退職金で投資デビュー/リターンよりリスクを考えるべき

年金だけでは老後資金が足りなくなるのは周知の事実、確かに節約して年金の範囲でなんとかしようとしても、支給額には下方圧力がかかり続けてきますから やはりまとまったお金を準備しておきたいものです。

このような中で退職金で投資デビューを考えている人、かなり多いのではないでしょうか?退職金と年金だけでは老後資金が心配なので少しでも増やしたいと考えるのは当然といえば当然です。

ただ今まで投資をしてこなかった人の場合、何をどうしたら良いのかわからないと思います。このような場合に何に気をつけてどの様に投資をしていけばいいのか考えてみたいと思います。

前提:
投資をしたことがない
退職金というまとまった金額を運用する
投資期間は一生とする

まずは少額で慣れるべし

投資先が成長することでリターンが得られるのが投資です。そのため短期間に大きく増えることはありません。あくまでも成長市場に分散投資しながら長期運用を行うことが大切です。

もう少し言えば老後の生活のイメージがどのくらいできているか・・・そこから運用を始めるのが適当だと思います。例えば投資は増えることもあれば減ることもあります。このようなリスク資産にどのくらいまで投資に回してよいのか、現金としてどのくらい持っていればよいのかということです。

ただ人は欲張りですから、少しでも大きなリターンを欲するもの、その結果リスクの大きな商品に手を出したり、一括で多額の資金を投入したりしてしまいがちです。 ましてや退職金だけでは老後の生活費が賄えない・・・などと考えてしまうと退職金を大きく減らしてしまう可能性があります。

なので、まずは少額でいろいろと試しながら運用に慣れていくべきです。例えば10万円を投資したとして、結果10%株価が下がったとしても1万円の損失ですが、もし退職金から1000万円を投資したとすれば、100万円もの損失に繋がります。

低金利はまだまだ続きますからしっかり運用して増やさなければと力が入るかもしれませんが、退職金は額が大きいので特に慎重にしてください。

窓口購入には要注意

今まで投資をしたことがない人にとって証券会社や銀行の窓口は、投資の相談ができるので非常に頼もしく感じることでしょう。

投資について勉強をしてこなかったわけですから窓口で相談しながら購入できるというのは頼もしく、まずは窓口に・・・となると思います。 しかし窓口の担当者の給料はあなたが投資した資金から生まれる手数料で賄われていることを認識したほうが良いと思います。

つまりネット証券で扱う低コストの商品ではなく、窓口で購入できるのは高コストで投資家のためにならないものが多いと認識してください。 またSPDR S&P500 ETFの様に日本で上場しているETFも窓口で購入はできますが、まず紹介されない商品ですし、私は名指しで購入を希望してもなんだかんだと渋るのを窓口で何度も経験しています。

長い目で見れば今後も成長が期待できる米国株式ですが、ネット証券を使わないとなかなか良い商品が無く、窓口で米国ETFを直接買おうとすると非常...

なので少額からいろいろと試してみて、これがいい となれば時間分散をしながら購入していけばいいのかなと思っています。

また退職金としてまとまっが金額が手に入ることになりますが、これ確かにしばらくは使う予定のないお金ではありますが、一括で購入するのではなく何回か時間の分散を図るべきです。高値でつかまないように何回かに分けるのが適切、その意味では積立投資は有効な方法です。 

長期運用というと10年、できれば15年以上という話をよく聞きます。これは過去の実績から成長市場へ分散投資していれば、10年あれば勝てる可能...

リターンよりもリスクを考える

投資ですから当然リターンが大きい商品に目が行くのは仕方がないのですが、リセッションが起きれば資産価値は大きく下げていくでしょう。このときに慌てて売るようなことが無いようにしなければなりません。

この意味ではリターンは小さくなりますが、BNDやAGGの様に高格付けの債権ETFでリスクを押さえて配当2~3%を狙うのが一番確実ではないかと思います。

もっとリターンがほしい!? でもリターンが増えればリスクも大きくなりますから、もう少し多くのリターンを狙うのであればリスクについても考えておく、というか大きく下がることも覚悟しておく必要がありますね。

商品の説明に過去のリターンとリスクが書かれています。リターンは過去の実績、標準偏差はどのくらいリスクが有るのかを表しています。リターンは参考に見てもらえばいいのですが、リスクはどのくらい下がる可能性があるのかを表しています。

例えばVTIのリターンは以下のようになっています。

標準偏差は11.10%、一般的には値動きは標準偏差の2倍程度と言われますので、そのくらいの値動きがある商品といえます。

常にこのくらいは値を下げる可能性があることを念頭においておかないといけませんし、またこれが絶対というわけでもなく、たとえばリーマン・ショック時には50%くらいまで値を下げました。

リスクを取れる人、とれない人

期待するリターンを高くするとリスクも高くなります。なので老後資金が心配だからといって無闇に高いリターンを狙うのは危ないでしょうね、自分が取れるリスクがどの程度かを考えておくことも大切です。

例えばロボアドのWealthNaviがリスク許容度を判定する基準は以下のようになっています。リスクを取っていい人、取らないほうが良い人を判断するのにこの5つの質問で判断しています。

年齢
年収
金融資産の額
運用の目的
株価が1ヶ月で20%下落したら?

つまり、今後働く期間が長いのか? 年収が高いのか? 持っている金融資産が多いのか、運用期間が長く取れるのか・・・というのがリスクが取れるポイント、その上で相場が急落したときに冷静でいられるのか という見方になっています。

これによって株式と債券の割合を決めていくわけですね、この割合は人それぞれですが簡単な方法として「100から年齢を引いた数の割合で株式をもつ」というものもあります。例えば60歳であれば株式40%、債券60%という具合です。

年齢が上がれば損をしたときのリカバリーができないわけですから株式の割合を下げるわけです。まあ収入や金融資産が大きければあえて株式の割合を下げる必要もないのですが 債券の割合が高いと暴落時にクッション役となって精神的にも楽です。

債券の割合をいくらにすればいいのか? ポートフォリオの債券の割合を考えてみました。基本的に債券を組み込むのであれば景気のステージの応じて保...

退職金で投資デビューとなると、退職金をへらす訳にはいかない・・・しかし老後資金を考えると少しでも多くのリターンがほしいと考えがちです。 金融機関はそのような心理を利用して割高な商品を紹介してきますから相談できるから・・・というような理由で窓口を利用しないほうが良いと思います。

なので、自ら勉強して少額から初めて見るのがおすすめ 少しでも長く働くことを前提に考えれば焦る必要はありません。 その意味では退職前から少額投資でいろいろと試しておくのが一番のおすすめといえます。

過去の株式と債券のリターンを比べたときには明らかに株式のほうが良い成績を収めています。このため投資の中心にはどうしても株式が来るわけですが...

よく窓口で紹介される商品で、特に退職金で買わないほうが良いものは毎月分配型や外貨建て貯蓄型保険 などが最近は目立ちます。

現在基本65歳から支給となる公的年金ですが、公的年金だけでは余裕をもった生活ができないのは周知の事実、余裕を持った生活をしたいと考えた場合...

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