S&P500といえば米国の超有名な株価指数、米国の優良大型株式500社を組み込んだ指数で時価総額加重平均で算出されます。また米国全体を買うような指数で米国株式の成長に合わせて株価も右肩上がりで成長していることでも有名です。
このため最近は多くの米国投資ブログなどでも紹介されていおり、多くの方がS&P500を中心にポートフォリオを組んでいるようです。
やす吉もS&P500とほぼ同じ動きをするVTIを中心に様々なポートフォリオを考えて試してきましたが、結局はS&P500(VTIでも)1本で問題なしという結論に至りました。
もちろん投資の目的は人それぞれですから これだけが正解ということではありませんが、色々と検討していっても最終的にほとんどの人がS&P500やVTIに落ち着くものと思います。
・インデックス投資の基本
・時価総額加重平均が一番効率が良い
・全世界株式のVTは検討の余地あり
・債券もいらない
インデックス投資の基本
日経平均やNYダウ平均、S&P500など市場の株価指数をベンチマークにして、これと同じ動きをする運用を目指すファンドを運用することです。
株価指数よりも良い成績を狙うアクティブ運用のファンドのほうが良さそうな気がしますが、長期的にはアクティブ運用はインデックス運用にかなわないことが定説になっています。一時的に勝つことができても長期間勝ち続けることはできないということです。
当然、株価指数に連動するならば何を選んでもよいわけではなく、中にはダメダメな指数もありますので、選ぶべき指数についていくつかポイントを整理しておきます。
注目すべきポイント
●時価総額加重平均を採用している
●コストが安い
●幅広く分散されている
●実績がある
これらの条件を満足する代表的な株価指数がS&P500であり、これに連動する米国ETFや投資信託など様々な商品が開発されています。
時価総額加重平均を採用している
ニッセイ基礎研究所が年金ストラテジー(vol.129)として公開した資料によると・・・
時価総額加重インデックスの理論的根拠で、ノーベル賞学者シャープ氏が創案した CAPM (資本資産価格モデル)によれば、全てのリスク資産を時価総額ウェイトで組入れた“市場ポ ートフォリオ”は平均-分散アプローチの観点から最も効率的であり、いかなる投資家もこれ を上回る運用はできない、とされている。
つまり時価総額加重平均を採用したファンドが良い理由は理論上もっとも効率が良いから・・・ということになりますね。
その理由は
●株価は上がるのか、下がるのかわからない
●全体で見れば長期的に右肩上がりで成長する
この前提にたって、最適なポートフォリオを組もうとすると市場全体を買い、全体で右肩上がりに成長する流れに乗っかる必要が出てきます。つまり色々とポートフォリオを検討して投資効率をあげようとしていくといつの間にか時価総額加重平均に近づくというわけです。
投資が趣味ではない、投資の核となる部分を決めたいのであれば時価総額加重平均がおすすめというのはそういうことです。
全世界株式のVTは検討の余地あり
S&P500の場合はほぼ米国全体を買うようなイメージでOkだと思いますが、これに対抗できる唯一のETFとして検討の余地があるのがバンガード社のVT。
これ一本で全世界株式の約98%、これ1本に投資すれば、新興国から先進国まで世界中の株式市場へ時価総額加重平均で投資が出来ます!
つまり米国はこれからも世界の中心にあり、成長し続けると考えるのであればS&P500ですが、超長期で考えたときに米国以外の国が世界経済の派遣を握っているかもしれないと考えるのであればVTがベターと言うことになります。
要はどのようなストーリーを描いていくかによって選ぶものが変わるのです。やす吉は今後も米国が世界経済の中心にあると考えているのでリスク資産は米国株式を中心にして運用し現金は円でもつようにしています。
でも未来は不確実ですから場合によっては米国から乗り換えもありうるかもしれません。
債券もいらない
株式と債券の割合はどのくらいがいいのか・・・と言うような話がよくされますし、ロボアドを見てもポートフォリオに当たり前に債券が組み入れられています。すると債券は組み入れなければならないような気がしてきます。
つまりS&P500プラスLQDやAGGといった債券ETFを一定の割合加えたほうが良いというバイアスがかかっているのかもしれません。
債券を組み入れる目的は
・暴落時にチャートの動きをマイルドにする
・リバランス時に割安になった株や債券を購入できる
●暴落時にチャートの動きをマイルドにする
株式と債券の値動きは基本逆に動くと言われています。なので大きな暴落があったときに値動きをマイルドにしてくれる効果が期待できるのです。
●リバランス時に割安になった株や債券を購入
株と債券の割合を決めておけばリバランス時に割高になったものと割安になったものが一目瞭然なので何をしてよいのか悩まなくてもすむわけですね。
ジェレミー・シーゲル (著) 株式投資より
上の表でも分かる通り、長期で見れば債券よりも株式のほうがリターンが良いことが確認されています。なのでほっぽらかしで長期運用だったら基本債券を考える必要はないのでは・・・
ではリスクヘッジはどうするのか、それは株式と現金の割合で決めればよいでしょう。
ただし現金は何も産まないので機会損失と考えるのであれば、現金の分 ガチガチの高格付け債券で配当をもらうという発想はあってもいいと思います。やす吉はこの考えなので債券ETFとしてAGGを組み入れてAGGから2%くらいの配当をもらいつつ、暴落時に現金化して株式の追加購入などを考えています。
やす吉は2年半前に米国株式に乗り換えたのですが、どうやってもS&P500に勝てる気がしません。QQQの好成績が話題になっていますがかなりセクタが偏っているのでこれ一本というわけには行かないでしょう。
QQQであれば当然色々と分散を考えていくわけですが、するとどんどんとS&P500に近づいていくというわけです。
運用方法をいろいろと試行錯誤していくのもいいですし、リスクを取るのもありですが、手間なくほぼ100点の運用をするのであればS&P500だけで十分でしょう。
リスク許容度を考えるのであれば債券でなく「S&P500+現金」がわかりやすいと思います。債券はなれてきたら考えればよいのではと思います。
投資を初めて少し立つと出てくるであろう疑問点をまとめています。
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