株価収益率(PER)ですが、米国ではPEと呼ばれています。 これ株価を一株あたりの利益で割ることで求めています。 一株あたりの利益はEPSと呼ばれ PER=株価÷利益(EPS) と計算されます。
このPER、株価が割高か割安化の目安として使用される事が多いのですが一般的には予想PERが15~17が標準で、それ以上であれば割高 それ以下であれば割安と言われています。
●PER=株価÷利益(EPS)で計算される。
●PERには予想PERと実績PERがあり、一般的には予想PERが使われる。
2018年10月のPERは以下のようになっています。(Myindex)
からみれば米国は割高であり、日本は割安ということになります。
●全世界 16.5倍
●先進国 16.9倍
●新興国 13.3倍
●米国 21.8倍
●日本 12 倍
ただ、PERこれはあくまでも目安であり 計算式を見れば何が起きるとPERが上がるのか、下がるのかがわかります。
PERが上昇するときは?
PERが上昇するということは、単純に分子が大きくなるか、分母が大きくなるかということなので言い換えると・・・
1)株価が上昇している
2)株価の割にEPS(1株あたりの利益)が減っている
株価が上昇してPERが上昇することは投資家の期待の高さが現れているわけですから良い現象と思われますが、EPSが下落してPERが大きくなる場合は株価が下落する以上に収益が下がっていることになります。
リーマン・ショック時はNYダウ平均のPERが一時的に24を超えていることがわかります。
NYダウPER(2007年8月~2015年6月)
2009年の6月がピークで24.64をつけています。 一方でダウ平均のチャートを見ると、2009年2月に底値をつけて、以後上昇に転じていますね。
NYダウチャート(2007年8月~2015年6月)
PERが役に立たない?
これを見ると株価の急落が2009年2月まで続いています。 その間株価も収益率も下落しているはずですが、PERが徐々に下がっているところを見ると株価の下落以上に収益が落ちているものと推測できます。
そして底値を過ぎて株価が上昇を始めたときに、企業の収益はまだ戻っていないのでPERが跳ね上がるわけです。 そして景気が戻ってくると初めてPER本来の機能を発揮します。 このためPERで購入時期を判断していた人はかなりの利益を取りこぼす可能性が出てきますね。
このように株価割高、割安の目安としてつかうPERですが暴落時にはでたらめな値を示すことも知っておいてください。
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