今手元にある10万円を黙って73万円にする方法があります。そうです複利で長期間運用すると10万円が5%の利回りで40年後に73万円の価値となります。 何が言いたいのかといえば、若いときに手にしたお金は額面通りの価値ではなく、将来大きな価値を生むということが言いたいわけです。
若いときになんとなく使ってしまった10万円、実は将来は75万円の価値になるわけですから 逆に言えば73万円持っているのに10万円分しか使えない、残りの63万円は捨てていると言い換えることもできます。
若いうちのお金の価値は将来大きな価値に生まれ変わります。このため多少無理をしてでも複利で運用するお金を確保したいものです。
複利運用のパワーをシミュレーション
10万円を5%の利回りで複利運用すると40年後には73万円になります。
運用期間(年) | 10 | 20 | 30 | 40 |
結果 | ¥164,701 | ¥271,264 | ¥446,774 | ¥735,842 |
ここに積立てを加えてみましょう。条件は元本10万円、月々3万円積立て、利回り5%です。
運用期間(年) | 10 | 20 | 30 | 40 |
複利 | ¥4,823,169 | ¥12,602,274 | ¥25,414,533 | ¥46,516,446 |
投資額 | ¥3,700,000 | ¥7,300,000 | ¥10,900,000 | ¥14,500,000 |
元本10万円、月々3万円で40年積み立てると1450万円積立てたことになりますが、複利運用をすることによって結果が約3倍の4650万円に増えていることになります。
もちろん投資ですから短期的なマイナスはあります。このため短期的に使う事が決まっているお金は貯金で、それ以外は投資という使い分けは必要ですが、若いうちから少しでも無駄を省いて投資に回すお金を確保する大切さがわかるのではないでしょうか?
例えば若いときに無理にローンを組んで車など高額な商品を買ってしまう場合があると思います。しかし購入後すぐに資産価値を大きく減らしてしまいますし、税金や保険などの出費が追加で発生するので、ローンを組んで負債を買っていることと同じことになります。
つまりほしいと思うものの大半は資産ではなく負債である可能性が高いこと、今手元にある10万円は将来73万円の価値があることが実感できれば、負債ではなく資産を購入するモチベーションに繋がるものと思います。
将来の選択肢を増やしたい
ストレス発散や自分へのご褒美など これらすべてが悪いわけではありませんが、将来7倍の価値がある事を考えてコントロールしていきたいものです。
また5%のリターンは大きすぎないか?と思われる方もいると思いますが、過去20年のS&P500 平均リターンは以下のようになっています。
1年 :景気後退懸念
5年 :チャイナ・ショック前から
10年:リーマン・ショック回復期
20年:リーマン・ショック及びドットコムバブル前から
シミュレーションで年5%の利回りとしましたが、S&P500や米国株式全体への分散投資(VTI)では決して無理な数字ではないこともわかります。
そして先程のシミュレーションで月々3万円の積立てで約4600万円まで資産が成長しましたが、ここから生まれる分配金は2%とすると年間に90万円支払われることになります。分配金ですから元本を取り崩していない、というのもメリットです。
今後ますます人口が減少していくなかで年金の支給額は下方修正されていくでしょうし、より長く働く方向でのバイアスがかかってきます。 このような環境変化が見えている中で、経済的には会社に依存するのではなく自立できるような方法を模索するのは当然でしょう。
そのような中でも時間さえ味方につけられれば大きなリターンが期待できる複利運用は子どもたちや若い人にとって必須、もちろん50歳を過ぎた私のようなものでも必要不可欠な知識となってきます。
今回シミュレーションでは利回り5%で計算しました。過去の20年のS&P500の実績を持ってきたのですが、保守的に見れば3%という意見もあるようです。
シミュレーションは計算してくれるサイトも多々存在しますが、ExcelやSpreadsheetでも簡単に計算できます。
投資を始めたばかりの方は株価が下落すると含み損が発生するので慌ててしまうものと思いますが、投資した金額と現在の評価額を見てみると意外な景色が見えてきます。
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