ラッセル2000は米国の証券取引所に上場している銘柄のうち、上位1001位から3000位までの銘柄の時価総額荷重平均の指数、米国の小型株ファンドのほとんどがラッセル2000をベンチマークとして採用しています。
このラッセル2000は景気の動向を敏感に表すとして注目されている指数、小型株という事でS&P500よりも先行して値上がりしたり、値下げしたりするというのです。
なかなかおもしろそうな指数だと思いませんか? そこで今回はラッセル2000とそれをベンチマークにした「IWM」、「VTWO」を調べてみたいと思います。
ラッセル2000は小型株式指数
ラッセル2000は小型株2000銘柄に分散投資しています。これで米国市場の約8%をカバーしており、バリューからグロースまで幅広く分散させています。
なぜラッセル2000が景気に敏感かと言えば、小型株は相対的に倒産する確率が高いことがあげられます。このため大型株500銘柄を組込んだS&P500よりも先行して動くのだと言われています。
S&P500(^GSPC)とラッセル2000(^RUT) 過去1年
このチャートをみると確かに、昨年8月後半からラッセル2000が値を下げてきていますが、S&P500はその1ヶ月後、10月はじめより値を下げています。
また今年3月からの値動きをみるとラッセル2000が値を下げてきていますが、S&P500は堅調に見えます。となるとこの先S&P500がどのように動くのか気になります。
S&P500(^GSPC)とラッセル2000(^RUT) 1984年~
ラッセル2000は1984年からのデータがあるので、過去からのチャートを比較してみましょう。
チャートの形はS&P500に以外に似ていますね、またラッセル2000は小型株ですからボラティリティが大きくなっています。
このためかS&P500がラッセル2000に引っ張られているように見えます。つまりS&P500とラッセル2000が乖離するとラッセル2000側に引っ張られているように動いているのかもしれません。(個人的にそう思っただけですので念の為・・・)
ラッセル2000ETFの基本仕様
ラッセル2000をベンチマークにしたETFに【IWM】【VTWO】があります。
IWM :iシェアーズ ラッセル 2000 ETF
VTWO:バンガード・ラッセル2000 ETF
IWM | VTWO | |
経費率 | 0.19% | 0.15% |
分配金利回り | 1.20% | 1.20% |
設定日 | 2000.5/22 | 2010.9/20 |
(2019/03/25調べ)
経費を比べるとやはりバンガードのほうが有利になっています。
(2019/03/25調べ)
流石に小型株なので知っているメーカはありませんでした。また組み込み比率も0.2~0.3%となっており、広く分散されていることがわかります。また売買回転率が19%高めなので組み換えが盛んに行われているものと思われます。
(2019/03/25調べ)
IWM・SPYトータル・リターン(過去15年)
過去15年のトータル・リターンを見てみましょう。付かず離れずといった感じでしょうか、トータル・リターンではややSPYが有利、IWMはやはりボラティリティが大きいです。
小型株の成長に期待するのであればラッセル2000は幅広く分散されているのでおすすめできます。しかし過去のチャートから株価だけならばIWMのほうが高めに推移していますが、トータルリターンをみると、きもちS&P500が有利という結果が出ていることも知っておいたほうが良いかと思います。
ラッセル2000は景気動向に敏感と言う特徴もあるので値動きはチェックしておいたほうが良いかもしれませんね。
景気動向を図るのに一番かんたんなのがFRBの景気判断と政策金利、色々な指数がある中で最も基本になるものと思います。
他にも気にしておきたい指数はバフェット指数、普段は全く気にしていませんが株価が割高なのか判断するのに使われます。最も2013年くらいからずっと割高状態が続いていますが・・・
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