今期・楽天VTIの配当金はゼロ/配当金の二重化税と繰り延べ効果について

先日7/17は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の決算日、予想通り分配金の支払いはありませんでした。 同様に同日決算の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」についても同様に分配金の支払いはありませんでした。

実はこれ結構気になってたのです。

なぜならば、過去に楽天証券に問い合わせを行ったのですが、配当金再投資コースを選んだ場合は国内で課税されてから再投資されるのか、それとも無配当扱いとして再投資されるのか?

という質問をしたのですが、分配金は国内で課税された後に再投資に回されるとの回答でした。

楽天証券 カスタマーサービスセンター さんから 自分宛

平素より楽天証券をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。

お問い合わせの件につきまして、ご案内申し上げます。投資信託の分配金が再投資される際には、税引き後、手数料無料で自動的に全額再投資されます。

つまり配当金を再投資する場合は一度課税された後に再投資されるので税金の繰り延べ効果はないわけなのです。他の証券会社には確認をしていませんが、役所としては税額を増やしたいわけですから、どの証券会社にも同じように指導しているでしょう。

すると証券会社の対応として分配金を出さないということは、投資家の利益が優先されるということになるわけです。

配当金の繰り延べ効果

過去にも記事を書いたのですが米国のETF、米国で配当金に10%の課税があります。 加えて日本で20%課税されるのです。 これが俗にいう二重課税と言うやつ、ただ外国税額控除を使えば日本で課税された分が多少は戻る可能性があります。

ちなみに投資信託で投資先が米国の場合は二重課税とはならずに取り返すことはできません。

以上を踏まえて、今回注目していたのが分配金です。 日本での課税20%に対して分配金が支払われなければ米国の10%だけ課税されて再投資されます。 分配金がないのですから課税もないわけです。

逆に分配金が支払われるということは20%の課税があるのでそれだけ再投資したときの効率が悪くなります。最終的に利益に対して課税はありますが、分配ゼロは資産が大きくなるスピードがそれだけ大きくなるということ、これを税金の繰り延べ効果といっています。

例えば分配金が10万円だったとすると、再投資する場合は2万円課税されて8万円が再投資されることになります。 これに対して分配金がゼロということは本来もらえていた分配金10万円がそのまま再投資されるということですから投資効率が良いわけです。

運用資産1000万円として、成長率が3%/年、分配金が3%/年として分配金の繰り延べ有り無しを30年分計算してみると以下のようになります。

繰り延べ効果がある場合は分配金3%が丸々再投資ということになりますが、繰り延べ効果がない場合は2.4%分が再投資ということなのですが、計算結果からその差は30年で約800万円もの額になります。 長期間で見ればかなりの差になることがわかるのではないでしょうか?

ちなみにS&P500の過去のリターンを見るとトータルのリターン6%は決して無謀な率ではないことがわかります。

S&P500過去のトータルリターン
 過去10年 +16.1%
 過去20年 + 5.3%
 過去30年 + 9.0%

このように分配金を出さない対応が続くのであれば投資信託での積立ては手軽ですし、勝手に銀行から積立ててくれるので投資信託はおすすめということになります。

分配金の繰り延べ効果を確実にしたい

日本で証券会社今日からネット証券のマネックス証券、楽天証券、SBI証券が米国株式の最低取引金額が最低取引手数料ゼロになったので、これを気に直接ドルでETFを買えば繰り延べ効果があるのではないか?

いろいろと検討するのは大切な事ですが、実は繰り延べ効果はありません。

特定の口座の場合、配当が支払われた時にはすでに課税されていますし、一般口座の場合はあとから納税にいかなければなりません。

確実に二重化税を防ぐ為には、非居住者になるか、無配当にするしかありません。 つまり、繰り延べ効果を確実にするためには無配当が現実的なのです。

繰り延べ効果を考えることはマストではありませんが、トータルリターンが同じであれば高配当のETFよりも、配当が低いもののほうが有利となります。

しかし高配当はETFの口数を減らすことなくお金が入ってくるのもメリット、無配の場合は売却しないと現金化ができないので口数を減らすことになります。 このため高配当は心理的には楽と思う人も多いでしょうね。

このように投資したお金をどのように使っていくのかを考えながら商品を選ぶのもポイント、何に投資をするのか考えるときには、このようなことも頭の隅っこにおいておいたほうが良いのでは!?と思います。

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