高配当の銘柄をいろいろと探している中で利回り10%という強烈なETFがSBI証券、楽天証券、マネックス証券で買えることを発見しました。
それだけの分配金を出せるってことは投資適格以外の商品を集めた事は容易に想像できますが、8%~10%という数字は強烈、今回はこのYYYがどのような商品なのか調べてみます。
高配当のYYYとは?
ティッカーが「YYY」正式名称は「イールドシェアーズ・ハイ・インカム・ETF」分類としてはグローバル債券というカテゴリになります。
信託報酬 2.02%
利回り 8.08%(30-Day SEC Yield)
組込銘柄 30
(2019/3/1)
利回りが高いのは魅力ですが、信託報酬も2.02%とかなり高い設定がされています。普段見慣れているETFは0.04%~0.1%程度ですからその差はかなり大きいです。
YYY組込銘柄を確認する
組込銘柄のトップ10を見ると以下のようになっておりどの銘柄も高配当を謳うものばかりです。
組込銘柄のトップ10
DOUBLELINE INCOME SOLUTIO | 4.45% |
NUVEEN PFD SEC INCOME FD | 4.45% |
FIRST TRUST INTERMEDIATE | 4.35% |
BROOKFIELD REAL ASSETS IN | 4.30% |
WESTERN ASSET HIGH INC FD | 4.30% |
ABERDEEN TTL DYN DIVID | 4.24% |
WESTERN ASSET EMERGING MA | 4.19% |
ALLIANCEBERNSTEIN GL HI I | 4.17% |
BLACKROCK MULTI-SECTOR IN | 4.15% |
BLACKROCK CORPORATE HIGH | 4.15% |
ただ組込銘柄は全部で30あり、それなりに分散させています。
YYYパフォーマンス
YYYのパフォーマンスをS&P500と比較してみました。やはり圧倒的な開きができます。高配当ですからキャピタルが狙えないのは仕方がないのですが・・・
YYYとS&P500チャート(過去5年)
YYYとS&P500利回りの変化(過去5年)
YYYの利回りの高さは圧倒的ですが、安定しておらず状況が変われば利回りもおおきく変化しています。 一方で利回りは低いもののS&P500は安定していることがわかります。
YYYとS&P500分配金の変化(過去5年)
S&P500が株価の上昇に伴って配当金が増加しているのに対して、YYYは額が徐々に減ってきています。このことからYYYの利回りは非常に高いものの、安定せず増配もしていないことがわかります。
最後に過去5年のトータルリターンを見てみましょう。
残念ながらS&P500の圧勝です。利回りがいくらおおきくてもキャピタルが期待できないのでトータルでは負けちゃいますね。
YYYは高利回りですからサテライト的な使い方は有りかと思いましたが、信託報酬が2%と非常に高く、窓口購入のアクティブファンド並の高さです。 確かに利回りは大きいものの信託報酬でかなり相殺されて税引前で実質6~8%というところでしょうか・・・
また、安定して分配金が支払われるような性格ではないようですし、増配も期待できないようなので・・・であればあえて選ぶメリットが見つかりません。
投資始めたばかりの方、利回りが高いからと言ってこのような銘柄に飛びつくのは危険です。利回りが高いということは、投資不適格な銘柄に投資することと同じですから注意が必要だと思います。
今のところ高配当を狙うのであれば唯一買ってもいいかなと思うのがPFF、実際に海外の保有ETFのランキングでもトップ3に入る人気のETFです。でも米国では全く人気がなくトップ10にも入っていません。
また高配当狙いに固執せずキャピタルの注目したほうがトータルでは良い結果が出るようです。トータルリターンに注目したほうが税金の面でも有利だと思います。
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