8/14にダウ平均が今年最大の下げ幅を記録したそうです。2年ものと10年もの債権に利回りが逆転したことが主な要因として報道されていますが、このような中で投資初心者は積立投資を始めてもいいのか不安になるのではと思います。
しかし、投資の王道「長期運用、分散投資、そして積立投資」を行うのであれば始める時期が悪くてもあまり関係ありません。始めたいと思ったときが始めどきなのです。
積立投資ということは毎月決まった額を買い付けていくわけですから安くなればその分おおく買えるので結局はお得になることは言うまでもありません。 最もずっと下がり続ければ含み益はマイナスを拡大していくことになりますが、分散しているのであればその会社が潰れて価値がゼロになるということはありません。
とは言うものの買ったあとに価格が下がっていくのはあまり気持ちのいいものではありませんよね、そこで最近のボラティリティが大きい状況下で積立投資がどのような効果を発揮しているのか検証してみたいと思います。
楽天VTIの積立シミュレーション
そこで今回は米国株式全体に投資するVTIで検証してみたいと思います。最も為替の影響もあるので円建ての楽天VTIで見てみましょう。
楽天VTI(過去1年)
昨年の8月16日の基準価額は 11,054円 ですが 今年の8月16日は 11,752円 と横ばいですね、しかもチャートを見ると急落する場面も何回か確認できます。 確かに投資未経験者がこのチャートを見ると不安に感じるのもわからないではありません。
では実際に過去の基準価額から積立投資で購入できた口数を確認してみましょう。 (条件は毎月3万円づつ購入、購入日は毎月16日とします)
基準価額 | 口数 | 価格 | |
2018.08 | 11054 | 2.7139 | |
2018.09 | 11560 | 2.5952 | |
2018.10 | 10860 | 2.7624 | |
2018.11 | 10953 | 2.7390 | |
2018.12 | 10611 | 2.8273 | |
2019.01 | 10029 | 2.9913 | |
2019.02 | 10804 | 2.7767 | |
2019.03 | 11193 | 2.6802 | |
2019.04 | 11578 | 2.5911 | |
2019.05 | 11122 | 2.6974 | |
2019.06 | 11160 | 2.6882 | |
2019.07 | 11566 | 2.5938 | |
2019.08 | 10752 | 2.7902 | |
2019.8/16時点 | 10752 | 35.4467 | ¥381,123 |
毎月3万円で購入できた口数と現在の基準価格から、現時点の資産価値を算出したものです。手数料と税金は割愛していますが、381,123円 という結果になりました。
投入した金額は3万円x12ヶ月=36万円ですから1年間で約2万円資産価値が増えたことになります。 割合で言えば5.5%増という結果です。
今回は過去1年で見てみましたが、最もいつでもこのくらいのパフォーマンスとは限りません。もし右肩上がりで推移している時期であれば、心理的には楽ですが常に高い値で買うことになるので短期的には損です。
事実私がつみたてNISAとして楽天VTIを購入していますが、期間の違いから今日時点で-1.6%となっています。たまたま割高な時期に始めてしまったので現時点ではマイナスですが長期的には何も心配していません。
また一つ言えるのがグローバルで見れば今後も上げ下げを繰り返しながら経済成長をしていきますから早く始めたほうが有利ということは言えるでしょう。
長期運用で行ってはいけないこと
楽天VTIの実例から不安定な相場でも、逆に不安定な相場だからこそ積立投資が有利と言うことを検証しましたが、長期運用、積立投資でやってはいけないことがあります。
基準価額が下がったからといって売ってはいけない
例えば基準価額が下がったから、含み損が出たからと言って慌ててやめてしまっては意味がありません。下がったときはかえって安く買えているのだからお得なのだということを肝に銘じておかなければなりません。
逆に右肩上がりのほうが要注意です。次に下落が来るまで割高で買い続けなければならないからです。その意味では下落局面や不安定な局面で始めたほうが効率は良いでしょうね。
底値で買おうと思わない
株価が下がっているときに思いつくのは、底値で買えればその後の反動で大きく儲けが出ることは言うまでもありません。
だからといって、積立投資をやめて底を狙うのは正解ではないと思います。これはよく言われることですが将来を言い当てることは誰にもできないからです。 もしできたとしたらそれはマグレというしかありません。 1回当っても、その次も当たる保証もありませんからね。
ただ積立は継続しつつ環境をみてスポット的に買い増すのはありだと思います。あくまでも確実に未来を言い当てることはできないという前提に立って、長期運用を続けられればと思っています。
いつまで投資を続けるのか?
いつまで投資を続けるのか・・・については、人それぞれの目的に応じてということになるのでしょうが、基本的には投資に回す資金は余裕資金で行い、必要になったときに現金化するのが良いと考えています。それまではほっぽらかしというのが正解でしょう。その意味では投資も貯金同様に一生続くものだとおもっています。
しかし周りを見ると投資で儲けてさっさと引き上げるようなイメージでいる人が多く感じます。つまり株価が上がったから含み益が出ているうちに売ってしまおうと考えるパターンです。
短期的に売買を繰り返すような運用をイメージしているものと思いますが、先程も書きましたが未来を言い当てることは誰にもできないので、経験の浅い人が大きなリターンを得たとしてもマグレとしか言いようがありません。
また売ってしまったら次に買うものを探さなければならないのですが、グローバルで見れば今後も長期的に経済成長をするという前提にたてば売って利益を確定したら次に買うときは更に高い値で買わなければならないことになります。 こうなるとまさに投機、タイミングで儲けるしかなくなるためほとんどん人が損をするわけです。
なので相場は気にせずにコツコツと積み立てを継続することがおすすめということになります。
この場合、そのような商品を選ぶべきか?というのが問題になります。個人的には楽天VTIで積立投資を行っています。
長期運用を行う中で、買っていい商品はほとんどネット証券にしかありません。このような中で窓口で買っていい商品の一つに1557があります。
投資信託の選び方について整理してみました。
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