為替は気になるが投資を躊躇するほどのものでもないと思う理由

株式投資
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長期運用に於いて分散投資は必要不可欠ですが、どこに分散するのか? 考えかたによりますが、間違いない投資先としては世界中の株式に分散してしまうことです。また世界経済の中心にある米国株式に分散するというのもなかなか手堅いところだと思っています。

ここで心配なのが為替、特に基軸通貨の中でもトップの米ドルと円との交換レートがどの様になるのかは気になります。

いくら米国で株価が上がったとしても、円高が進めばあっという間に円換算での価値は下がってしまいます。今はドル円が100~120円位で安定していますが、もし80円位で安定してしまうと円換算では2割強も価値を下げてしまいます。

長期的な為替変動の要因を整理

為替は他の商品同様に買いたい人と売りたい人がどれだけいるのか、このバランスによってきまります。

●つまり貿易で輸出をすると相手国の通貨をもらうことになりますが、これを円に換金しなければ国内での支払いなどに影響します。なので円の需要が高まって円高となってきます。逆に米国から多くの商品を購入した場合は逆にドルの需要が高まるわけです。

●インフレやデフレも為替に影響します。デフレはものの価格が下がっていくことですから日本のようにインフレが進みにくいと相対的にお金の価値は上がってきます。 同じお金でたくさんの物が買えるからです。 

このように輸出入のバランス、金利、インフレ率などのバランスが変わらなければ基本長期的にみて為替は一定の範囲に収まるはずです。

短期的変動要因

短期的にも需要と供給によって影響を受けます。ただ長期的な要因とは少し異なると考えられます。

●日米に金利差があれば、例えば日本ではほとんど金利がつかないので米国で運用したほうが儲かる・・・と言う人が増えれば円を売って米ドルを求める人が増えてきます。

●定期的に発表される経済指標をみて、例えば雇用統計から失業率低下や賃金上昇が予測されれば景気拡大を予想してその通貨が買われたりします。

過去のドル円チャート(wikiより)

1973年に固定相場から変動相場制に変わっています。その後は徐々に円高が進んでいることがわかります。この頃はまだ高度成長期ですから日本から米国に多くの輸出があったことが主な要因であることが想像できますね。

2008年リーマンショックの影響で円買いが進み2011年には70円台まで円高が進んでいます。2013年には安倍内閣がアベノミクスを掲げて大胆な金融政策を実施、それ以降は1ドル100円台に回復しています。

市場介入の可能性

長期的には円高が進んできましたが、流石に70円台は容認せずというのが内閣の意思表示でしょう、となると長期で見ればここまで下がることはないものと推測します。もっとも短期的には可能性はありますよ。

では長期的に円安ドル高が進む可能性は? と考えたときにドル高があまりに上がるようであれば米国からのクレームとなるので政府の市場介入が進む可能性が高いと思っています。

以上より個人的に、長期で見ればドル円のレートはあまり変わらずに100~120円位で推移するものと想像しています。

外れたらどうする??

当然未来を言い当てることは誰にもできません。これは投資でも同じこと・・・であれば予想に反するレベルの円高や円安が進むかもしれないと考えておくべきでしょう。

円高が定常化したら、ドル転が有利になるわけですから気にせずに買い進めましょう。逆にお金が必要になった場合は必要な分だけ現金化するべきです。長期で運用していればドル建て資産は成長しているでしょうし、円転しても大きなマイナスにはならないはずです。

ポイントは必要な分だけです。また生活費の補てんというような使い方であれば、例えば10万円分を円転するのではなく、9万円分にしてその分節約でののりきる・・・なんてアイディアもありますよね。

円安が定常化したら、これも気にせずに買い進めましょう。決めたルールに従って買っていくのがおすすめです。なぜならばその後に更に円安が進むのか、円高に進むのかはわからないからです。 また円転するときには有利になっているでしょう。

つまり想定外の円高や円安があったとしても基本は決めたルール通りにすすめる以外に方法はないということです。

さらに言えば、決めたルール通り投資を行うということは、円以外の通貨を持つことでリスクヘッジにもなります。例えば円預金とドルでの資産運用を行っていれば、お金が必要になったときにどこからお金を持ってくるのが一番得なのか・・・というような調整もできるようになるはずです。

なので為替を心配して投資をためらっているのであれば、さほど気にする必要はないと言いたいですね。

同様に景気後退を心配する人も多いかと思いますが、普通の投資家はあまり気にする必要はないものと思っています。

2017年までの景気は右肩上がりで保トンの波風もありませんでした。私が米国投資を始めた2018年はじめから市場が不安定な状況になっています。しかしそれでも約1年半で当時よりも5~6%の含み益が出ています。

「長期運用、分散投資、そして積立投資」は思い立ったときが始めどきです。市場が不安定な状況でも気にする必要はないと思います。

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