リートといえば米国発祥、多額の資産がないと投資できない現物不動産を証券化して少額から投資できるようにしたものです。家賃収入などによる安定した分配金が得られるため日本でも人気です。
今回米国のリートについて調べようとして、Googleで「米国 リート」して検索すると 検索順位上位10の中に「毎月分配」のリートが7つも入っていました。
そのうち1つを開き過去のチャートと純資産額の推移を見てみると・・・「分配金修正済み」ってなんだよ、純資産額は順調に減ってるよね。 怖いわー
リートの世界にも毎月分配型ってあったんですね。しかもGoogle検索の結果を見る限り、上位にかなりの毎月分配があるのでかなり人気があるようです。
毎月分配型は選ぶべきではない
投資の目的はいろいろとあるはずですが基本はおカネを増やすことであるのは共通しているものと思います。 このため普通であればおカネを増やすのに有利な商品を選ぶはずですが毎月分配型はおカネを増やすのには向いていません。
毎月分配型は毎月決められた日に決算が行われて分配金が受け取れる仕組みになっています。 毎月決まった額の分配金を受け取れるという安心感や期待感はメリットかも知れませんが、運用益以上の分配金を出すものがあるのが問題だと思っています。
運用益以上の分配金を出す場合がある
ほとんどの毎月分配型では運用益以上の分配金を出したことがあるようです。つまり投資した元本を削って分配するので規模がだんだんと縮小していくわけです。
上の表で純資産額が徐々に減っているのは運用益以上の分配金を出しているため、基準価額がどんどんと下がってきていると想像できます。 しかも基準価額のチャートは「分配金修正済」ですから分配金が支払われなかったら・・・というチャートじゃないかと思います。 資産が減っていることに気がつけばいいのですが、最悪はそのまま償還もありえます。
複利の効果が生まれない
複利運用することが資産形成に於いて重要な要素のひとつであることは誰も否定はしないでしょうね、それだけ当たり前のことです。 つまり分配金を受け取らずに再投資に回すことでリターンから更にリターンが生まれ、長期間の運用で大きな差が生まれてしまいます。
また分配時に税金や手数料が取られるでしょうからこの差は更に大きくなるでしょうね。
ETFで分散投資をすべき
多くの人は投資に時間がかけられないし勉強する時間もない。特に初心者の方はこのような環境にある方が多いと思います。であればはじめから分散されているETFを選ぶのは良い選択だと思います。
どの国に投資を行うのがいいのかと考えた時にリートは不動産への投資ですから大雑把に言えば人口が増加傾向の国や地域は有利と考えられます。 このため調べたり勉強をする時間も取れないのであればはじめから人口増加国へ分散投資するのは間違いないと思います。
その意味でオススメなのが米国、そして定番のリートETFといえば「IYR」,「RWR」、中でもIYRはロボアドのWealthNaviでも組み込んでいます。
米国のリート(IYR)をよく見ると、特に暴落時におおきく下落する傾向が見られます。これはRWRでも同様、このため下げた時に買えれば美味しいかもしれません。
(参考)IYR
INDEX :ダウ・ジョーンズ米国不動産指数
保有銘柄数 :114
分配金利回り :3.94%
経費率 :0.43%
(2019年1月4日)
また株が上がる時は不動産も値上がりしますし、株が暴落する時は株以上に値を下げます。 長期運用では株式のほうがリターンが大きいことが実証されていますのでポートフォリオの中でリートをどう扱うかは悩ましい判断になりそうです。
まとめると、買っていけないのが毎月分配型のリート しかしGoogle検索でも米国で上場しているリートを対象としたものに毎月分配型は当たり前にヒットします。
また、投資初心者の方は分散されて難しいことを考える必要がないETFで投資するのは良い判断じゃないかと思います。 米国リートETFの中でもIYRやRWRは定番、リートを考えるのであればまずこれらは検討対象、ただ長期運用では株式有利のためどのようにリートを組み込むのかは悩ましいところです。
米国リートの代表としてIYRを調べてみました。米国の不動産全体をサクッと買えるのでお手軽です。
またIYRと並んでRWRも人気のETF、長期運用で株式より大きなトータルリターンを出していますが、過去10年で見るとややプラスくらいです。どうも分配金の高さが効いているようです。
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