟国平均よりも法人税収の割合が高いということです。
・・・まだまだ法人税が下がる可能性が大きく、消費税が上る可能性も大きいと考えられます。
すでにギリギリなレベルでは?
でも消費税が上がったとしても収入がそれ以上増えていれば問題ないということですが、賃金が上がっていないのは肌感でわかると思います。
ちなみに全労連のHPには国ごとの実質賃金の推移がありました。

うーん、日本以外は賃金も上がっているのに・・・日本だけは賃金だだ下がりですね。
まとめ
日本は賃金が減少傾向にあるなかで消費税増税圧力が強いという状況が見て取れます。
つまり消費増税はまだまだ続くことを前提に生活設計をしておかなければなりません。つまり収入を会社からの給料だけで賄うことを前提にしていると近い将来生活が困窮する可能性があるということです。
政府が副業を推奨するようになったのもこのような背景があるからでしょう。
少子高齢化による社会保障の条件改悪も待ったなしですから収入の柱を少しでも増やしておくことがこれからの世の中では必須になることがわかります。
とは言うもののすぐに消費税が上がるわけではないので悲観せずに淡々と準備を進めていきましょう。ポイントは会社に過度に依存せず、副業や投資で淡々と資産形成を進めて行くことですね。
このように環境変化によって資産形成の重要性が増している中で金融教育も少しづつ始まってきたようです。
昔から日本ではお金の話をあまりしませんが、もっとオープンで良いと思っています。特に目的をもって投資を始め、家族で話すことは良い金融教育になっていくでしょう。
資産を長期で増やすのであればインデックス投資がおすすめですが、短期間に増やそうとしてレバレッジをかける商品を買う人もいます。確かに伸びるときのパワーは圧倒的ですが注意も必要です。
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