インデックス運用をする上で長期、分散、積立は重要な要素です。ただ知っておかなければならないのは はじめの何年かは含み損との戦いになること、市場の平均を狙うインデックス運用ですから、短期間に儲けを出すことは出来ないことは覚悟しておかなければなりません。
インデックス運用は複利を意識し長い時間をかけながらポートフォリオを育てていくようなものです。具体的には幅広く分散された投資信託やETFでシンプルなポートフォリオを組み、あとは積立を長期間に投資を続けるだけですから簡単といえば簡単です。
しかし一番難しいのは長期間続けるということではないかとおもっています。特に初めの何年かは含み損を抱えることもあるでしょうから、含み損を抱えたときにも続けられるか・・・がポイントですね。
あっという間に含み益が消えた
株価は当たり前に5%〜10%は変動します。例えばこのチャートは世界中の株式に分散投資しするVTの過去5年のチャートです。
例えば2018年の年末に株価が大きく下げていますが、この時で約15%下がっています。別にリセッションが始まったわけでもなくネガティブなニュースが重なっただけでコレだけ変わるのです。
また2015年から2016年にかけて株価が下がっています。この時も15〜20%の下がり、回復するまでに1年以上の時間がかかっています。
つまり含み益が吹っ飛ぶのは当たり前ということです。
成長市場に投資していると信用できるか
となれば市場平均を狙うインデックス運用ですから当然市場が成長しないといけませんね、つまり長期で見たときに市場が成長しなければ資産も増えないということになります。
すでに知られている通り、インデックス運用で言えば間違いないのは世界中への分散投資です。またパフォーマンスを狙うのであれば米国株式一択という選択もあります。
つまりたくさんの投資信託やETFがありますが、基本は世界中への分散か米国株式への分散という事になるでしょうね、例えばVT一本で世界中の株式へ分散させる・・・とかVOOでS&P500を購入する、VTIで米国株式全体をまるごと買うというのが一番カンタンで間違いない選択だと思っています。
投資の神様ウォーレンバフェットさんは投資経験の浅い人に「10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買う」ことを2013年のバークシャー・ハサウェイの「株主への手紙」の中で勧めていたそうですからあれこれ悩むよりもS&P500で投資を始めるのも間違いないと思います。
いずれにしても世界中の株式や米国株式に分散させて継続するのみです。
短期間では効果が出ない
米国の株式は5〜6%/年成長していると言われていますが、あくまでも長期の平均です。調べてもらえばわかりますが、例えばS&P500であっても成長率は以下のとおりです。
過去 1年 +3.7%
過去10年 +12.5%
過去20年 +5.9%
2009年からの10年は非常に恵まれていた期間だったといえるでしょう。
また期間を区切ればマイナスに落ちることも十分にありえます。例えば以下S&P500の長期チャートですが2000年からドットコムバブル、リーマンショックを経験してもとに戻るまで2013年までかかっています。どちらも50%くらいまで価格が下がっています。
期間を区切ればマイナスもありうるわけです。つまり3年続けてもマイナス、5年続けてもマイナスなんてこともあって当たり前です。
ただマイナスが大きいということは有利に買えるということでもあること、ひたすら買い進めなければなりません。
投資への恐怖をなくすためには
私自身は2014年から少額で投資を開始、運用資金はある程度あったのですが月々3万〜5万円くらいの積立をセゾン投信で始めています。当時環境が良く日増しに成長するので運用のためにとってあった資金を全部投入、直後にチャイナショックです。
含み損が約200万円くらいだったと思いますが、コレを1年半くらい我慢して保有し続けた結果、やっと元の価格に戻り今は多少の含み益が出るくらいになっています。
これで感じたのはセゾン投信が世界中の株式と債権に分散投資していることを知っていましたから絶対に大丈夫、いずれ戻ると我慢できたことですね。なので幅広く分散させたらあとは何があっても大丈夫とやせ我慢が大事です。
また残念だったのがこの間、ジュニアNISAで何も考えずに積立をしていた子どもたちの資産の伸び率のほうが大きかったこと、つまりチャイナショック時にも淡々と買い続けていた為、あとで大きく育ったわけです。
評価額が増えるまでは含み損の恐怖が常につきまといます。なので どうしても怖いと思うのであれば 自動積立を行い評価額が増えるまでは結果を見ないというのも選択肢の一つだと思います。
まとめ
果実を得るためには畑を耕し、苗木を植え、病気や害虫を心配しながらやっと実をつけるようになってくるはず。投資でも実をつけるまでには色々なことを経験しながら最低10年はかかると思っています。
しっかりと根を張って実をつけるまでの10年間は我慢の時期、やることは単純ですが、やり続けるのは難しいことかもしれません。
なぜなら手間をかけても枯れてしまうかもしれない・・・と思うとしんどいですからね、でも何が起きるか知っておけば大丈夫です。
●インデックス運用は誰にでもおすすめできる方法です
●すぐには増えません
●あっという間に含み益が吹っ飛んでしまうかもしれません
上昇するときはじわりじわりと増えますが、下落するときは一気に下落します。考えてみれば みな大切なお金を投資しているので慎重に投資し、ネガティブな要因があれば一気に逃げるのは当然ですよね。
それでも成長市場として世界中の株式や米国株式であれば過去の例からもじわじわと増えています。
長期運用=最低でも10年と言うのは 過去の例からどの期間をとっても10年後にプラスになっている確率がかなり高いということ、なので投資で生まれた果実を享受するのは投資開始後10年以降、10年間は投資の果実を得るための下準備と考えましょう。
米国の株式は毎年5~6%位成長しているといいますが、わたしが米国投資を始めてから2年弱、どのくらい増えたのか整理してみました。
投資信託の経費がどんどんと下がってきています。これから投資をする人はあえてETFを直接買わなくても良い時代になってきました。
全くのほっぽらかし運用ができるのがロボアドです。個人的にはWelthNaviはかなりオススメだと思いますが、結局やめることにした理由です。
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