ブラジル株式への投資は【EWZ】/金融とエネルギー銘柄多し

株式投資
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先日の「ERUS」に続いて、「EWZ」が9月前半の米国ETF買い付けランキングの10位以内に入っていました。 この「EWZ」はブラジル株式への投資をするETF、「ERUS」同様に6月、7月は10位内には入っていないので一時的に買われたことが想像できます。

このEWZ、一体どのようなETFなのか調査してみます。

そもそもブラジルの経済は?

BRICsという言葉をご存知でしょうか? BRICsは「ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ」のことを指し、ブラジルもこの一国として経済成長をしてきました。

BRICsは「国土が広く天然資源が豊富、人口が多い、労働単価が安い」という特徴があり、経済成長が著しいとして注目を浴びてきた国々です。

ブラジルは資源国、農業国のイメージがあります。 確かに過去20年で最も成長した産業が農業であり、コーヒーやオレンジは世界一の生産量を誇り大豆や鶏肉なども上位に食い込んでいます。

しかし、実は最も大きな比重を占めるのがサービス産業であり全体の65%を占め、工業が21%、農業は7%という比率、労働人口の19%が農業従事者というのも特徴的です。

GDPで世界第13位、ドルベースで1,283兆ドル(2016年)

名目GDP(レアル建て)では以下のように順調に推移していますが、米ドル建てではかなりの乱高下が見られます。 ERUS同様に為替の影響をモロに受けていますね。

名目GDP(レアル建て)

(世界経済のネタ帳より)

名目GDP(ドル建て)

(世界経済のネタ帳より)

 

インフレ率

   縦軸:インフレ率(%)  横軸:年

 

人工の推移

(世界経済のネタ帳より)

 

ブラジルは今後も人口が増加することが予想されており、長い目で見ればまだまだ経済成長するかもしれません。 インフレ率は近年3~9%位で推移、それ以前は5%位で安定しています。

EWZ(iシェアーズ MSCI ブラジルETF)

ブラジルの概要はここまでにして、早速チャートの推移を見てみましょう。 リーマン・ショック前の価格上昇とその後の下落、後に一時戻しましたが、その後はひたすら売られ続けたのかかなり値を下げています。

2016年からはやや持ち直しているのは2016年にリオデジャネイロ夏季オリンピックが開催されインフラ整備も行われたことが要因かと考えています。

EWZ・VWOチャート


新興国へ幅広く分散投資ができるVWOを比べてみるとやはり上げ下げが大きくなっています。 リーマン・ショック後に新興国全体で見れば(VWO)横ばいなのに対してEWZはひたすら下げていることを見ると、やはり成長市場へ分散投資する大切さが身にしみます。

EWZの仕様は以下のとおりです。

経費率   : 0.62%
保有銘柄数 : 54
分配金利回り : 2.96%
PER    : 15.40
PBR    : 1,72

PERが15.4と普通、適正と言われる17付近にあります。 これだけ見ると決して割安ではないともいえますね。

ERUS組み込み銘柄
構成銘柄は以下の通りとなります。

ティッカー 銘柄名 業種 保有比率(%) 評価額
VALE3 CIA VALE DO RIO DOCE SH 素材 14.72 820,150,404.46
ITUB4 ITAU UNIBANCO HOLDING PREF SA 金融 10.27 572,306,861.82
BBDC4 BANCO BRADESCO PREF SA 金融 6.95 387,089,960.41
PETR4 PETROLEO BRASILEIRO PREF SA エネルギー 5.16 287,781,809.84
PETR3 PETROBRAS エネルギー 4.41 245,758,633.81
ABEV3 AMBEV SA 生活必需品 4.26 237,564,738.98
B3SA3 B3 BRASIL BOLSA BALCAO SA 金融 3.88 216,332,045.27
ITSA4 ITAUSA INVESTIMENTOS ITAU PREF SA 金融 2.84 158,435,403.65
BBAS3 BANCO DO BRASIL S/A 金融 2.14 119,513,558.32
SUZB3 SUZANO BAHIA SUL PAPEL E CELULOSE 素材 1.9 105,952,503.63

流石にブラジル企業ですからあまり聞いたことがないのですが、金融系とエネルギーがかなりのウエイトを締めています。

EWZは2016年にリーマン・ショック時の底値よりも下げていますが、その後はV字で回復していること、ブラジルの人口は今後も増えていくことが予想されていることから新興国投資をしている方であれば買いなのかもしれません。

ただ長期的にこのまま回復を続けるとは言えないことから、投資初心者の方であればポートフォリオのごく一部に留めるか、VWOなど新興国全体の株式が良いかと思います。

 

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