長期運用を行う上で米国株式は魅力的な市場です。 消費も旺盛で今後も人口増加が見込めるからです。 人口増加という意味では世界中への分散投資も有効と考えられます。
ただ投資初心者がいきなり米国の個別銘柄というのはハードルが高すぎます。そのためおすすめがETF(上場投資信託)、これは分散投資、費用が安い、値動きがわかりやすい という意味で特に投資初心者の方におすすめできます。
具体的なおすすめETFと言えばS&P500インデックスのETFである「SPY」、「VOO」、「IVV」や米国株式全体へ投資する「VTI」、世界中の株式へ分散投資する「VT」、高配当が狙いたいのであれば「VYM」、「HDV」というのが有名ですし、間違いない選択だと思います。
どこでその商品を買うのか?
最近では当たり前にSBI証券や楽天証券、マネックス証券などネット証券で当たり前に購入できます。 購入時に円で買い付けたり(証券会社がその時のレートで交換)、自分で円をドルに交換して直接ドルで購入することもできます。
円ドルの交換を考えるならば手数料が最安なSBI証券とSBIネット銀行の組み合わせが最強です。 1通貨あたりの手数料が4銭と格安だからです。 もちろんSBIネット銀行からSBI証券へドルを移動させるのも手数料無料です。
ただ、ドルで直接ETFを買い付けるときの手数料はそれなりにかかってしまいます。
”約定代金の0.45%(税込0.486%)
最低手数料:5ドル(税込5.4ドル) 上限手数料:20ドル(税込21.6ドル)”
(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)
買い付ける手数料が最低5ドル、それ以外は0.45% ただし上限は20ドルとうことなのでまとめて購入しないと手数料負けしてしまうことに・・・
たとえば
2000ドル分購入で手数料 9ドル
4000ドル分購入で手数料 18ドル
5000ドル分購入で手数料 20ドル
10000ドル購入で手数料 20ドル
つまり日本円で約60万円を超えると手数料は割安になってきます。このため一度の購入額がある程度まとまっていたほうが良いということになります。
以上から投資初心者にとってハードルになるのが「円ドル交換の手間」と「購入時にまとまった額を投資したほうが良い」というところでしょうね。 バリバリ投資をするぞという意思があればいいのですが、やはり円で購入でき、少額から積立が可能で、売買手数料のかからないノーロードの投資信託のほうが投資初心者にとってはありがたいでしょう。
おすすめできる投資信託
長期運用で資産が形成可能な投資信託といえば「つみたてNISA」の対象商品があります。 これは金融庁が考える長期運用で資産形成できる条件を満たしたファンドが登録されているので、投資初心者はつみたてNISA対象の商品から選ぶのはよい選択といえます。
今回は米国や世界全体へ投資できるETFを投資対象とした投資信託を幾つかピックアップしてみました。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンド
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
これらは間違い選択だと思いますが、一方で面白みもないと意見されるかもしれません。しかし投資の核としてメインに据えるに値するものと思っています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
米国ヴァンガード社のETF 「VT」を投資対象とした投資信託です。 単純に言えば「VT」を買うファンドということ、このためパフォーマンスは「VT」と同じですが、円換算になるのでチャートなどは多少異なってきます。
また「VT」は世界中の株式全体へ分散投資するETFで購入可能な株式の時価総額の98%をカバー、組み込み銘柄は約8000もあります。 世界全体で見れば人口も増加し経済成長も期待できることや、どこか国や地域が調子悪くても全体で見れば相殺されることを考えれば長期運用での候補となりえます。
この「VT」に投資する投資信託が「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」です。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
米国ヴァンガード社のETF 「VTI」を投資対象とした投資信託です。 「VTI」は米国株式で投資可能なほぼすべての銘柄を組み込んでいます。
まさに米国全体を買うETFで米国や日本でも保有残高TOP10に入る人気のETFです。
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」はこのVTIに投資をしているファンドとなります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
S&P500は米国を代表する経済指標の一つで、ETFでは「SPY」、「VOO」、「IVV」があります。 この指標は米国の大型優良企業を500銘柄を組み込んだ指標です。
VTI同様にETFの保有残高TOP10の常連ETF、このS&P500をインデックスにしているのが「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
S&P500を投資対象とした投資信託は他にも以下のファンドがありますが、手数料のやすさから「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が一押しですね。
iFree S&P500インデックス
米国株式インデックス・ファンド など
投資信託で購入するメリット・デメリット
そして、これら投資信託の利点は少額から手数料無料で購入でき、定期積立や分配金再投資なども設定すれば自動で行ってくれるので忙しい方も手軽に投資が可能になっていることです。
唯一のデメリットといえば、保有中にかかり続ける経費については若干高くなります。 これは 投資先のETFにかかる経費に日本の信託会社で手数料が上乗せになってしまうことですが、定期積立や分配金再投資などの利便性を考えれば消し飛んでしまうような額です。
信託報酬(税込み)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 0.2296%
楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.169%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.1728%
また直接ETFを保有したほうが多少信託報酬が安くはなるので、一回の買い付け額が大きい方、多額の資産を持っている方は直接ETFを買い付けたほうが多少の手数料の違いでも金額的には影響が大きいので直接購入したほうがよいとなります。
またSBI証券ではETFの定期買い付けサービスも行っているのでまとまったインカムがある人は直接ETFを買い付けしやすくなっています。
円で購入できるS&P500になります。投資信託の他にも日本で上場しているETFもあります。かなりの人気ですね。

楽天VTIを投資信託で購入する場合と直接VTIを買う場合の差をまとめてみました。 あえてETFを選ばなくても良いくらいに投資信託の条件もよくなってきています

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