今期・楽天VTIの配当金はゼロ/配当金の二重化税と繰り延べ効果について

先日,2019.7/17は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の決算日、予想通り分配金の支払いはありませんでした。 同様に同日決算の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」についても同様に分配金の支払いはありませんでした。

実はこれ結構気になってたのです。

なぜならば、過去に楽天証券に問い合わせを行ったのですが、配当金再投資コースを選んだ場合は国内で課税されてから再投資されるのか、それとも無配当扱いとして再投資されるのか?

という質問をしたのですが、分配金は国内で課税された後に再投資に回されるとの回答でした。

楽天証券 カスタマーサービスセンター さんから 自分宛

平素より楽天証券をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。

お問い合わせの件につきまして、ご案内申し上げます。投資信託の分配金が再投資される際には、税引き後、手数料無料で自動的に全額再投資されます。

つまり配当金を再投資する場合は一度課税された後に再投資されるので税金の繰り延べ効果はないわけなのです。他の証券会社には確認をしていませんが、役所としては税額を増やしたいわけですから、どの証券会社にも同じように指導しているでしょう。

すると証券会社の対応として「分配金を出さないということは、投資家の利益が優先される」ということになるわけです。

2018年、2019年と分配金ゼロですからファンドの方針として今後もゼロでいきそうですね。

分配方針
■ 毎年7月15日(休業日の場合は翌営業日)に決算を行い、収益分配方針に基づき分配を行います。ただし、
将来の分配金の支払いおよびその金額について保証するものではありません。
■ 分配対象額の範囲は、繰越分を含めた経費控除後の利子・配当等収益および売買益(評価損益を含む)等の
全額とします。
■ 収益分配額は、委託会社が基準価額水準、市況動向等を勘案して決定します。ただし、必ず分配を行うもの
ではありません。

楽天VTI目論見書より抜粋

税金の繰り延べ効果

過去にも記事を書いたのですが米国のETF、米国で配当金に10%の課税があります。 加えて日本で20%課税されます。 これが俗にいう二重課税と言うやつ、ただ外国税額控除を使えば日本で課税された分が多少は戻る可能性があります。

ちなみに投資信託で投資先が米国の場合は二重課税とはならずに取り返すことはできません。

以上を踏まえて、今回注目していたのが分配金です。 日本での課税20%に対して分配金が支払われなければ米国の10%だけ課税されて再投資されます。分配金がないのですから課税もないわけです。

逆に分配金が支払われるということは20%の課税があるのでそれだけ再投資したときの効率が悪くなります。最終的に利益に対して課税はありますが、分配ゼロは資産が大きくなるスピードがそれだけ大きくなるということ、これを税金の繰り延べ効果といっています。

例えば分配金が10万円だったとすると、再投資する場合は2万円課税されて8万円が再投資されることになります。 これに対して分配金がゼロということは本来もらえていた分配金10万円がそのまま再投資されるということですから投資効率が良いわけです。

運用資産1000万円として、分配金が年5%として分配金の繰り延べ有り無しを30年分計算してみると以下のようになります。

配当後再投資と無配当では課税の有無により1000万円もの差が生まれてしまうことがわかります。

長期間で見れば課税の有無によりかなりの差になることがわかります。

ちなみにS&P500の過去のリターンを見るとトータルのリターン5%は決して無謀な利回りではないことがわかります。

S&P500過去のトータルリターン
 過去10年 +16.1%
 過去20年 + 5.3%
 過去30年 + 9.0%

このように分配金を出さない投資信託はいいですね。・・・このような投資信託でコツコツと積み立てていくのはおすすめです。

もっともパフォーマンスを最大化させるためには分配金ゼロはマストとなるので類似の投資信託も同様のようです。

税金の繰り延べ効果を確実にしたい

日本で証券会社今日からネット証券のマネックス証券、楽天証券、SBI証券が米国株式の最低取引金額が最低取引手数料ゼロになりました。だったら直接ドルでETFを買ってもらった分配金を再投資しても繰り延べ効果があるのではないか?

いろいろと検討するのは大切な事ですが、実は繰り延べ効果はありません。分配金が支払われた時点ですでに課税されているからです。

このように考えるとS&P500やVTIに投資する投資信託は手数料の点ではやや不利となりますが、繰り延べ効果を考えれば逆に良い選択になるかもしれませんね。

長期運用において、この繰り延べは非常に大きな影響を及ぼすため意識しておいたほうが良いと思います。たとえばトータルリターンが同じであれば高配当のETFよりも、配当が低いもののほうが有利となります。

ちなみに高配当がだめという事ではなく、口数を減らさなくても定期的にお金が入ってくるというメリット、配当がない場合は売却しなければなりませんからこの点では高配当は心理的に楽です。

このように投資の目的、運用したお金をどのように使っていくかをイメージしながら コストと税金をミニマム化できるように商品や運用方針を考えるわけです。

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