最近老後問題でしばしば炎上する日本ですが、海外ではこのような問題は起きないのでしょうか? 確かに高齢化が一番進んでいる日本、問題が顕在化しやすいという側面もあると思いますが、それだけではないように思います。
少し前に問題となった金融庁のワーキンググループが作成したレポートでは資産寿命を長くすることの大切さがまとめられており、そのために「資産形成、計画的な取り崩し、就労延長」を各個人が考えていく必要性が強調されていますが、
今までの一般的な日本人にとって、いままでどれもあまり意識しないし、やってこなかったことですよね。 急に言われても今更準備できないよ・・・という事で炎上したように感じます。
でも、これからの世の中では「資産形成、計画的な取り崩し、就労延長」といったことを各個人が特に若いうちから真剣に考えていかなければならない時代となってきていることは間違いありません。
今回は就労延長という観点で考察してみたいと思います。
そもそも老後問題とは何が問題なのか?
その前に老後問題は何が問題なのか整理して見ます。人生100年時代と言われるようになって、年金だけでは2000万円足りないと言われたわけですから 今まで老後資金について考えてこなかった人は焦ったでしょう。
この2000万円という数字は平均値ですから、これに過度に反応する必要はないのですがインパクトは大きかったものと思います。
そもそも老後問題の一番のポイントは老後が長すぎるということに尽きると思います。 昔のように平均寿命が今よりも短ければ問題なかったものの、人生100年時代と言われるようになった現在は年金だけではかなり不足をすることも事実です。
ここで、定年まで資産形成をしてこなかったのであれば老後(リタイヤ)する期間を短くするしか無く、これは就労延長といった対応をするしかなくなります。
もちろん定年までに大きな資産を積み上げた人はリタイアしても問題ないでしょうし、好きな仕事であれば続ければ良い つまり選択肢が増えるわけですね。
中高年サラリーマンにとって仕事は生きがい?
ではみんなが就労延長すれば問題は解決なのか? 多分、多くの中高年のサラリーマンにとって仕事は楽しいもの、生きがいではなく 我慢であったり、いやいや やるものになっていると考えています。
「仕事なんだから仕方がない」という言葉はよく聞く言葉、やりたくないけど我慢してやるということを言っているわけですから、その仕事に生きがいや楽しさは感じていないはずです。 最も人は慣れる生き物ですから その我慢にもいずれ慣れていきますが、そのような中で就労延長というのは酷なことです。
また好きな仕事をしていると自負するのであればそれを続ければいいのですが、問題はそうでない人、生活のためいやいや仕事を続けざるを得ない というのが老後問題のポイントになっているように思います。
最もこれは老後だけでなく、これからの働き方として世代関係なく課題になってくるものとも感じます。
専門性を高める必要性
グローバルで考えれば多くの人がスペシャリストとして働いています。自分の専門性を高めるため転職を繰り返しながらスキルアップをしていく人たちですね。 このため組織に属してもいいですし、個人で仕事をしても良い。となれば定年もイベントの中の1つで大した意味はないのかもしれません。
では日本の場合はどうかというと、長い間社内で様々な部署を経験したり、転勤したりと ゼネラリストを量産する体制がほとんどです。たしかに会社から見れば何でもできる便利な人が多くいるのは会社にとっては都合が良いことです。でもこれでは専門性は育たないのでスペシャリストとして仕事をするのであれば、若いうちからそれを意識しなければならないですね。
また日本の場合はゼネラリストを量産していますからそこに希少性はありません。誰にでも変わりがいるわけです。 逆に専門性があるということは希少性を保つ可能性があるということです。
収入は基本的に希少性で決まってきますから 自分の専門性を高めるようなことをしてこなかった人が定年後できる仕事は限られるかも・・・石の上にも3年と言われて我慢してきた挙げ句に定年後はその他大勢として仕事にあぶれてしまうなんてことが無いようにしなければなりませんね。
好きを仕事にできないか?
いずれにしても得意なことや好きなことから自分の専門性を見つけなければなりません。その意味では興味を持ったことや得意なこと、好きなことをとことん突き詰めてみて見ることは大切でしょう。
自分がこのようなことを書くのもどうかと思いましたが、昔の自分に言い聞かせるイメージ、また もう年だから***できないということではなく、今後も希少性が高まるような努力や好きなことが収入につながらないかいろいろと考えていきたいですね。
少なくとも年金が少ないのはこれからの当たり前、ない事を非難してもどうしようもありません。 少なくとも長く働けば老後問題は解決していくわけですから、少しでも得意なことや好きなことを仕事にする事を考えたほうが建設的ですし、自分もそうしていきたいと思っています。
収入の考え方にフローとストックというものがあります。ストック型の収入があると選択肢は大きく増えていきますね、フロー型の収入からストックへの変換がポイントです。
老後に2000万円必要と言われていますが、貯金を切り崩すことが前提の話で あまり明るい話ではありませんよね、でも一度に2000万円が必要ということではなく、働くことや、ストック型の収入を目指す事を考えればそんなに貯金はいらないこともわかります。貯金は基本損ですからね。
老後資金の不足分を賄うことを考えると、高配当のETFは魅力的です。口数を減らさなくても配当金が発生するからです。でもトータルで見るとデメリットもありますし、日本の場合は商品を乗り換えるときに利益に課税されてしまうので乗り換えにくいというデメリットがあります。
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