投資初心者の方がまず検討するのは日本株式や投資信託ではないでしょうか? 私が米国投資を検討したのは、日本ではなかなか投資に値するものが見つからず やむを得ず人気の出始めた米国株式を検討したということになります。
私の言う投資に値するとは、複数の収入源を持ちたかったので 長期間 手放しでも安定したリターンがあることが条件です。 サラリーマンの場合、収入は会社だけになってしまう場合が多いと思いますが、会社以外の副収入を持ち 収入のポートフォリオを組みたいと考えたわけです。
日本株についていろいろと調べましたが、結論から言えば私の願いを叶えてくれそうな商品が見当たらず、唯一 グローバル分散投資や米国株式(S&P500)をインデックスにした投資信託が候補に・・・ということになりました。
日本と米国株式の違い
過去10年、リーマン・ショック後のチャートになります。 日経平均はバブル崩壊後にひたすら下げ続けており、2012年頃からアベノミクスにより上昇に転じています。 したがって、もっと長期を見れば更にリターンに差が開くことになります。
日経平均とダウ平均(過去10年)
日本は現在日銀の金融緩和により、市場にお金をじゃんじゃん投入することで株価を維持していることはよく知られています。
リーマン・ショック後に株価が戻らずに割安状態だったこともありますが、結果 日経平均は大きく上昇しています。
しかし米国の場合は金融緩和を徐々にやめていますが、きれいな右肩上がり、これは単純に企業が成長しているのです。
有名なところでは検索エンジンのGoogle、小売のAmazon、FB、のような新しいイノベーションがどんどんと生まれており、更にAIやVR、自動運転など様々な技術革新が進んでいます。 このような新しいイノベーションによる企業の成長が次々と起きているのが米国です。
一方で日本ではこのような新しいイノベーションが生まれているような話はあまり聞きませんし、時価総額が大きい会社、儲けている会社といえばトヨタなど昔からある会社ばかりです。
つまり、ざっくりと言えば既存の技術や製品で新興国と同じ土俵で戦っているのが今の日本の状況、技術的なアドバンテージはあるものの、人件費では負けているという消耗戦になっていないでしょうか?
このような状況では日銀の買い支えがなければ株価がどの様になっていくのか心配でなりません。 逆に言えば日銀が買い支えてくれている間は日本株式は買いなのかもしれませんけれど、長期間手放しで運用することを考えればあまり良いとは言えない市場です。
人口減少のデメリット
GDPの約7割は個人消費によるものと言われています。 ものを生産して、消費するのは人間です、そのため個人消費の比率が高いのも納得です。
このため長期的に見れば人口は経済活動に大きな影響を与えてきます。 簡単に言えば少子高齢化、人口が減っていく日本では個人消費が今以上に落ち込むことがほぼ決定しているのでGDPも下がっていくのは必然です。
短期的には政策や何らかの技術開発などで上る可能性もありますが、長期的には経済規模が縮小します。
日本株式で儲けるには
このように企業実力による成長が芳しく無いなかで勝つためには市場平均よりも大きなリターンを得る必要が出てきます。 つまりアクティブ運用で市場平均を上回らなければならないのですが・・・
投資初心者がアクティブ運用で勝っていく姿が想像できません。アクティブな運用は長期的にインデックス運用にかなわないのは歴史が証明しているからです。
と考えると日本株式への投資は経験を積んだ投資家や機関投資家が狙う市場なのかもしれません。 また日銀の金融緩和が続く限りは勝っても良いのかもしれませんが、長期運用前提では投資初心者にはあまりおすすめできる市場ではないと思っています。
投資の王道はインデックス運用による長期投資です。ただ前提は成長市場であること、この意味では日本は不利です。

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