レバレッジETFが人気の今/知っておきたい3つのこと

今人気の商品にレバレッジを効かせた投資信託、ETFがあります。例えば「ファンド オブ ザ イヤー2020」でも12位「iFreeレバレッジ NASDAQ100」が入っていますし、楽天証券の海外ETF保有残高ランキングでもトップ10にS&P500のレバレッジETFのSPXLが入ってきています。また情報通信系のレバレッジETFとしてTECLなど様々なレバレッジ型が目につくようになってきています。

レバレッジは当たれば大きいので、株価が右肩上がりになると人気が出るようです。コロナショック後に各国で経済の下支えのためお金を刷っていますから今がチャンスということです。

もちろんどのように運用するかはその人の考え方次第なのですが、初心者が安易にレバレッジ型のETFを購入するのはあまりおすすめできません。

もっとあがるのでは?もっともっと・・・そして突然の暴落に足元をすくわれることになるでしょう。上手く言ったとしても より大きなリスクをとってしまう中毒性もあります。

個人的にはレバレッジETFの特徴は以下3つだと思っています。
●一本調子で上がっているときは圧倒的に強い
●実は長期運用に弱い
●レバレッジETFは順張り

なのでタイミングをみた短期投資に向く商品で初心者には手が負えないと思っているからです。

レバレッジETFとは

株価が上昇を始めると人気が出てくるのがレバレッジ型のETFです。レバレッジといえばブル・ベアの2種類があるのですが、株価の変動に対してその2倍、3倍と同じ方向に動くのがブル、その逆がベアです。

例えばSPXLはS&P500指数のブル3倍ですから、S&P500が10%上がったら、SPXLは30%上がるように設計されています。

逆にSPXSはその逆でS&P500が10%上がったら、SPXSはー30%の値動きを目指すものです。

つまり上昇相場ではブル型、下落相場ではベア型を使い分け、より大きく儲けたいというニーズに答えたものです。

先日海外ETFの買い付けランキングを見ていると、ほぼ毎月買い付けランキングのトップ10に入るレバレッジ型のETFが入っています。具体的には...

またSPXLの説明書には以下のように記載があります。

レバレッジド・アンド・インバースETFは、日次でレ バレッジのかかった投資目的の達成を目指すもの です。これは、レバレッジを利用しない運用方法よ りも高いリスクを伴うことを意味します。当ETFは、 日次ベースの投資目標を追求するため、1営業日を 超える取引期間においては、対象インデックスに連 動した値動きが期待できるものではありません。当 ETFは、全ての投資家に適した金融商品ではなく、 レバレッジのリスクを理解し、投資資金を積極的に 運用する投資家にのみ活用されるべきものです。

まあ大きなリターンを狙ってるんだからリスクは大きくなるよ、ちゃんと勉強してから活用してね・・・ということですかね。

一本調子で上がっているときは圧倒的に強い

右肩上がりで成長しているときは圧倒的に強いのはいうまでもありません。リーマン・ショック後に設定されたSPXLはもとの指数に対して大きな差をつけていることがわかります。

SPXL・S&P500(過去10年)

このように成長を続けるときは圧倒的に強いのがレバレッジの魅力です。

とは言うものの、過去10年は成績が良すぎたとも言われており、これからは今までのように成長は期待できないというのが一般的見方、またコロナによる経済への影響でお金を刷って経済を下支えしていますから、なにかネガティブな事がおきると一気に資金が回収されるでしょう。景気後退だっていつ始まるかはわかりません。

右肩上がりであれば強いものの、一度下がりだすと逆に大きく下がってしまうのがレバレッジということです。

実は長期運用に弱い

実は長期運用に弱いのがレバレッジ型だと思います。さっきのチャートではSPXLが圧倒的に強かったじゃないか・・・と言われそうですね。あくまでも右肩上がりだったらという条件付きで強いけれど、それ以外は案外弱いということです。

ボックス相場に弱い

その理由の一つにボックス相場に弱いというものがあります。もとの指数がほぼ変わらなくてもレバレッジ型は株価が徐々に下がっていく現象が発生するからです。

例えばS&P500が100だった場合「ある日10%上げて、次の日10%下げる」これを繰り返すと、S&P500はもとに戻るだけですが、SPXLはブル3倍 3倍の値動きを目指しますからイメージとしては以下の減っていくことになります。

S&P500 100→110→100→110→100
SPXL   100→130→ 91→118→ 83

コストが高い

ETFの特徴の一つに低コストがあります。低コストで幅広く分散できるのが特徴の一つですが、レバレッジ型はETFと先物を組み合わせているのでどうしても手数料がかかるのがネック、それでも1%前後には収まっていますからかなり低コストと言えます。

右肩上がりであればいいのですが調整局面が来るとこのコストは結構痛いと思います。

暴落はいつ来るかわからない

コロナショックのときも暴落は突然訪れました。幸い各国が紙幣を刷りまくって株価の下支えをしてすぐに株価は上昇を続けましたが、次の暴落はいつ来るかはわかりません。

コロナショック時にS&P500は約30%の下落を経験しました。このときにSPXLは70%以上の下落です。もしリーマン・ショックのときは1年以上かけて半値まで下げていったので、もしこれに3倍のレバレッジがかかっていたらと思うとかなり厳しいことは用意に想像できます。

レバレッジETFは順張り

レバレッジはブル型ならば右肩上がりのとき、ベア型ならば右肩下がりのときに圧倒的な威力を発揮します。

であれば相場のトレンドに乗って順張り短期勝負が鉄則でしょう。ダラダラと長期で運用したり、逆張りは利益を減らし損失を拡大させる可能性が出てきますね。

またインデックスや高配当株投資は逆張りもアリですが、レバレッジの場合は逆張りをしてもすぐに戻らなければその分損失は拡大し続けます。

その意味では難しいことを考えなくても運用ができるインデックス投資とは大きく異なってきます。しっかりと勉強してリスクをとれる人だけが運用できるETFだと思います。

負けない投資を・・・

投資の目的を新ためて確認してみませんか? いつまでにどのくらいの資産が必要になるのか、目的地を決めそれに向けて商品や取れるリスク許容度に応じた投資方法を選択。

ここにレバレッジが必要というのであれば目標に無理があると思います。レバレッジは短期で大きく儲けることができるかもしれませんが、そのリスクの大きさもかなりのものです。

なので・・・

●ある程度の資産がすでにある人がポートフォリオアクセントとして持つ
●まだ資産規模が小さく、運用期間が長く取れるのであればリスクを取ってみてもOK、リカバリーの時間が取れるから ・・・等々

確実に資産を築いていくには適度なリスクで運用していくことが大切になるはずです。なので現金や他のファンドなどと合わせてトータルとしてリスクが負えるかということです。

なので儲かりそう、今がチャンスと安易に飛びつくのではなく一度冷静になりましょう。

まとめ

投資の目的を何に置くのかは人それぞれですが、長期運用で資産を築いていくのであれば安易にレバレッジで資産形成というのはあまり賛成できません。

大きなリターンが期待できる一方でリスクもそれ相応にあるので、投資ではなく投機として考える部類のもの、トレンドに乗って順張りで短期勝負という部類の運用が基本だと思います。

やはりこのような時期になるとレバレッジで大きく儲けたいというニーズは多いようです。

久々に海外ETFのランキングを確認してみたいと思います。前回がちょうど1年前でコロナが問題になった頃です。それまではETFの購入残高や売買...

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