今回はバンガード・トータル・ワールド・ストック ETFを確認します。 VTは世界中の株式に分散投資するタイプ、米国での人気はいまいちですが、日本ではかなり人気が高いようです。
「Fund of the Year 2017」でも楽天のVTが1位と好調、楽天VTIは3位です。
2位 ニッセイ外国株式インデックスファンド
3位 楽天・全米株式インデックス・ファンド
4位 野村つみたて外国株投信
(楽天・全世界株式インデックス・ファンドはVTに投資するファンド・オブ・ファンズです、同様に3位楽天・全米株式インデックス・ファンドもVTIが投資対象)
FTSE 全世界指数 (All-World)
VTはFTSE 全世界指数 (All-World) に連動するよう設計・運用されています。 世界中への 分散投資ということで人気がありそうですが、 資産は6600億円と調べているETFの中では最も小規模、と言っても6600億ですから、アメリカの規模の大きさを感じます。
配当は2.16%(2017年) 経費はちょっと高めの0.19%(それでもかなり低い) 設定来のリターンは6.56%となっています。
VTに組まれている銘柄
さて組み込まれている銘柄ですが、全世界の大型、中型、 小型株 先進国や新興国を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されており、 全世界の市場時価総額の98%以上をカバーする広大なインデックス、 VTIがアメリカの大型、中型、 小型株 約4000銘柄ですからその大きさがわかります。 でも世界中に投資している割にアメリカ4000に対してその倍とは意外に少なく感じるかもしれません。
国別構成比率を見て見ましょう。
国別構成比率 上位10カ国(%)
やはり有望なアメリカ市場の比率が高く、全体の半分がアメリカの銘柄で構成されています。 つまりVTIは約4000銘柄が組み込まれているので あくまでもイメージですが
VT=VTI(約50%)+アメリカ以外の先進国・新興国(約50%)のようなイメージでしょうか?!
いずれにしても、これ一本で世界中をカバーしているのでお手軽に分散投資したい人にはオススメでしょう。 またアメリカ以外の割合を高めたいとい言うのであればVT+VWOとか様々な選択肢が出て来ると思います。
ちなみにわたしが継続中のセゾン投信の達人ファンドも世界中の国や地域への分散投資、組み込み比率は以下のようになっています。
・アメリカ 43%
・日本 17%
・フランス 6%
やはりアメリカ銘柄の組み込み比率が大きく、どのファンドもアメリカは有望な市場と判断しているようです。
過去10年のVTチャート
では過去のVTチャートと有名なVTI,VYMとを比べてみましょう。
緑:VTI 黄:VYM 橙:VT
配当金含めたトータルリターンでは・・・
緑:VTI 青:VYM 橙:VT
VTI、VYMのトータルリターンはほぼ同じですが、VTはややパフォーマンスが低いことが分かります。 このためか米国ではVTよりもVTIが人気なのでしょうね、
日本でVTの人気が高いのは単純に全世界への分散投資が安心というイメージ先行なのかもしれません。
配当率を比較
世界中に分散投資するVTですが、以外にもVTIよりも配当率高め、でもトータルリターンはVTI,VYMに一歩及びません。
配当率(2017) | 経費率 | |
VTI | 1.70% | 0.04% |
VT | 2.61% | 0.10% |
VYM | 2.78% | 0.08% |
国別の投資比率も米国が半分であることを考えると、米国のパフォーマンスに対して残りの半分が悪影響しているとも言えますし、分散が効いているとも言えます。
⇒ VTは世界中に分散投資しているので、安心感は抜群 米国の株式の銘柄だけを組み込んだVTI、VYMのほうがパフォーマンスが高い・・・と悩ましい選択になりまそうです。
世界中に分散投資している関係か、経費率はちょっとだけ高め でもVTIに比べればかなり高い配当がでますし、 あまり難しいことを考えなくても VT一本で長期運用すれ資産形成できますし、VTI・VYM いずれも有力なポートフォリオ候補です。
米国もいつかは暴落するかもしれません。 VTは世界中への分散投資なのでそのような場合でもほっぽらかし運用が可能かもしれません。
コメント