高配当のETFといえば、VYM,HDV,SPYDが人気です。中でも特に注目をあつめているのがSPYD、その理由は特に配当利回りが高く5%程度で推移していることがあげられますね。
税引き後でも利回りが4%近くあるでしょうからキャッシュフローを良くしたいと思う投資家の方に特に人気があるようです。
ただ設定日が2015年10月21日と若いのでSPYDはしばらく様子を見てから購入を決めたいと思っています。何より気になることもありますから今回はそれをまとめておきたいと思います。
SPYDとは
SPYDはS&P500の中から特に高配当な80銘柄をチョイスした銘柄で構成されているETFです。
・経費率が0.07%と安い
・S&P500の中から高配当株80銘柄に分散
・配当利回りが約5%と高配当
・インカム、キャピタルどちらも狙える
ざっくりといえばこの様な特徴があります。SPYDの構成銘柄については不動産セクタ、一般消費財、エネルギーが上位を占めます。
これは過去4年のSPYD、VYM、PFFのチャートになります。一般的に高配当銘柄はキャピタルには期待できないのですが、SPYDはVYM同様に価格を上げてきています。
以下のグラフの通り、配当利回りも高い水準で推移していることがわかります。(水色SPYD、黄色VYM)
ベンチマークも米国の大型優良企業500社のなかから特に配当が高い銘柄を80銘柄集めたETFですから安心ですし、手数料も安い、S&P500ほどではないもののキャピタルゲインも狙えるというSPYD、
だったらSPYDを中心に据えてもいいじゃないか・・・という声も聞こえてきそうですが、私は様子見としました。
増配傾向が強い高配当ETFを選びたい
投資の目的をどこに置くのか!? ですが、キャッシュフローを長期間良くしていきたいと考えたときに重要なのは増配です。
これは過去に何回にも出したグラフですが、過去4年の配当額の推移です。SPYDには明確に増配していく雰囲気が見えないことが不安です。
このグラフから過去4年間で、もしETFの保有数が変わらなければSPYDは毎年ほぼ同じ額の配当金が支払われていたことになります。これに対してVYMは保有数が変わらなくても徐々に配当金が増えたことを意味しています。
2017年まで景気は順風に推移していたしたが、2018年に足踏み状態、そして2019年は堅調に推移してたものと思います。その様な中でVYMはひたすら増配していますが、SPYDは2018年に僅かですが下がっています。
VYMは過去9年間で1度も減配しておらず常に配当金が増え続けています。唯一リーマンショック直後に減配がありましたがそれ以外は増配です。
このVYMのグラフから言えることは、もし2010年のはじめにVYMを100購入した場合、その年にもらえた配当金は109ドルです。そのまま なにもせずに放置していたとして、2019年にもらえた配当金は284ドルと2.5倍以上に増えたことを意味しています。
つまり長期保有が前提の運用の場合、この増配が肝になることは言うまでもありません。
一方でSPYDですが、設定から日が浅いので今のところは景気が足踏みすると増配はなしという実績した見えてきません。一方で株価は徐々に上げてきていることから、増配がなければ将来的に配当利回りが減ってくるのかもしれませんね。
まとめ
人気の高配当ETFのSPYD、決して悪いわけではありませんが、長期運用で将来的にもキャッシュフローを改善させ続けていきたいのであればSPYDは実績がまだ不足、安心して購入することができません。
つまり、今すぐに高配当がほしいというのであればSPYDはおすすめですが、将来的にどのくらいキャッシュフローが改善するのかまだ見えていないというリスクも有るということです。
一方でVYMは配当利回り実質2%強というところなのでSPYDの半分ですが、長期運用していくことで徐々に増配していく傾向が見えています。つまり購入金額に対する配当利回りは常に改善し続ける可能性が大(過去9年間で配当金が2.5倍以上になっています)なので、長期運用を考えるのであれば もしかする実質的な利回りはSPYDを超えるかもしれません。
私はSPYDを様子見をしている理由は以上となります。あくまでも個人の意見SPYDを否定しているわけではありませんよ。
ただツイッターやブログなどでこの様な意見がなかったので、今回まとめてみました。購入するときの参考にしていただければ幸いです。
長期的にキャッシュフローを良くしていきたい。となれば高配当銘柄を選ぶのは自然な流れです。ただ増配を忘れてはいけません。もしSPYDが増配しない場合は将来の利回りがどうなるのでしょうか?
特に投資初心者のうちはつい機会損失を意識してキャッシュを少なめに しがちといいますが、いざ暴落するとリスク許容度は以外に低く損してやめてしまう人が多いといいます。 このリスク許容度について考えてみました。
コロナウイスるのせいで一時的に株価は下がりましたが、また安定して伸び続けています。つまり買うものがないのですね。
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