年金だけでは足りません/金融庁から個人へのアドバイス

金融庁のHPによると・・・

金融審議会「市場ワーキング・グループ」(座長 神田秀樹 学習院大学大学院法務研究科教授)においては、平成30年9月より、計12回にわたり、「高齢社会における金融サービスのあり方」など「国民の安定的な資産形成」を中心に検討・審議を行って来ました。

これらの審議を踏まえ、金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(別紙1)が同ワーキング・グループにおいてとりまとめられましたので、公表します。

とありました。金融審議会のワーキンググループの審議結果として5月末に案が公開されていましたが、正式版が公開されたわけです。

「高齢社会における資産形成・管理」

少し前に「高齢社会における資産形成・管理(案)」が公開され、公的年金だけでは生活が成り立たなくなる事実を確認したうえで資産寿命を伸ばす観点から必要なことをまとめましたが・・・

確か年金については100年安心という言葉が過去の厚生労働大臣の発言であったと思います。たしか100年後でも給与水準の50%を上回る見通しと...

しかし今回改めて報告書を見てみると個人の立場に立った助言と金融機関へのあるべき姿についての提言を見つけました。

【付属文書1】高齢社会における資産の形成・管理での心構え 長寿化が進行する中、資産寿命を延ばす観点から、個々人が各ライフステー ジ別にどういったことに留意すべきか。

【付属文書2】高齢社会における金融サービスのあり方 個々人の資産の形成・管理での心構えに応じて、金融サービスはどうあるべ きか。

この【付属文書1】で個人は何をすべきなのかアドバイスが書かれています。この内容はなかなか共感できるものなので今回はじぶんの備忘録として単純に引用・まとめをしておきたいと思います。

個人がライフステージ別に留意すべきこと

(1)現役期 ⇒ 長寿化に対応し、長期・積立・分散投資など、少額から でも資産形成の行動を起こす時期 早い時期からの資産形成の有効性を認識する

早い時期からの資産形成の有効性を認識する

・現役時代は老後準備の時間が多くとれるので資産形成には大きなメリット

・長期・積立・分散投資という資産形成の他にも副業含めた新たな収入の確保や支出の見直しなど取るべき手段を吟味すべき

少額からであっても安定的に資産形成を行う

・いざという時のため元本保証の貯金などを確保しておくこと

・資産形成においては
 ⇒長期、分散、時間の分散をすればするほど収益がばらつきにくい
 ⇒リスクの程度を認識する、過度な投資はしない
 ⇒支払う手数料が長期運用の成果に与える影響が大きい

自らにふさわしいライフプラン・マネープランを検討する

・資産形成を行動に移すことで金融や経済の知見を得る。
・またつみたてNISAなどを活用するなどすれば長期的なライフプラン、マネープランを想像しやすくなり、自分の収支や資産形成について検討しやすくなる。
・資産形成の見通しは、楽観的・悲観的も考えることが必要。第三者的立場でアドバイスできる人に相談するのも有効。

長期的に取引できる金融サービス提供者を選ぶ

・金融機関が顧客の利益を重視しているか?一つの目安が手数料、コストと対価が妥当か?
・長期・積立・分散投資は早く始めればそれだけ有利となる。

(2)リタイヤ期前後 ⇒ リタイヤ期以降の人生も長期化していることに 対応し、金融資産の目減りの防止や計画的な資 産の取崩しに向けて行動する時期

退職金がある場合、それを踏まえたマネープラン等を再検討する

・退職金の有無、その額について早期に確認する
・公的年金などの定期収入の見える化

収支の改善策を実行する

・老後に十分な資金がないと考えられる場合は、収入の確保(就労継続)など
・支出の見直し、現役世代の支出をそのまま引きずられがちなので、現在の収入と保有資産を考えて資産寿命を増やす観点で支出を見直す。
・それでも充分でないときは不動産などの売却や居住費の安い地方への移住も考える。

