投資信託で新興国への分散投資だったら「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」で決まり!と思っていたのですが、しばらく見ないうちに強力な対抗馬が誕生していました。
「EXE-iつみたて新興国株式ファンド」と「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」です。
バンガード社のVWOを投資対象とした低価格な信託報酬が魅力のVWOですが、信託報酬だけで見ればすでにやられてますね。 今回はこれらの比較をしてみたいと思います。
基本スペックを比較
それでは基本的な仕様を確認してみましょう。
信託報酬 | インデックス | その他 | |
楽天・新興国株式インデックス・ファンド | 0.2696% | FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス | 韓国除く |
EXE-iつみたて新興国株式ファンド | 0.1948% | FTSE エマージング・インデックス | 韓国除く |
eMAXIS Slim新興国株式インデックス | 0.2041% | MSCI エマージング・マーケット・インデックス | 韓国含む |
楽天・新興国株式インデックス・ファンド
楽天バンガードシリーズの1つ、投資対象がバンガード社のVWOであり、VWOの経費に楽天の取り分0.12%を加えた約0.26%が信託報酬となります。
インデックスは「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」 全世界の新興国市場の大型株・中型株・小型株を網羅、約4000銘柄で構成される時価総額加重平均型の株式指標となっています。
国別の資産構成比率を見てみましょう。
中国、台湾、インドそしてブラジル、南アフリカと続きます。そしてこのインデックスは大型株から中型株、そして小型株まで含んでいるのがポイントです。
EXE-iつみたて新興国株式ファンド
EXE-iつみたて新興国株式ファンドのインデックスは「FTSE・エマージング・インデックス」実際に投資しているのが「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETF(SCHE)」です。
この「SCHE」の経費率が0.13%ですから約0.06%上乗せしていることになります。楽天が0.12%上乗せですから相当頑張っていますね。
組込銘柄が約990とやや少ないのですが、国ごとの資産構成比はVWOとほぼ同じになっています。
eMAXIS Slim新興国株式インデックス
eMAXIS Slim新興国株式インデックスは「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」をインデックスとする投信です。
このインデックスを採用しているETFにBlackRockの「EEM」があり、その経費率は0.67%となっているので「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」の0.2%がいかに安いかわかります。
保有銘柄数は950となっています。
国別の資産構成比
韓国を新興国として捉えているのが特徴です。組込割合で2位で約14%も含まれていることになります。 その他の順位はVWOやSCHEとほぼ変わらないようですね。
パフォーマンスを比較する
インデックスを見てみると「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」はVWOとおなじ、「EXE-iつみたて新興国株式ファンド」がSCHE、そして「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」はEEMと同じものが採用されています。
円換算という意味ではチャートは異なってきますが、過去のパフォーマンスの比較はできます。
VWO,SCHE,EEM 過去5年のチャート
過去5年では殆んど差がないことがわかります。更に長期でも見てみましたが差はないと言っていいでしょう。
となれば選択の基準は韓国を含むか含まないか?あとは信託報酬ということになります。
また投資信託のメリットは少額から購入ができることですが、もしまとまって買うのであれば直接ETFを買うのもありです。そちらのほうがコストが安く済みますから、まとまればそれだけ有利です。
ちなみにVWOは0.14%、SCHEは0.13%、EEMが0.67%となっています。コストで言えばVWOかSCHEですが、VWOが4000面柄に分散しているのに対してSCHEが約900なので直接買うのであればVWOですね。
新興国株式は世界中への分散投資という観点からも必要かもしれませんが、世界経済が不安定になるとまっさきに影響を受けます。
新興国ETFで組込比率の高いのが中国、そんな中国の大型株に投資するETFがあります。
長期運用では成長市場へ分散投資することがポイントとなります。その意味で人口要因は要チェックとなります
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