金融庁が投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIの指標公開が始まり、国内の主要行9行、地方銀行20行の成績を公開しています。
ここを見ると46%もの顧客がマイナスという結果に、確かに窓口で紹介される商品に正直ろくなものがなかったのは実感していましたが、46%もマイナスという数字を見せられると納得です。

窓口で購入できるファンドで良いものがあったとしても、手数料も非常に高いので 私事ですが母親の口座を銀行で作るのをやめ、ネット証券で口座を作ることに・・・
インターネット証券4社の運用損益別顧客比率
今年8月28日にインターネット証券4社が合算してKPIとして「運用損益別顧客比率」を公開しています。 主要行と比べると雲泥の差があり、やはりネット証券で口座をつくるべきと再認識しています。
インターネット証券4社合算
主要行等・地域銀行合算(金融庁資料)
(2018年3月時点)
このグラフを比較すると単純に銀行窓口で購入している人の46%がマイナスなのに対して、インターネット銀行は36.1%がマイナスという結果になっています。
注目はインターネット証券は証券会社からのアドバイス等は基本受けられないので購入する商品や運用は自己判断となりますが、これに対して銀行は窓口で商品を紹介できる違いがあります。
つまり、個人の判断よりも銀行窓口でアドバイスを受けたほうが10%もマイナスになる人が多くなっているということです。 如何に資産形成に向かない商品が窓口で紹介されているのかが見えるようです。
主要行9行、地方銀行20行の成績
金融庁の資料には様々な視点でデータが乗っていましたのでざっくりと主要行9行、地方銀行20行の状況を整理します。
運用損益率0以上の顧客割合別の販売会社数
難しい表現ですが、要はマイナスの人の割合を銀行ごとにカウントしたもので、30から40%の人がプラスの銀行が2行です。 つまりこの2行では60~70%の人がマイナスになっていることになります。
逆に70~80%の人がプラスになっている主要行は1行のみという結果です。
平均運用損益率別の販売会社数
金融庁の資料には「平均運用損益率別の販売会社数」についても記載がありました。 平均がマイナスな主要行も1行あり、ここには絶対に投資したくない銀行です。
シャープレシオ別の販売会社数
「投資信託(預り残高上位20銘柄の加重平均)のシャープレシオ別の販売会社数」が掲載されています。
シャープレシオとはリスクに見合うリターンを上げているかをチェックして、相対的に評価したもので、運用効率の高さを表します。 数値が大きいほうが運用効率がよく、一般には1を超えると優秀とされます。
これを見ると0.8以上の地方行が1行あるだけでかなり低いことがわかります。
その他にも金融庁資料には、リスクとリターンにはある程度相関が見られること、コストとリターンには関係性がないことが指摘されています。
昨年は右肩上がりの市場でしたのでプラスになるのが普通、と個人的には思ってしまいますが、この時期でこれだけマイナスが多いことを考えると窓口購入には注意が必要ということになります。
また、実際に窓口でいろいろと商品を探しましたが、なかなかコストが安くて良い商品に出会うことはありませんでした。 あってもコストが高い、唯一つみたてNISA対応商品は窓口で選んでも良さそうですが、積立額の限度がありますからやはり可能であればインターネット証券を利用するのが正解のようです。
1年後 主要行、地方行について共通KPIを再調査すればかなり改善されているものと期待していますが、今のところはネット証券がおすすめです。

勉強する時間がないというのであればロボアドに委ねるのもいいかもしれません。ただ、いま良好なロボアドの成績も昨年までの市場環境による可能性が大です。 暴落したときにロボアドの真価が問われることになります。

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