高配当戦略に欠かせないのが増配という視点

高配当再投資をするに注目したいのが増配です。たとえば配当の利回りが高いETFと低いETFがあったときでも、長い目で見れば将来の利回りが逆転しているかもしれません。

高配当で有名なVYM,HDV,SPYD、配当だけでなく売却益も狙えるETFです。利回り順ではこのようになっていますが、増配の額でいえばこの逆になっています。

SPYD>HDV>VYM

最終的に何を目指すのか・・・ということですが、例えば私のように将来年金の不足分を配当で賄うことを目標にしているのであれば、今の配当も大切ですが増配しているのか(将来受け取る配当額がどうなるのか)・・・も重要となってきます。

もちろん将来がどうなるかはわからないわけですが、増配を考慮した将来受け取れる額をシミュレーションして比較してみたいと思います。

過去の増配率を確認

まず利回りの確認をしてみましょう。1000万円分の資産があったとします。年間にもらう配当金の目安ですが、利回りから計算すると以下のようになります。(2020/01/10)

SPYD:4.47% ⇒ ¥322.000 
HDV  :3.30% ⇒ ¥237.000 
VYM  :3.05% ⇒ ¥219.000 (税引き後)

SPYD、HDV やや資産クラスに偏りはありますが、組入銘柄は約70と大きく分散されているので安心できるETFです。またVYMはオールラウンドに400銘柄を組み込んでいます。分散がさらに大きいのでその分配当利回りが低めに出ているのでしょう。

この利回りだけを見ればSPYDが良いとなりますが、増配を考えると少し状況が変わってきます。SPYDの設定日が2015年なので過去3年で増配率平均を見てみましょう。

SPYD:105.5%
HDV  :106.0%
VYM  :108.7%

今後もこの増配が続くと仮定するならば、もらえる配当額の推移は以下のようになります。

はじめは配当金が一番低いVYMですが、数年後にはトップになっていることがわかります。あくまでもシミュレーションですが増配傾向の強さは無視できない事がわかると思います。

過去の配当を検証

過去の配当額と増配率を確認して見ましょう。

SPYD:


増配率
SPYD2019$1.75108.0%

2018$1.6293.1%

2017$1.74115.2%

2016$1.51






平均105.5%

不動産関係や公共事業の割合が高めのETFです。配当利回りが4%を超え2017年でいきなり増配が+15%ですから高配当狙いの投資家の方々に注目を集めたものと思います。同時期の増配率はHDV,VYMともに109%前後となっています。

2017年までは安定的に株価が上昇していました。2018年は市場が安定しませんでしたが、SPYDは2018年に減配していますから配当は比較的景気の影響を強く受けているようですね。

HDV:


増配率
HDV2019$3.21103.9%

2018$3.09104.7%

2017$2.95109.3%

2016$2.7093.8%

2015$2.88117.6%

2014$2.45109.9%

2013$2.23106.7%

2012$2.09






平均106.5%

SPYDがでるまでは高配当といえばHDVでした。エネルギー関連の銘柄を多く組み込んでいるのが特徴的です。

2018年は104.7%とプラスなのはSPYDと対象的ですね、組み込んでいる資産クラスがかなり異なるためだと思います。 2015年~2016年チャイナ・ショックのときに減配していますが、それ以外は増配傾向です。

VYM:


増配率
VYM2019$2.84107.2%

2018$2.65110.4%

2017$2.40108.6%

2016$2.21102.8%

2015$2.15112.6%

2014$1.91109.1%

2013$1.75110.1%

2012$1.59119.5%

2011$1.33122.0%

2010$1.0993.2%

2009$1.1781.3%

2008$1.44105.9%

2007$1.36






平均106.9%

高配当の米国大型株式をまんべんなく400銘柄組み込んだETFです。やはりその安定感はさすがですね、リーマンショックを挟んだ過去13年で増配率平均で106.9%という成績です。

またリーマンショック時に減配をしていますが、それ以降は毎年増配というのも頼もしい限りです。リーマン・ショック後に設定されたHDVが過去8年で増配率平均106.5%であることを考えれば、わたしとしてはVYMを一押しですね。

まとめ

高配当で注目を集めるSPYDですが、まだ過去の実績が乏しいのが気になります。景気によって配当も大きく影響を受けるようですから長期運用をする場合は注意が必要かもしれません。 ただすぐに高配当がほしいというニーズにはあっているものと思います。

あくまでも長期運用を考えた場合、私のように9年後から年金不足分を配当で・・・などを考えた場合はこれらETFのなかで一番増配傾向が強そうなVYMが良さそうです。資産クラスに偏りなく大きく分散されているのでこれ1本でOKという安心感もあります。

ただ税引き後の利回りは2%ちょっとというのは寂しいですね、SPYDは魅力的ですが、増配をどう考えるかがポイントです。

このように考えていくと、投資は規模の世界というのが身にしみます。大きな配当金を得ようとすると長い時間をかけて資産を育てるか、まとまった資金必要ですからね。

なので若いうちからの投資、入金力を上げる努力 というのはこれからの世の中では特に必須となる考え方かもしれません。


ETFは特別な知識なくても運用できるのがメリットですが、より高配当を狙うのであれば自ら企業業績を調べて個別株を狙う必要があると思っています。

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