「楽天・全米株式インデックス・ファンド」通称「楽天VTI」、Fund Of The Year でも多くの投資ブロガーさんに評価され、2017年・2018年共にトップ10にランキングされています。
超人気ETFのVTIを投資対象にした投資信託で世界経済の中心にある米国株式全体へ分散投資するVTIに少額からの積立投資が可能な投資信託のメリットを加えたような投信で信託報酬も意外に安めであることが評価されています。
そういえば、私の投資の中心にあるのに、楽天VTIについて書いた事なかったと思い改めて整理をしてみようと思います。
楽天・全米株式インデックス・ファンドの基本仕様
楽天VTIは、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス 」(円換算)に連動するように設計されて言います。
このインデックスは米国株式のほぼすべて、約4000社で構成された時価総額加重平均型の指数、つまり米国の大型株から小型株までが組み込まれていることになります。
これをインデックスにしている低価格なETFに「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」通称VTIがあるわけです。
楽天VTIは単純にこのVTIを投資対象とすることで低価格での運用を可能としており、さらに米ドルで購入しなければならなかったハードルの高さをサクッと改善して円でVTIが買えるようになったわけです。
楽天VTI | VTI | |
購入手数料 | 0% | 0.45% ※1 |
信託報酬 | 0.1696% | 0.04% |
非課税制度 | NISAつみたてNISAジュニアNISA | NISAジュニアNISA |
※1: 約定代金の0.45%
手数料下限5ドル/上限20ドル(SBI証券)
信託報酬は、VTIの手数料0.04%に楽天の取り分が約0.12%がかかるのですがそれでも安い水準です。また「つみたてNISA」対象なので、つみたてNISAの枠 年40万円までの売却益や配当に課税されないというメリットがあります。
米国株式へ投資する投資信託は様々ありますが、つみたてNISA対象の主な商品は以下のとおりです。
信託報酬 | |
米国株式インデックス・ファンド | 0.486% |
iFree S&P500インデックス | 0.243% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.1728% |
これらの投資信託は米国のS&P500という指標をインデックスにしていますので楽天VTIとは多少異なるチャートを描きますが、ほぼ同じと見て良いでしょう。
パフォーマンスを確認する
楽天VTIは設定されたのが2017年なのでほとんど実績がありません。ただ投資先がVTIなので今回はVTIとS&P500インデックスのSPYのチャートを見てみます。(このためドルのチャートとなっています)
過去10年(VTI,SPY)
若干VTIのほうが良さげに見えますが、事実上差はありません。切り取る期間によってはSPYのほうが良い場合もあります。
米国は事実上の世界経済の中心にあり、今までも経済を牽引してきました。過去から右肩上がりで成長を続けてきました。 リーマン・ショックの底値から見れば3倍以上に成長していることがわかります。
ドルベースのチャートですが、円換算しても成長が期待できるものと思います。
楽天VTIは米国株式への分散投資
長期運用で資産を築くためには、積立投資と分散がポイントと言われます。ということは商品は分散されていたほうが良い。つまり米国だけではなく世界中へ分散投資したほうが良いのではないかということです。
ここは人それぞれの考え方だと思いますが、2つの見方ができるものと思います。
・分散をすすめるとリスクが小さくなるが、リターンも小さくなる。
・米国の大型企業はグローバルに業務を展開しているのですでに分散されている
分散をすすめるとリスクが小さくなるが、リターンも小さくなる
先程も書いたとおり米国は世界経済の中心にあり牽引役でもあります。つまり世界中へ分散投資することによってリスクは分散されますがリターンも分散されてしまうことになります。 米国が減速すれば世界中に影響が出ると考えれば私は米国のほうが良い気がします。
ちなみに世界中への分散投資をしているETFで有名なものにVTがあります。これは世界中の購入可能な株式のおよそ98%を組み込んでいるのですが、時価総額順に組み込まれるので現在は米国企業が約6割も含まれています。つまり米国の影響を強く受けることになるのです。
米国はこれからも世界経済の中心にあると考えればVTIですし、心配であれば世界中へ分散投資してしまうという選択が可能です。
米国の大型企業はグローバルに業務を展開している
米国に限らず大手に企業はすでにグローバルに業務を進めています。であれば国で分けるのはもしかするとナンセンスになるのかもしれません。
と考えると世界中の時価総額が高い株式の上位100をインデックスにするようなファンドがあっても楽しいかもしれませんね。
他にも米国に投資をするファンドで「つみたてNISA」対象の商品にはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)などの投資信託があります。なぜ「つみたてNISA」を押すのかは金融庁が認めた長期運用でリターンが期待できる基準を満たしている商品しか「つみたてNISA」の対象にはならないからです。
その意味では米国株式に投資をするのであれば「楽天・全米株式インデックス・ファンド」やS&P500インデックスの中でも一番手数料の安い「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が選択肢に上がってきます。
VTIが採用している「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は米国株式全体を買うものですが、「S&P500」は米国の大型株の内成績の良い500社を選んだ指標です。リターンはほぼ同じなのですが、このような違いがあることも知っておくと良いと思います。
楽天VTIの信託報酬は0.1696%となっていますが、実際にはその他にも運用状況に応じて「その他の費用・手数料」がかかってきます。
楽天VTIとVTIには投資信託と米国のETFと言った違いがあります。これによって生まれる違いをまとめています。
人気のETFといえばVTI、VTがありますが私はVTIを選びました。VTIとVTのちがいは米国株式全体か世界株式全体の違いです。
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