先日、ネット証券大手3社が米国株の最低取引料を無料にすると発表されました。これうっかりすると そのままスルーするようなニュースなのですが、考えれば考えるほど長期運用をするインデックス投資家にとってはメリットが大きいことが実感できます。
前回簡単なシミュレーションで月々3万円の積立て、10年間の手数料を計算して直接ドルで買ったほうが安いこと、更にSBI証券では自動買い付けをしてくれますから投資信託よりもSBI証券で直接ドルで買ったほうが良いのでは・・・
という記事を書きました。 せっかくですから このようなお得な情報は早速活用したいもの、今回は自分の運用をどうするのが良いのか検討してみたいと思います。また具体的にドルで積立する方法も簡単備忘録としてまとめました。
少額投資がどのくらい得になったのか?
楽天VTIとVTIを月々3万円づつ購入、投資期間10年とした場合かかる手数料を比較すると以下のようになります。
●米国ETFを直接積み立てる場合の手数料
米国ETF経費率 0.03%
購入手数料 0.45%
⇒ 手数料合計 21,645円
旧手数料では82,200円(1ドル110円)
●投資信託で積み立てる場合の手数料
投資信託経費率 0.18%(信託報酬0.15%+推定される経費)
購入手数料 0%
⇒ 手数料合計 32,670円
※:1ドル110円として円換算しています。またETFは3万円ジャストを買うことはできません。実際には330ドルで買える口数分だけの購入となります。
今までは投資信託で購入することが勧められていたのはこの手数料の差と、ETFは配当金の再投資や定期購入ができなかったためです。 このような中でSBI証券が2018年3月より定期購入が可能に・・・そして今回最低取引手数料が無料となり 結果、投資信託よりも安い手数料で直接ETFを定期積立できる環境が整ってきたわけです。
私が積立ている商品について
現在自分のメインはAGGとVYMを運用しており、株価が下がったら買増することにしています。
それ以外としては投資信託で愚直に積立て投資、具体的には・・・
・楽天VTI つみたてNISA(年40万円)
・楽天VTI 積立投資(月5万円)
つみたてNISAは当然として、楽天VTI5万円の積立投資は・・・そうです。楽天証券は楽天カードで月5万円までポイント付きで投資信託が購入できるのを利用しています。つまり楽天カードは基本使った分の1%が還元されますから、楽天VTI5万円に積立てはそのリターンが1%上振れする計算となります。
見直し対象について考えてみると・・・つみたてNISAはリターンに対して非課税ですからこれはそのまま継続でしょう。 問題は積立投資5万円、年間6,000円ポイント還元。6,000ポイントはそのまま再投資もできますし、楽天Payなどを利用して普通に買い物にも使えます。
月々5万円の積立てにかかる手数料
先程のシミュレーションと同様に手数料を計算してみます。
●米国ETFを直接積み立てる場合の手数料
米国ETF経費率 0.03%
購入手数料 0.45%
⇒ 手数料合計 36,075円(1ドル110円として円換算)
●投資信託で積み立てる場合の手数料
投資信託経費率 0.18%(信託報酬0.15%+推定される経費)
購入手数料 0%
⇒ 手数料合計 54,450円
やはりドルで直接定期購入したほうが安く済みますね。しかし楽天証券で楽天カードを使うと年間6000円相当のポイント還元、10年で6万円ですから ちょうど手数料が相殺されるくらいのメリットがあります。
今後10年以上このサービスが続くかと言われれば正直疑問ですが、私の場合は現在は楽天証券の投資信託のほうがお得ということになります。逆に言えばこのサービスが終了したら楽天証券からSBIへ乗り換えて直接VTIを定期買い付けするというイメージが固まりました。
またポイント還元は利用しない、もう少し大きな額を積み立てるのというのであればドルで直接SBI証券で買い付けてしまったほうが楽ですし手数料も安く済みます。
米国株の定期買い付け方法
ではどうすれば直接米国株を定期買い付けできるのか・・・これについて整理してみます。
ドル転:
まずドルを準備しなければなりません。これは手数料の安さから住信SBIネット銀行で決まりでしょう。
証券会社でもドル転は可能ですが手数料が1ドルあたり25銭。これに対して住信SBIネット銀行は4銭です。また定期買い付けを設定すると2銭まで下がります。
このため住信SBIネット銀行でドルを定期買い付けする設定がおすすめです。
証券会社へドルを入金:
SBI証券ではドルを定期購入できるサービスがあります。残念ながら証券会社への入金は手作業となってしまいます。SBI証券のHPへ行けば手数料無料ですぐにドルの移動はできますが、入金を忘れないようにしなければなりませんね。
投資信託は銀行などからの自動引き落としですから、ここはちょっと注意が必要です。
多少余裕をもって資金(ドル)を入れておくなどしたほうが良いかもしれません。
また配当なども買付余力にカウントされますから結果的には自動で配当金再投資をしていることにもなります。
自動買い付け:
あとはSBI証券でETF定期買い付けサービスで必要なETFと買い付け金額を設定すれば、あとは自動で購入してくれます。
米国株の最低取引手数料が無料となったことから、少額でも直接米国株を定期買い付けできるようになってきました。
他社は米国株の定期買い付けはやっていないようなので、それほどニーズがあるわけではないとおもいます。しかしVTIで計算してみると投資信託以上に手数料が安くなることが確認できました。
また投資信託も信託報酬の値下げで0.1%を切るようなものも登場していますので積立投資をする場合でも投資信託だけでなく直接米国株へ投資する方法も検討できるようになったわけです。
投資対象が同じであれば手数料は安いほうが良い!というのは投資の鉄則ですからじっくりと検討してみることおすすめです。
また、投資を始めるタイミングについては今しかないと思っています。これから先のことは誰にもわからないからです。
投資は成長市場で長期間運用しなければなりません。そうなると投資の核となる部分は全世界株式か米国株式のいずれかになるでしょうね。
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