NISAは少額投資非課税制度、通常売却益や配当金にかかる20%の税が非課税になるので、投資をするときには、まずこの非課税枠を埋めることを意識したほうが良いと思います。
「貯蓄から投資へ」と起爆剤として導入されたNISAですが現在3種類のNISAがあります。これら中身を整理してどれを利用すべきか考えてみます。
基本的なNISAの仕様
それではまずNISAの基本仕様を確認してみます。NISAは「NISA」、「つみたてNISA」、「ジュニアNISA」の3種類があり、それぞれ年間の非課税投資枠と非課税期間が決まっています。そして、その期間の売買や配当金が非課税となる制度です。
また、1人1口座のみとなっており、NISAとつみたてNISAを併用することはできません。
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NISA
NISAは20歳以上の方が利用可能、年間120万円までが非課税で投資可能となる制度、2014年から2023年までが投資期間で非課税期間は5年となっています。ロールオーバーをすることで非課税運用が継続可能です。
たとえば2014年の非課税期間は2018年までですが、ロールオーバすることで2014年の投資額が5年で120万円を超えていても2019年の枠に入れられるのです。この場合は2019年の非課税枠を使い切ったことになります。
年間の非課税枠が120万円と非課税期間が5年と短く、ロールオーバーはあるもののちょっと使いこなすのが難しそうという印象です。
投資対象は、証券取引所に上場している株式、ETF (上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)や、株式投資信託等となっています。
つみたてNISA
つみたてNISAは年間の非課税枠が40万円まで、非課税期間が20年と長いのが特徴です。このためかロールオーバーはありません。
非課税枠40万円=月々3万円ちょっとまでなのでまさに積立貯金のような感覚で非課税での投資が可能となっています。
また長期間の運用で資産形成を目的としているので、金融庁の出した条件を満たす投資信託だけがつみたてNISAの対象となっています。
ジュニアNISA
ジュニアNISAは0歳から19歳まで利用可能、年間80万円まで非課税で投資ができる制度です。2023年まで投資可能で非課税期間は5年、ロールオーバーか可能で20歳まで継続して運用は可能となっています。
子どもたちの将来に向けた長期投資の取っ掛かりとしての位置づけであり、20歳以降は自動的にNISA口座が開設されます。
贈与税は110万/年以上から発生しますが、ジュニアNISAは年間80万円までが非課税枠ですからこの枠を使い切っても贈与にはなりません。

どのNISAを選ぶべきか?
ご自身が社会人の場合は間違いなく、つみたてNISAを選ぶべきだと思います。
非課税期間が20年と長いことがポイント、また20歳以上であれば年齢制限ありませんし、年間40万円は月々に直して3万円ちょっとの積立額なので投資未経験者でも、高齢の方でも無理なく積立できるように設定されているからです。
特に米国のように右肩上がりで成長を続ける市場において過去20年のリターンは圧倒的、今後20年はわかりませんがかなり期待できるものと思っています。
S&P500トータルリターン(過去20年)
ただ投資先を成長市場とした投資信託にすることがポイントとなりますね。
NISAについては、つみたてNISAと比べると魅力にかけますね、投資期間が2023年までであり期間も5年、ロールオーバーは可能ですが、年間の非課税枠が120万円と今の時期から始めるのであれば中途半端な感じもします。
NISAはどちらかを選ばなければなりませんから、私はつみたてNISA一押しとします。
運用上のポイントは毎月、つみたてNISAの枠を埋める事を意識して残りをNISA以外の商品に投資するようにしています。やはり20%の非課税枠は無視できません。
またジュニアNISAは必ずやらなければならないということではありません。まず親世代の運用が先でしょうからそちらからスタート、余裕資金があれば・・・ということでいいと思います。
ただ子どもたちのお金の勉強として貯金感覚で投資を経験させるのもいいかもしれませんね。投資信託は最小で100円から投資ができますから、我が家ではセゾン投信の子供口座を開いていたのですが、ジュニアNISA口座を開いて資金を移動その後は子供と相談しながら、ほんとにお小遣いの一部を100円からつみたてていました。
このように非課税運用にて投資を盛り上げようと躍起になっているのも、財政難により自分のことは自分でなんとかして・・・という時代が来るということなのでしょう。
確かに貯金をしていてもインフレリスクしかありませんから、無理のない範囲で積立投資をするのは正解だと思います。先のことはわかりませんがとりあえずNISAには乗っかったほうがお得だと思います。
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