投資信託を選ぶときにランキングを参考にする事も多々あると思いますが、年齢別に人気のある投資信託をみてみると面白い傾向も見えてきます。たとえば40代くらいから毎月分配型が上位10位に現れて、50代,60代以上になるとその人気が上がっていきます。 また同様な傾向にレバレッジ型の投資信託が増えてきます。
ご自身の年令とどのような投資信託が人気なのか確認してみると面白い発見があるかもしれません。
年齢別の投資信託買い付けランキング
楽天証券の月間の買い付け金額の順位を年代別に並べてみました。 以下の表がその結果になります。
順位 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60以上 |
ファンド名 | |||||
1 | ひふみプラス | ひふみプラス | ひふみプラス | ひふみプラス | 日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) |
2 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | ニッセイ日経225インデックスファンド | ニッセイ日経225インデックスファンド | ニッセイ日経225インデックスファンド |
3 | ニッセイ日経225インデックスファンド | eMAXISSlim先進国株式インデックス | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 楽天日本株4.3倍ブル | 楽天日本株4.3倍ブル |
4 | eMAXISSlim先進国株式インデックス | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | ひふみプラス |
5 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | eMAXISSlim先進国株式インデックス | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース |
6 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | ニッセイ日経225インデックスファンド | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース | ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型) |
7 | 日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) | 楽天日本株4.3倍ブル | 楽天日本株4.3倍ブル | eMAXISSlim先進国株式インデックス | MHAM新興成長株オープン |
8 | アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型 | eMAXISSlim新興国株式インデックス | 日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) | 日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
9 | MHAM日本成長株オープン | eMAXISSlimバランス(8資産均等型) | <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド | ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型) | 日経225ノーロードオープン |
10 | eMAXISSlim新興国株式インデックス | <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド | eMAXISSlim新興国株式インデックス | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド |
(2018年9月20日チェック)
年齢が高いほど毎月分配が増える
年齢が高いほど毎月分配型やレバレッジ型の商品の順位が上がっていることがわかります。
日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)
40代、50代で8位 60代以上では1位に浮上しています。
ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース
50代で6位、60代以上では5位と人気があります。
ではチャートを確認してみましょう。
ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース(設定来)
青:基準価額 赤:基準価額+配当
この商品を選んでいる方は基準価額が右肩下がりであることを理解しているのか、分配金を含めても今年に入ってからは減少傾向なことを知っているのでしょうか?
毎月分配は分配すればその分元本が減ってしまうので資産を増やすには向かないのですが、40代から上位に食い込んでくるところを見るとお金に不安を抱えた人が商品内容を知らないまま購入した可能性がないか心配になります。

年齢が高いほどレバレッジ型が増える
レバレッジを掛けた商品は右肩上がりの市場では圧倒的なパフォーマンスを発揮しますが。
ただリスクが大きく 一般的には経験を積んだ方が短期間の運用を行うものとされています。 このレバレッジ型の「楽天日本株4.3倍ブル」が 30代、40代で7位 50代で3位、60代以上で3位と年を追うごとに上位に上がっています。
確かに値上がり率ランキングが高いので惹かれるのはわかりますが、足踏み状態の市場では徐々に基準価額が下がっていくので 日本株式へのブルは難しそうな気がします。
もし私が選ぶのであれば米国のS&P500のブル3倍ETFのSPXLを選ぶと思います。 なぜならば米国は右肩上がりに成長しているからです。 いずれにしても、レバレッジ型のメリットとデメリットを知ってから購入したいものです。

どの年齢でもひふみプラスが上位に
ひふみプラスは国内外の株式の中でも価格が割安な銘柄を選んで長期投資するアクティブ運用ファンドです。 アクティブのため手数料は高めですが過去の実績やTVで取り上げられた事などからかなりの人気となっています。
過去の実績から選ばれているものと思いますが、特別おかしなことはしておらず、手数料が安ければ選んでも良いかなと思わせる投資信託だと思います。
ひふみプラスチャート(設定来)
米国株式は若い人ほど多い
米国株式への分散投資として外せないのがバンガード社のVTI、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」はこのVTIに投資をする投資信託です。
米国は世界経済の中心でもあり、投資をする上で無視することはできません。 また過去から右肩上がりに成長していることなどから、長期運用で資産を築こうとするのであればVTIやS&P500連動の商品は外せないと思っています。

20代、30代ではこの「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は第2位となっており、金融リテラシーが上がってきているのではないかと感心しています。 ただ年を追うごとに順位をさげ、60代以降では8位まで順位をさげています。
以上 簡単に年代と人気の投資信託をみてきましたが、アバウトに言えば 年を重ねるごとに資産形成に向かない毎月分配型の投資信託が増え、逆に投資の王道とも言える米国株式への分散投資が下がっています。
これは40代からその傾向が現れることから、40代くらいから将来のお金の心配から投資を始めるものの、資産形成に向かない商品を買っている方が意外に多いこと、 逆に最近は様々な情報が簡単に入手できるので若い人を中心に将来有望な米国株式に投資する人が増えてきているものと思います。
ここ1年位で米国への投資が非常に簡単になっています。投資信託でも低コストで米国株式へ投資できる商品も増えています。 ぜひ自分からいろいろな情報を取りに行ってもらいたいと思います。
資産形成を最優先と考えるのであれば積立NISA対象の商品も有望です。

日本で保有額が大きい外国ETFの順位です。 やはりVTIやS&P500連動は人気、高配当PFFも上位に食い込んでいます。

コメント