ETFでも繰上償還はあり得る/純資産額には注意

繰上償還とは満期を待たずして運用を終了することで、逆に満期まで運用するのが定時償還といいます。 長期運用では運用期間が無期限を選ぶのが一般的ですが、無期限であっても人気がなく運用規模が小さくなれば運用を止めてしまいます。

つまり長期運用において途中でその商品が償還されてしまうということは、投資計画におおきく影響しますから 償還されてしまいそうな商品は選ぶべきではないという事になります。

どんな商品が償還されてしまうのか・・・思ったほど買われずに純資産額も増えないためこれ以上運用を続けてもメリットが無いと運用会社が判断すると繰り上げ償還されてしまう事があるので、 つまり不人気で純資産額が小さいETFやファンドには要注意という事になります。

純資産にみる繰上償還の目安

そもそも運用会社は純資産にかかる経費などが収入源ですから、純資産が減れば当然収入も減っていきます。 このため純資産が少ないということは運用益が出せずに赤字を重ねてしまうことになります。 このため純資産が少ないと繰上償還という手続きが取られてしまうのです。

そして、繰上償還の一つの目安として純資産が30億円を下回ったら償還される可能性が高まると言われています。 30億円を下回っていても純資産が増加傾向であれば良いのですが・・・減少傾向であればかなり危なさそうです。

このため、長期運用を行うのであればできれば純資産が多く、できれば増加傾向のファンドであれば繰上償還という意味では安心、 一般的には余裕を見て100億円以上というのが間違いない規模だと言われます。

人気のファンド純資産はどのくらい?

今週の週間買い付け金額ランキングを見てみましょう。

買付金額順位 ファンド名 純資産(億円)
ひふみプラス 6335.61
楽天・全米株式インデックス・ファンド 213.5
3 楽天日本株4.3倍ブル 333.39
4 たわらノーロード 先進国株式 276.57
5 楽天・全世界株式インデックス・ファンド 131.32
6 ニッセイ日経225インデックスファンド 1462.67
7 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 1013.28
8 eMAXISSlim先進国株式インデックス 216.51
9 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 178.44
10 ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型) 1095.95

人気のファンドを見てみるとどれも余裕で純資産が100億を超えています。 特に1位の「ひふみプラス」は6330億円とかなり大きく繰上償還の可能性考えなくても良さそうです。

このなかで一番少なかったのが「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」 純資産額が131億円で基準は満たしているものの心もとないと思われるかもしれません。 しかし VTは日本で購入されている海外ETFの中でも保有額ランクが第1位であり、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の純資産も以下のチャートのように増加傾向なので このように資産が増加傾向であれば多少純資産が少なくても問題なしと考えられます。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド
基準価額と純資産の推移

海外人気ETFの純資産額は?

純資産額の多い順にどの位の純資産があるのか見てみましょう。 みたことのある有名ETFが上位からズラッと並んでいますが、驚くべきはその純資産額です。

S&P500連動で一番歴史の長いSPYが1位になっていますが、それにしても30兆円とはちょっとした国の国家予算超えるのでは?という額になっています。

順位 銘柄 信託報酬 純資産 運用期間
1 SPDR S&P500 ETF (SPY) 0.09% 30兆円 25.6年
2 iシェアーズ・コア S&P 500 ETF (IVV) 0.07% 18.1兆円 18.3年
3 バンガード・トータル・ストックマーケット ETF (VTI) 0.05% 11.7兆円 17.3年
4 バンガード・S&P 500 ETF (VOO) 0.05% 11.4兆円 8年
5 パワーシェアーズ QQQ (QQQ) 0.20% 7.8兆円 19.5年
6 iシェアーズ MSCI EAFE ETF (EFA) 0.34% 7.7兆円 17.1年
7 バンガード・FTSE先進国市場(除く北米)ETF (VEA) 0.09% 7.6兆円 11.2年
8 バンガード・エマージング・マーケット ETF (VWO) 0.18% 6.3兆円 13.5年
9 iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF (AGG) 0.08% 6.2兆円 15年
10 iシェアーズ・コア S&P 中型株 ETF (IJH) 0.14% 5.6兆円 18.3年
11 iシェアーズ ラッセル 2000 ETF (IWM) 0.20% 5.3兆円 18.3年
12 iシェアーズ・コア S&P 小型株 ETF (IJR) 0.14% 5.2兆円 18.3年
13 iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF (IEMG) 0.18% 5.2兆円 5.9年
14 バンガード・米国バリューETF (VTV) 0.09% 4.9兆円 14.6年
15 バンガード・米国グロースETF (VUG) 0.09% 4.1兆円 14.6年
16 バンガード・米国トータル債券市場ETF (BND) 0.10% 4兆円 11.5年
17 iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF (LQD) 0.15% 3.8兆円 16.2年
18 金融セレクト・セクター SPDR ファンド (XLF) 0.16% 3.5兆円 19.8年
19 バンガード・米国増配株式ETF (VIG) 0.10% 3.4兆円 12.4年
20 iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF (EEM) 0.74% 3.3兆円 15.4年

20位のEEMでも3.3兆円と日本の規模を遥かに凌ぐ巨額さです。 これならば繰り上げ償還を考える必要すら無いでしょう。ちなみに私が買い進めているVYMの純資産額は2.5兆円なので心配する必要はなさそうです。

ファンドやETFを選ぶときに純資産額は繰上償還の可能性を図ることや流動性に影響するので大きいほうが良いということになりますが、よほどマイナーなETFじゃない限り、米国のETFを選ぶのであればまず気にしなくても良いレベルであることがわかります。

国内のファンドの場合は、米国と比べると純資産額がかなり少なめであり一説によると純資産額が30億円を切るものが約半分あると言われています。 このため、国内のファンドを購入する場合は純資産額がいくら位か確認することは必要不可欠であり、そのうえで増加傾向なのか その逆なのかをしっかりと見極めなければなりません。

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