米国への長期投資を考えるときに良い銘柄を安いときに買ってひたすら持ち続ける運用方法が割とメジャーです。 そうバイ・アンド・ホールド戦略です。
どのような商売でも安いときに買って高くなったら売ることで利益を出していきます。 しかしバイ・アンド・ホールドは安いときに買ったらひたすら持ち続けることで資産の成長を狙うもの、いずれ資産が成長したら少しづつ取り崩したり、分配金を手に入れるわけですね。
相場の上げ下げに一喜一憂しないためにも定期的に買い付けを行い、ホールドを続けます。目先の損得は無視して、たまに株価が下がったらスポット的に買い増しをする。 とにかく運用方針を買えてポートフォリオを変えない限りは売らないのが鉄則です。
投資には様々な方法があると思いますが、初心者があまり悩まずに確実にリターンを得る方法としてバイ・アンド・ホールドが有効だと考えていますが、高くなったら売るを放棄してひたすらホールドすることでどうやって儲けをだすのか改めて考えてみたいと思います。
そもそも銘柄選びが重要
相場の上げ下げを正確に予測するのは誰にもできません。特に初心者であればなおさら難しいわけです。そこでバイ・アンド・ホールド、これは投資対象が持っている成長性を捉えたり、配当を獲得し再投資をしながた長期的に利益を獲得することを目的としています。
このため短期間で大きなリターンを得たい、という人には向いていません。あくまでも10年以上の長期運用が前提です。
また具体的には購入した株をひたすら持ち続けるわけですから、長い目で見れば右肩上がりで成長する銘柄であることが前提となります。
たとえばアベノミクス以降の日経平均は上昇してきていますが、バブル崩壊以降20年以上日本の株価は右肩下がりに推移していますし、30年経ってやっと株価を戻したような状況です。 一方でNYダウは30年で約10倍です。
NYダウと日経平均(過去30年)
つまり30年前に日経平均をベンチマークにした投資信託を買っていたとしても、30年間ほとんど成長しなかったことになりますが、NYダウ平均をベンチマークにしたETFであれば10倍に成長したわけです。
(実際には30年前にそのような商品は無かったでしょうからあくまでもイメージ)
この様に成長が見込めない国や地域でバイ・アンド・ホールドを仕掛けるのは無謀、時間を賭けても全く儲かっていません。
人口減少国には注意
同じく特に人口減少に向かっている国は基本成長しないのでバイ・アンド・ホールドは避けたほうが良いと思います。先程の日経平均のように全く成長しない可能性があるからです。
この様に銘柄選びは非常に重要であり、その意味では過去100年以上右肩上がりで成長している米国株式への分散投資はバイ・アンド・ホールドに向いていると確信、というか米国しか思いつかないというのが本音です。
たとえば新興国も大きな成長が見込めるといいますが、過去チャートを見ると成長しているとは言えず(今後はわかりませんが)、世界経済が不安定になると真っ先に資金が引き上げられてしまうことも考えると あくまでもサテライト的な運用ですよね。
となれば米国への分散投資としてS&P500やVTI、VYMなど対象にバイ・アンド・ホールドをするのが現時点では間違いない判斷でしょう。
またどうしても国や地域が絞れないというのであれば世界全体への分散投資を行うVTでバイ・アンド・ホールドをするのも手です。世界全体で見れば人口はまだまだ増加しているからです。
複利で運用する
ホールドした株の分配金はすべて再投資に回して複利で運用します。長期間複利で運用することで資産が大きく育つのはご存知のとおり、
たとえば 運用益5%/年(すべて再投資) 月10万積立の例ではこの様に計算できます。長期運用ではかなりの差がでることがわかりますね。
この様に長期間、成長市場であればバイ・アンド・ホールドを継続することで間違いなく資産が築けるものと思いますし、実際は定期買い付けするだけですから頭も使いません。 余計なことを考えて失敗するよりは私を含めて初心者は素直にS&P500やVTIでバイ・アンド・ホールドを継続すれば良いでしょう。
金融庁が進めるつみたてNISAもこの考えに基づいて長期で資産が築けることが可能な銘柄が対象になっています。
日本では世界中に分散投資できるVTは人気ですが、米国ではあまり人気がありません。しかしバイ・アンド・ホールドでなやんだらVTは間違いない銘柄のひとつだと思います。
またお年寄りがよく買うテーマ型ファンドは選んではいけません。証券会社の手数料稼ぎなので資産を育てるのは絶望的でしょう。