今年もまた信託報酬を下げてくれたありがたいバンガード社、今回すごいと思ったのがVTやVYMの値段も下がっていることです。
VT :0.10% ⇒ 0.09%
VYM :0.08% ⇒ 0.06%
VTIが0.04%なのでVYMもう少しなんとかならないか・・・と思ってた矢先ですからこれはいいですね、もともと経費率が低いので金額に直すと大したことはないのですが、このようにわずかでも経費を下げてくれることは会社の運用方針にも信頼がおけます。
コストの最小化 (バンガード社HPより)
コストを最小限に抑えることは、あらゆる投資家にとって不可欠の重要な要素です。それは、投資において、高い手数料を払えばそれだけリターンが大きくなるという根拠はどこにもないからです。それどころか、管理報酬や売買手数料として支払う1ドル、1円ごとに、獲得できる可能性のあるリターンから単純に差し引かれることになるのです。重要な点は、マーケットはご自身でコントロールできませんが、コストに関してはその大部分がコントロール可能だということです。
運用している金額の規模が大きいのでこれだけの値引きができるのでしょうね。また経費率については「経費率は原則として毎年決算日に見直され、変動します」とバンガード社HPにあります。規模が大きくなればその分経費も毎年下がっていくということなのでしょう。
改定された経費率について
なお経費率の改定は以下が発表されています。(バンガード社HPより)
ティッカー / シンボル | 名称 | 直近の目論見書の 経費率 | 改定前の目論見書の 経費率 |
VSS | バンガード®・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF | 0.12%(2019年2月26日付) | 0.13% |
VEU | バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)ETF | 0.09%(2019年2月26日付) | 0.11% |
VWO | バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF | 0.12%(2019年2月26日付) | 0.14% |
VGK | バンガード・FTSE・ヨーロッパETF | 0.09%(2019年2月26日付) | 0.10% |
VPL | バンガード・FTSE・パシフィックETF | 0.09%(2019年2月26日付) | 0.10% |
VXUS | バンガード・トータル・インターナショナル・ストック(除く米国)ETF | 0.09%(2019年2月26日付) | 0.11% |
VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 0.09%(2019年2月26日付) | 0.10% |
VYM | バンガード・米国高配当株式ETF | 0.06%(2019年2月26日付) | 0.08% |
VWOB | バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETF | 0.30%(2019年2月26日付) | 0.32% |
BNDX | バンガード・トータル・インターナショナル債券ETF(米ドルヘッジあり) | 0.09%(2019年2月26日付) | 0.11% |
VWINX | バンガード・ウェルズリー・インカム・ファンド(インベスターシェアクラス) | 0.23%(2019年1月25日付) | 0.22% |
楽天バンガードの投資信託も値下げ
楽天証券といえばバンガード社と協力して様々な投資信託を開発しています。有名なものとして楽天バンガードシリーズ(インデックス)があります。
これらの投資信託は投資先をバンガード社のETFにしたシリーズで単純明快で低価格、人気の投資信託です。今回値下げしたETFを投資対象とした投信は以下3つ、これらもバンガード社のETF経費率を下げたことにより信託報酬が下がることになります。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド ⇒ VT
楽天・新興国株式インデックス・ファンド ⇒ VWO
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド ⇒ VYM
VTは世界中の株式へ分散投資するETF
日本で一番保有残高が大きいの海外ETFはVTです。これひとつで世界中の株式へ低価格で分散投資できるわけですから安心感が違います。
私はVTを持っていませんが、もし世界経済の構図が変わって米国以外に移るようなことがあれば、間違いなくVTに乗り換えるでしょう。それだけ株式ETFとしては手堅いと思っています。
日本で人気のVT、更に手数料が下がったことにより購入する人が増えるかもしれません。
米国高配当の大型株へ投資するVYM
VYMは米国の大型株の内、配当率が高い約400の銘柄から構成されます。同様な高配当ETFにHDVがありますが、ザックリと言えば金融(VYM)とエネルギー(HDV)の違いと見ることができます。
HDV:「エネルギー、生活必需品、ヘルスケア」が多い
VYM:「テクノロジー、金融、消費財、ヘルスケア」が多い
今回値下げ率が一番大きかったVYM、ETFとしての運用規模が大きくなればその分経費が下がりやすくなるわけですから、この1年で多くの人がVYMを支持したことが推測できます。
いずれにしても経費率が多少でも下がるのは個人投資家にとっては非常に嬉しいこと、これに引っ張られて他のETFの経費もどんどんと下がってほしいと思います。
米国は売却益に課税されないので、簡単にETFを乗り換えることができます。これに対して日本では売却益や分配金に20%課税されるので乗り換えにくいのです。
乗り換えると、利益の20%が減ってしまうのでその分のパフォーマンスが落ちるからです。
楽天バンガードシリーズ(インデックス)はバンガード社のETF「VTI、VT、VWO、VYM」に楽天の取り分0.12%を加えたものです。この0.12%のプラスがどのくらいリターンに効くのでしょうか?