PFFとVYM特徴は全く異なりますが、どちらも高配当ETFとして知られています。ただVYMが3%弱の分配率なのに対してPFFは5%超え、約2倍の利回りとなっています。
当然PFFのほうがリターンが大きく感じますが、PFFはキャピタルは全く期待できず。米国の金利上昇の影響を受けて微減という状況です。 それに対してVYMは過去10年で見れば約1.7倍という成績でした。
へーそうなんだという感じであまり考えていなかったのですが、実は利回りは過去からあまり変わっていないことに気がついてしまいました。
PFFとVYMのパフォーマンスと分配率
利回りが変わらなかった、ということは株価が上がれば支払われる分配金の額がその分大きくなるわけです。
PFFとVYM過去10年のチャート
VYMが過去10年で1.78倍になっていますが,PFFはー1.22倍と値を下げています。最近は横ばいを続けていますが、米国の利上げの影響だと思われますが株価の微減が見えますね。
PFFとVYM過去10年の配当利回り履歴
リーマンショックの時は株価が大きく下がっているので利回りが上がっていますが、それ以外ではほとんど利回りに変化がないことがわかります。
長期運用を前提とするならば
ここから導き出される答えの一つに、長期運用をするならば・・・キャピタルが狙えるVYMは魅力的と言えます。確かに利回りは3%弱であり、課税を考えれば実質2%程度の利回りです。
しかしキャピタルが狙え、利回りは変わっていないことを考えれば、VYMは株価が上がれば分配金も増えるといえるわけですね。 長期運用で10年、20年の運用を考えるのであればPFFに比べて分配率が半分だったとしても、運用によって株価が倍になればもらえる分配金には差がなくなるわけです。
いっぽうでPFFはキャピタルは全く期待できません。利回りは5%を超えるのでたいへん魅力的ではありますが、利回りも横ばいなので いずれVYMに分配金の額が追い越されることになるでしょう。
となれば「長期運用、分散投資、定期積立」という投資の原則を押さえるのであれば選ぶべきはVYMということになりますね。
PFFが魅力を発揮する場面
PFFは高配当で債券のような値動きをします。でもリーマンショック時には他の株式以上に大きく値を下げています。
株価が暴落した時、株は買いどきですが、PFFは特に大きく値を下げていますからここぞと買うべきETFかもしれません。 ただ長期的に見ればVYMにビハインドするのは間違いないと考えられますので、冷静に分析してみると微妙なETFとも言えますね。
すでにある程度の資産をお持ちの方であれば、分配金を増強したいとの目的で買うのはありかもしれません。
以上から誰にでもおすすめできる分配金狙いのETFはVYMということになると思います。
また初めて買うETFにはPFFも入っています。日本では超人気のPFFであることが伺えます。
投資先進国である米国ではPFFはあまり人気がありません。税制の違いか分配金には課税されますが、売却益には課税されないというのが理由かもしれません。