分配金とは何もしなくても勝手に定期的に入ってくるお金まさに不労所得です。当然この分配金を狙って投資を行う方も多いと思います。
自動的に入ってくる分配金 当然利回りが大きいほうが有利、その意味では個別株のほうが人気、例えばBTIでは6.25%、AT&Tで5.95% ・・・と配当利回りがかなり高いです。日本の貯金を見ると悲しくなりますね。
ただ個別銘柄の場合はその企業をしっかりと調べる必要がありますし、情報もタイムリーに入ってこない可能性もあるので、分散されている高分配のETFの方が楽で安心です。
高分配ETFをチョイス
ただETFの場合は分散しているので、個別銘柄に比べてどうしても分配金が少なくなります。でも分散されている安心感には代えがたいものだと思います。
では私の独断で高分配のETFをいくつか選んでみます。(2019/01/18調べ)
ティッカー | 名称 | 分配利回り | 経費率 | 主な投資先 |
PFF | iシェアーズ 米国優先株式ETF | 6.31% | 0.47% | 米国優先株 |
HYG | iシェアーズ iBoxx米ドル建てハイイールド社債ETF | 5.56% | 0.49% | 米国ハイイールド債 |
HDV | iシェアーズ 米国高配当株ETF | 3.67% | 0.08% | 米国株式 |
VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF | 3.40% | 0.08% | 米国株式 |
PFFは泣く子も黙る高分配のETF、キャピタルがほとんど期待できないのですが分配利回りは個別株ほど高いので日本でも人気です。
HYGはハイイールド社債、ハイイールドとは格付けが低く分配利回りが高い社債を多く組み込んだETF、投資不適格というと躊躇するかもしれませんが、約1000の銘柄に分散していることでリスク分散は十分だと思います。
HDVとVYMはいずれも高配当の株式ETFです。経費率が0.08%とやすいことも人気の秘密です。PFF、HDV、VYMはいずれも海外のETF保有額ランキングで10位に入りますが、HYGはランク外です。ハイイールドということが不人気だったのかもしれません。
各ETFの特徴(過去の実績)
分配利回りが大きければ大きいほどキャピタルゲインは望めなくなってきます。リーマンショック前からの長期のチャートを見てみるとわかりますが、5%超えのPFFとHYGはほぼ横ばいなのがわかります。
一方で分配金3%台のHDV、VYMは値を上げてきています。
こちらは分配金の額と利回りのグラフです。PFFはリーマンショックの時はおおきく利回りが暴れていますが、それ以降は分配金も利回りも一定に推移していますね。
ただ社債のHYGは景気が良い時はやや下がる傾向がありそうです。
線グラフ:利回り 棒グラフ:分配金の額
VYMとHDVの分配金と利回りのグラフです。HDVが比較的新しいので2012年からのチャートになります。
線グラフ:利回り 棒グラフ:分配金の額
株式ETFの利回りはほぼ一定に推移していることがわかります。つまり株価が上がると分配されるおカネも増えていることがわかります。
簡単にまとめると
PFF
キャピタルは期待できない
分配金の額は常に安定している
リーマン・ショック時も分配金が変わっていない
HYG
キャピタルは期待できない
分配金の額は景気が良いと下げている
リーマン・ショック時は分配金が過去最大になっている
HDV/VYM
キャピタルが期待できる
分配利回りがほぼ一定なため、株価が上がれば分配も増えている
過去の実績ですが、各ETFにはこのような特徴が見て取れます。ここから安定して分配金を出してくれる高配当ETFはPFFということができます。
運用方針と選ぶべきETF
今回チョイスした4つのETFの過去の分配金の推移をまとめてみましたが、ここから選ぶべきETFが見えてきます。
すでにある程度の資産があり、キャピタルを狙う必要がないのであればPFFやHYGで高分配を享受できるものと思います。 海外ETF保有資産ランキング2位のPFFはこのような方の支持をうけた結果だと推測できます。
ただHYG/PFF共に暴落時にはおおきく値を下げているので、それが気になるのであればAGGやBNDといったディフェンシブな債券ETFというほうが良いかもしれませんし、それらのミックスでポートフォリオを組むのも良さそうです。
株式ETFのVYM/HDVは分配利回りがほぼ一定で推移しているので、今後も株価が上がれば分配金も増えるものと予測します。米国は長い目で見ればこれからも右肩上がりに推移するでしょうから、いま資産形成中で将来的に分配金を狙うのであればVYMやHDVは検討に値します。
資産形成中の場合、HDV/VYMを持っているだけでは多分目標金額までかなりの時間がかかるでしょう。なので積立投資や下げたときの買い増しする。 など入金を継続していくことは必要ですね。
ちなみにHDVとVYMの大きな違いは組み込まれている銘柄からエネルギーの有無が大きいことがわかります。
高分配といえばリートも忘れてはならないでしょう。ただボラティリティがおおきく、長期運用では株式のほうが良いという結果が出ています。
VYMとPFFでは性格がおおきく異なっていることがわかりました。ではどっちがいいのか整理しています。
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