海外ETFの保有残高、久々に調べてみました。今までは1ヶ月毎に調べていたのですがあまり大きな動きがないので3ヶ月ほど期間をおいてみたのです。
ちょうど5/10に中国からの輸入品に関税10%を25%に引き上げる宣言もしていますし、中国メーカーのHUAWEIも取引に規制がかかっています。 ついに米国が本気で動きはじめたか・・・と言う感じですが、これらは当然経済には悪影響であることは言うまでもありません。
このような中どのようなETFが買われているのか確認してみましょう。
2019年5月保有額ランキング
保有額ランキングを見てみましょう。流石にVT不動の一位ですね、保有額ですから順位が大きいく変わることはないのですが、ここに来て何故かS&P500のVOOが順位を上げています。
2019年5月海外ETF保有残高
2018年12月 | 2019年2月 | 2019年5月 | ||
1 | VT | VT | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF |
2 | PFF | VTI | VOO | バンガード・S&P 500 ETF |
3 | VTI | PFF | VTI | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
4 | VOO | VOO | PFF | iシェアーズ 優先株式&インカム証券 ETF |
5 | VYM | VYM | VYM | バンガード・米国高配当株式ETF |
6 | VWO | VWO | VWO | バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF |
7 | SPY | HDV | HDV | iシェアーズ コア米国高配当株 ETF |
8 | HDV | SPY | SPY | SPDR S&P 500 ETF |
9 | IVV | IVV | IVV | iシェアーズ・コア S&P 500 ETF |
10 | TOK | TOK | TOK | iシェアーズ MSCI コクサイ ETF |
ランキングを見ると世界中の株式、米国株式、新興国株式、先進国株式といった大きなカテゴリーが全て含まれていますね。
世界中の株式 VT
米国の株式 VTI、VOO、IVV、SPY
新興国株式 VWO
先進国株式 TOK
米国優先株 PFF
米国好配当 VYM、HDV
これら代表例で最近のチャートを確認してみましょう。
2018年12月~2019年5月末
流石にVT、SPY、TOKは似た動きをしていますね、これは時価総額基準で銘柄を組み込んでいるのでどうしても米国の企業を多く含むことになるためだと思われます。
たとえばVTは世界中で購入できるほぼ全ての株を組み込んでいますが、その5~6割は米国の企業となっています。
VWOは新興国株式ですから値動きは異なりますね、米国の関税やHUAWEI外しの頃から米国以上に値を下げています。新興国はどうしても景気が悪くなるとまっさきに資金が引き上げられてしまうのでこれは仕方ないことです。
また面白いのがPFF、徐々に順位を落としてきています。PFFを売る人が増えた為、結果的に順位を落としているように思われますが、ホントのところはどうなのでしょうか? これについては別の記事で考えてみたいと思います。
2019年5月買付け代金ランキング
では買い付けランキングです。保有額と比べてその時々の環境で順位は大きく変わるはずです。
順位 | 2018.7 | 2018.9 | 2018.10 | 2018.11 | 2018.12 | 2019.1 | 2019.2 | 2019.5 |
1 | VT | SPY | SPXS | VOO | VT | VOO | VTI | VOO |
2 | VTI | QQQ | QQQ | SPXS | VOO | VYM | VOO | VTI |
3 | VYM | VOO | SPY | EDZ | VYM | VT | VYM | VYM |
4 | VOO | ERUS | VT | SPXL | VTI | PFF | VT | VT |
5 | QQQ | VTI | VTI | SPY | PFF | VTI | PFF | SPXL |
6 | PFF | SPXL | VOO | QQQ | HDV | HDV | SPXL | PFF |
7 | VWO | EWZ | HDV | VTI | IVV | BND | SPYD | SPYD |
8 | TUR | VYM | VYM | BND | SPXL | IVV | BND | HDV |
9 | HDV | BND | SPXL | VYM | SPY | SPXL | HDV | QQQ |
10 | SPXL | IVV | EDZ | PFF | SPXS | QQQ | IVV | IVV |
保有額ランキングでVOOが順位を上げていますが、買い付けもやはり1位ですね。買い付け額ランキングと保有額ランキングで大きく異なるのが、保有額ランキングは新興国株式や先進国株式も含まれていたのですが、ここでは基本世界中の株式へ分散投資するVTと米国株式だけとなっています。
先進国や新興国株式が外れているのはやはりそれだけパフォーマンスが悪くなってきていることを表しているのでしょう。つまり米国への期待が大きい、もしくは米国ETFは様々な魅力的な商品が多いという見方もできそうです。
またレバレッジ型のSPXLも相変わらずトップ10入りしており、果敢に攻めている人が多いことも想像できますね、ただ5月に入ってからはダラダラと下がり続けているので、来月あたりのランキングではレバレッジ型でもブル3倍のSPXLではなくベア3倍のSPXSあたりがランキングを上げるかもしれません。
今回、久々にランキングを見てみましたが、上位はこのようなETFで締められます。これだけ見ても個性豊かですし注目されているのは言うまでもありません。
米国株式 S&P500、VTI
米国株高配当 VYM、HDV、SPYD
米国高パフォーマンス QQQ
米国レバレッジ SPXL
米国優先株 PFF
米国高格付け債権 BND
世界中の株式 VT
今回、久々にランキングを確認してみましたが 順位の入れ替え事あれど 米中の覇権争いがランキングに影響したような様子は見られませんでした。
今後、さらに本格化・長期化することは想像に難くないのでそうなったときにどのようなものに人気が集まるのか、継続的にウオッチしてみたいと思います。
米中の覇権争いが激化して、経済的に不安定になると円買いが進むものと予想しています。その理由についてまとめています。
円で基本的な収入を得ている日本人にとっては有事は円高になるので、米国中心の投資はドル転という意味で有利になるのでしょう。
また今後米国の利下げも勝手に予想していますが、キャッシュの保管場所としてはMMFはかなり優秀です。
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