米国で株式取引において人気のレバレッジ型ETFにSPXLがあります。これはS&P500に連動する指数の3倍の値動きになるETFです。
SPXLは日本でも買い付けランキングが上位10位に入るくらいの人気ETF、実は米国のレバレッジ型ETFには株式だけでなく債権やREIT、新興国株式や小型株など様々な種類のETFがレバレッジ型として販売されています。
知っておきたいブルとベア
レバレッジ型のETFは指数が値を上げたときにプラスになるものと、逆に値を下げたときにプラスになるものがあります。
SPXLはS&P500が値を上げたときに、プラス3倍になるように設計されています。 逆にSPXSというETFも存在し、これはS&P500が値を上げたときに、マイナス3倍になるように設計されています。
上げ相場の中で積極的にリターンを得たいのであればSPXLプラス3倍、下げ相場の中でリターンを得たいのであればSPXSでマイナス3倍のリターンが得られることになります。このプラス側でレバレッジを効かせるのが「ブル」 、逆にマイナス側でレバレッジを利かせるのが「ベア」となるのです。
代表的な米国レバレッジETF
1)S&P500インデックス
SPXL:Direxion デイリーS&P500ブル3倍
SPXS:Direxion デイリーS&P500ベア3倍
SPXLのブルはプラス300%、SPXSのベアはマイナス300%の成果を目指すもので、値上がり局面ではSPXL・値下がり局面ではSPXSは利益を得られる可能性があるわけです。
過去3年のSPXL、SPXS、SPYのチャート
S&P500連動のSPYとSPXLにはかなり大きな差が発生していますし、SPXSはSPXLの逆の動きをしていることがわかります。
2)MSCI新興国株価
EDC:Direxion デイリー新興国株ブル3倍
EDZ:Direxion デイリー新興国株ベア3倍
EDCは新興国株式のプラス300%のリターン、EDZはマイナス300%のリターンを目指します。 新興国が 下がると思ったときはEDZでベア3倍ETF、上がると思ったときはEDCのブル3倍を選び 短期間で売り抜けるのが基本なので、S&P500連動のSPXLなどと比べて難易度が非常に高そうに感じます。
EDC・EDZチャート(過去3年)
3)ラッセル2000インデックス
TNA:Direxion デイリー米国小型株ブル3倍 ETF
TZA:Direxion デイリー米国小型株ベア3倍 ETF
ラッセル2000インデックスは、米国の小型株式の中で、時価総額から小型株式と判定さた約2000銘柄で構成されています。 小型株なので値動きが大きく、それの3倍ETFですからかなりリスクは大きい商品だと思います。
ラッセル2000をベンチマークにしたETFにIWMがありますが、チャートを比較してみるとなかなかリターンが得にくそうで、少なくても初心者が買うようなものではありません。
TNA、TZA、IWM(過去3年)
他にも様々なレバレッジETFがあります。 有名なところとして、
金融株 「ラッセル1000金融株指数」のレバレッジ型として「EDC・EDZ」 REIT「MSCI米国REIT指数」のレバレッジ型「DRN・DRV」があります。
ただ過去のチャートを見る限り変動幅が大きいだけでなかなかリターンを得るのは難しそうなものばかり、その中でもSPXLは右肩上がりのS&P500を捉えた比較的わかりやすいレバレッジETFであることがわかります。
なお、SPXLは9月前半の買い付けランキングで米国ETFの中でもランキング6位に・・・ 2018年1月の調整期を抜けていま上昇していますのでチャンスと捉えている人がかなり多いことが伺えます。

レバレッジETFは大きなリターンが狙えるのが特徴ですが、経費率がかなり高いことがネックです。 そして他にもデメリットがあります。

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