投資を始めるきっかけは、銀行預金の金利が異常に低く 銀行で運用していても全く増えない、老後のお金が心配なので投資で増やしたい。 まとまった資金が入ったので投資を始めてみたい。 など様々なきっかけがあるものと思います。
投資を始める理由は人それぞれですが目的は資金を増やしたいということ、そのために必要なポイントをいくつかご紹介します。
・安く買って高く売りたいが、正確な市場の予測は無理
・リターンの大半は配当であることを知る
・自分がどのくらいまでの損失(含み損)に耐えられるかを知る
正確な市場の予測は無理
ものを安く仕入れて高く売るのは商売の基本ですよね。 株式でも当然この原理は当てはまりますが、問題はいつ下がるって いつ上がるのかを予測することは非常に困難であることを肝に銘じておいたほうが良いでしょう。
これが正確にできるのであれば誰もがお金持ちになっています。 つまり投資初心者が短期的な運用を考えてキャピタルゲインを狙うのは無謀、もともと短期での運用を考えているのであれば話は違いますが、まずは長期運用で資産を築けるような運用を考えるべきです。
つまり、成長市場に分散投資を行い、分配金は再投資することで複利で長期間の運用を目指すわけです。 複利の効果はアインシュタインが「人類最大の発明」とさけんだと言われています。
そして成長市場への分散投資ですが、過去の日経平均ダウ平均を見てみるとその意味がわかると思います。
日経平均とダウ平均(過去30年:ドル換算)
日経平均が1990年バブル崩壊後ひたすら低迷を続けているのにもかかわらず、ダウ平均は着実に成長していることがわかります。 つまり30年間日経平均に分散投資する投資信託を持ち続けていても成長していないことになるのです。
一方で米国のNyダウ平均を見ると1153%と約10倍に増えていることがわかります。 投資先を間違えるといつまで立っても成長しないということです。
リターンの大半は配当であることを知る
株式投資に書かれた本としてはかなり有名な「株式投資の未来」という書籍によると配当金がリターンの大半を占めていると結論付けられています。
投資や株式というとチャートの上げ下げばかりが取り沙汰されていますが、実際には株価の上昇をうまく掴んでリターンを得るよりは、配当金及び配当金の再投資により大きなリターンが得られ得ることを表しています。
もちろん株価が下がったときにはその分多く購入できるので、安いときに買うという理屈は生きています。 ただいつが安いのか、底値は? については誰も知ることができません。 このため株価に関係なく定期的に買い付けていくのが一般的、ドルコスト平均法とも呼ばれていますね。
株価の上げ下げに一喜一憂しないことが大切、そして配当金を再投資して複利運用が大切です。
どのくらいまでの損失(含み損)に耐えられるか
投資ですから、上がるときもあれば大きく値を下げることもあります。 先程も書きましたが、このようなときは一喜一憂しないことが大切。
実はこの部分が投資初心者にとって大きなハードルになります。 なぜならば含み損が出ると、めちゃめちゃ心配になります。 そしてこれ以上損失を出さないように売却して利益を確定させてしまう人が多いのです。
この場合、高いときに買って 安いときに売るわけですから確実に損失になります。 冷静に考えれば売却しないのであれば利益が確定していないわけですから持っておけばいいわけです。
しかしこれ以上損は出しなくないという人の本能による行動ですから、予め対処を考えておかないと、この罠に引っかかってしまいます。
その前にどのくらいまで下洛が想定されるのか考えてみましょう。 例えば最近では2008年のリーマン・ショック このときにどうなったのか?
・リーマン・ショック時は米国株価が半分まで下落した
・リーマン・ショック後、2012年には1ドル80円を切った
もし米国株式に投資をしていた場合、株式の下洛と為替の影響で含み損が70%程度下がったことがわかります。
このため、もし米国株式に100万円分の投資をしていた場合、一時的に30万円まで価格が下がったことになります。 つまり投資をするということは、このくらいまで下がっても焦らずにいられるのか? が重要なのです。
ちなみに商売の基本は安いときに仕込むわけですから、リーマン・ショック時に一生懸命買い増ししていた人は一体どうなったでしょうか? その後の回復の波に乗って何倍も資産を増やしたのは想像に難くありません。
バランス型ファンドでほっぽらかし運用をする
とはいえ、知識なしで なんとかしたいというニーズももちろん理解できます。 このようなときにはほっぽらかし運用ですね。
これは・・・世界の人口は確実に増加しています。 そして人口が増加すればお金を使う人が増えて結果、経済活動が活性化していきます。
このため世界中へ分散投資するファンドや株、債券などを組み合わせたバランス型で長期間 積立運用を行い、株価チェックはあまりしない。 というものです。
株価チェックをしないのは人の心の弱さによる失敗を排除するため、広く分散するためパフォーマンスは落ちると思いますが、銀行預金よりは遥かによい結果が得られるでしょう。
リスク資産を持つということは このようなことを覚悟することでもあるので、「銀行は利子がつかないので投資をする」というだけでは含み損が発生したときに冷静でいられなくなってしまい、投資をやめてしまうかもしれません。
これは非常にもったいないことだと思っています。
短期間の相場変化に一喜一憂するのではなく、長期投資でマイナスになってもこんなものだと余裕を持つことが何より大切です。
成長市場という意味では、世界経済の中心である米国や世界全体への分散投資が今のところ間違いない選択だと考えています。

時間分散、長期運用の効果についてはだれもが知るところ、運用期間が長く取れる若いうちからの投資が吉。

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