中長期的な資産運用の継続と計画的な取崩しを実行する

・以上を踏まえつつ高齢化社会ではリタイヤ後も20〜30年の人生が続くことを前提に資産運用と計画的な取り崩しが必要。
・収入や資産、ライフプランを吟味することで投資リスクにどのくらい耐えられるのかを検討する。
・退職金などまとまったお金を運用する場合は、当面の資金を確保した上で余裕資金で運用すべき。

(3)高齢期 ⇒ 資産の計画的な取崩しを実行するとともに、認知・判断 能力の低下や喪失に備えて行動する時期

心身の衰えを見据えてマネープランを見直す

・医療や介護の費用が予想より大きい場合は資産の取崩しにも影響を与える。老人ホームなどへ入居が必要となった場合など自身の心身の衰えを見据えたマネープランの検討が改めて必要。

認知・判断能力の低下・喪失に備える

・取引関係のシンプル化など、金融面の自身の情報を整理、適切な限度額の設定などで使い過ぎ防止のための手段を講じる。
・金融資産の管理方針(運用・取崩し、財産の使用目的、遺産相続方針等) を決め、可能であれば、金融面の必要情報(財産目録、通帳等の保管、上記の金融 資産の管理方針等)を、信頼できる者と共有する。
・これらにより認知・判断能力が低下しても資産寿命の短縮化をある程度防ぐことができると考えられる。

資産運用はますます重要となっていくが、時期によっては目減りする場合もあるし、向き不向きもある。しかし社会構造上年金の給付水準は確実に調整されていくだろうし、低金利政策も続いている中では資産運用をしないという事は豊かな生活のための選択肢を放棄することにもなりかねない。


・・・【付属文書1】については個人の投資の必要性を説いたもの、普段は断片的には気にしていたものの、全体をまとめたことがなかったので、今回附属書を自分の備忘録として文書を引用しながらポイントを抜き出しました。

資産形成期から高齢期まで資産形成する上での基本的な考え方の概要がつかめると思いますし、自分が考える資産形成の基本的な考え方とおおよそ一致するのが確認できただけでも良かったです。

ただ「認知・判断能力の低下・喪失」という高齢になったときのステージは未経験の領域なのでこれから色々と情報収集や考えを整理していきたいところです。

また【付属文書2】金融サービスのあり方 については金融機関への提言という事になるのですが、別に法的な規制もありませんのですぐに改善はされていかないでしょう。 

しかし、個人は自衛のために金融機関に対してどのような提言されているか?ポイントと気になる点を別途まとめておきたいと思います。


もし自分が「リタイヤ期前後」で、いまさら資産形成などできないと思われる方もいるかもしれませんし、やったこともないという方もいるかも知れません。 そのような場合はまず、「つみたてNISA」をはじめるべきです。

金融庁が資産形成に向く条件をパスした投資信託が対象なので、何も知らなくても運用可 初めなければ始まらないのです。

確定拠出年金はいわば減税措置ですからできるだけうまく活用すべきです。 投資で得た売却益や分配金にかかる20%もの課税が免除されるので非常に大...

そして非課税制度は絶対に利用すべきです。また非課税制度NISAには種類があるので整理してみました。

NISAは少額投資非課税制度、通常売却益や配当金にかかる20%の税が非課税になるので、投資をするときには、まずこの非課税枠を埋めることを意...

5000とも6000ともいわれるくらい、沢山の種類がある投資信託ですが、ポイントを絞ると選ぶべきは数点しか無いことがわかります。

メインで利用しているSBI証券につみたてNISA口座の口座開設手続きをしました。 投資を始めた当初、よくわからないまま松井証券でNISA口座...

少額でも良いのでできるだけ若いうちから積立投資をすることは資産形成を行う上で重要です。

老後資金として準備したい金額の目標を3000万円とします。ゆとりある老後過ごすためには月々32万円くらいのお金が必要とされています。年金の...

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする