つみたてNISAに新興国ファンドは必要なのか?

年金不足2000万円が世の中を騒がせてから投資、特につみたてNISAが注目を集めているといいます。しかしつみたてNISAに新興国ファンドを入れてあるのはちょっと違和感があったので理由についてまとめておきたいと思っています。

つみたてNISAとは(金融庁HPより)
つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。

つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。

もちろん選択肢を増やす意味で新興国はあって良いのですが、つみたてNISAは一般のサラリーマンや自営業者などが時間をかけて資産を増やしていくものとのイメージがあるので新興国がつみたてNISA対象にあるのが微妙だと思うわけです。

経済成長と株価が上がることはイコールではない

新興国といえば人口が増えるし経済も成長するというイメージがありますよね。人口ボーナスという言葉があるくらいですから人が増えれば使うお金が増えて経済成長するというのはわかります。

しかし経済成長することと株価が上がっていくことはイコールではありません。

「今後、経済成長が期待できるので株価も上がっていく」と考えている投資家がすでに多くの株を買っているわけです。すると株価が高すぎるのでパフォーマンスが優れないという仕組みです。

新興国に分散投資するファンドにSBI・新興国株式インデックス・ファンド(FTSE Emerging Index)がありますが、運用期間が短いので同じインデックスを採用しているVWOで株価の変化を比べてみましょう。

比較対象は全世界株式へ分散投資するVTと世界中の新興国株式へ分散投資するVWO、そしてS&P500です。

ちょうどリーマンショック前からのチャートになりますが、米国のS&P500が大きく成長しているのに対して新興国のVWOはリーマンショックの回復期なのにチャートは横ばいですからVWOに投資をしていてもほとんどリターンにはつながらなかったわけです。

またJ.PMorganのHPにはGDPの成長率がありましたので抜き出しておきます。

新興国全体で見ればGDPの成長平均が5.3%となっています。そして先進国は2.3%となっているので普通に考えれば新興国へ分散投資したほうがリターンが大きいと考えがちです。でも先程のVWOの例を見てみれば横ばいとなっているので大きなリターにはつながっていないことがわかります。

つまり経済成長と株価が上がることがイコールではないことがわかります。

新興国投資はだめなのか?

つまり新興国投資はだめなのか?ということですが、そうではありません。

これは経産省のHPにある国別のGDP成長率を表したものです。

これを見ると新興国にはかなりばらつきがあることがわかります。例えば平均では5%前後の成長率ですが、インドや中国が7%近くの成長が予測されている一方でその他の地域は二条に低いことがわかります。

つまり中国は微妙ですが、インドは有望ということになるかもしれません。

SENSEX(過去5年)

確かにインドを代表するSENSEXを見ると過去5年で約1.5倍になっていますね。新興国であればインドというのもわかる気がします。(為替に注意です!!)

インドは経済成長し株価指数も上がっているが・・・

ではインドの高収益企業へ分散投資するEPIと世界中の株式へ分散投資するVT、そして米国のS&P500を見てみます。

ピンクがS&P500 オレンジがVT 水色はEPI 紫がVWO です。

リターンは圧倒的にS&P500ですね、新興国含む世界中の株式へ分散投資しているVTが次、そして新興国やインドETFが横ばいということが見て取れますね。

実は先程のSENSEXでは成長しているように見えたのはルピーベースでは・・・というオチが付きます。 EPIはドルベースですからグローバルで見れば成長をしていないという事になってきます。つまり新興国では特に注意が必要な為替の影響ですね。

投資では基軸通貨の中でも一番使われているドルを中心に考える必要がありますが、ドルをベースに見るとインドや新興国はあまりリターンを生んていません。

このことからも新興国は為替を気にしつつ短期でリターンを狙うような使い方をしないとリターンが得られないのではと思っているので、その意味で少額で長期運用を行うつみたてNISAとは相容れないようない気がするわけです。

まとめると

以上簡単にまとめてみます。

●経済成長と株式によるリターンはイコールではない
●経済成長しても為替の影響でリターンにつながらないケースが多い

以上より新興国は長期運用で資産を増やすには向いていないのでは?、つまり つみたてNISAで新興国へ分散投資するのはおすすめしない。 ・・・ということになります。

あくまでも個人の意見ですから参考程度に見てもらえば良いのですが、チャートを見るととインド株式のEPIでもS&P500との差は歴然ですね。

新興国で経済成長が期待できる国の1つにインドがあります。インド国内でお金を回せば大きな成長が期待できますが、ドルベースで見ると微妙になってきます。

インドは成長率が高く、人口も13億人・そして平均年齢20歳代ですから 最も注目されている国の一つです。 近い将来人口が減少している中国を抜...

新興国の個別銘柄を購入することも可能です。分散するのであればETFが一番ラクですが、ADRを利用することで個別銘柄も購入可能です。

「ADR」は「American Depositary Receipt」の頭文字をとったもので日本では「米国預託証券」と言われています。AD...

今の所 投資の王道はやはり米国でしょうね、つまりつみたてNISAもS&P500をベンチマークにしたものやVTIに投資するようなものがおすすめです。

メインで利用しているSBI証券につみたてNISA口座の口座開設手続きをしました。 投資を始めた当初、よくわからないまま松井証券でNISA口座...

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