VTIと楽天VTIの違いを整理/少しでも条件が有利な方を選びたい

雑記
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大人気のETFとしてVTIがありますが、これは楽天でも「楽天・全米株式インデックス・ファンド」として販売しているので投資信託としても購入可能です。

つまり「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は米国ヴァンガード者のVTIに投資をする投資信託、ちょっとややこしいですが日本の円で米国のETFを購入できること、信託報酬が安く設定されており、元々のVTIの経費率0.04%に+0.12%を加えた信託報酬として設定されています。

経費は+0.12%と多少かかりますが、それを補った余りあるメリットもありどちらを選べばいいのか悩むところです。

そこで大元のVTIと楽天VTIを比較して見ます。 パフォーマンスを考えたときにどちらがいいのかは各自の環境によりますが、整理をすると自分にはどっちがいいのか明確になるかもしれません。

楽天VTIとVTIの違い

楽天VTIとVTIの違いで、わかりやすのは経費率が楽天VTIのほうが0.12%高いということですが、他にも楽天VTIは配当を確定させずに再投資することで配当金にかかる税金を繰り延べする子が可能、その他にも少額100円から投資が可能というメリットがあります。

概略は以下の通りです
・経費率の違い
・積み立て投資の楽さ
・配当金の繰り延べにより課税を後回し
・外国税額控除の有り無し
・購入時の経費の違い
・売却時の税率

ざっとこんなもんでしょうか・・・これらについてご自身の環境で優劣をつければ楽天VTIを選べばよいのか、本家のVTIか目安にはなると思います。

経費率の違い

これは一番わかり易い違いです。 VTIにかかる経費は0.04%と超安く1000万円分のVTIを保有していたとしても年間にかかる経費は4000円/年で済みます。 一方楽天VTIはプラス約0.12%で0.16%となっています。 これは1000万円の楽天VTIを保有していたとして16000円/年の経費がかかることになるわけです。

1000万円の0.16%と言うと額は大きいですが、一般的には経費率が0.5%を切れば十分に安いと言われる金額ですが、たしかに長く運用すると・・・例えば1000万円を10年運営すると12000円x10年で120000円の差になります。

積み立て投資の楽さ

ETFは株と同じように売買できる投資信託というイメージです。 つまり株を購入するのと同じように自分で売買しなければなりません。 また最低購入単位は1口なのでVTIの場合は現在一口149ドル、なので最低でも購入には149ドル必要です。(大体17000円くらいでしょうか) 一方、楽天VTIは投資信託ですから最低100円から投資ができます。

また投資信託は自動で積立投資もかんたんにできますのでハードルはかなり低くなります。 またETFでも積み立て投資ができるようサービスが充実してきています。たとえばSBI証券ではETFの自動積立サービスを今年の3月から開始しています。 (NISA口座であれば海外ETFの買い入れ時の手数料はかかりません)

しかし少額から自動積立ができるのは投資信託、つまり楽天VTIの大きなメリットです。

配当金の繰り延べにより課税を後回し

楽天証券サポートに問い合わせしましたが、配当金再投資を選択しても米国及び日本で課税された後に再投資されることがわかりました。 このため残念ながら繰り延べ効果は無いということになります。(2018/11/14追記)

配当金には税金がかかります。 米国での課税は10%また日本で約20%課税と2重化税されます。 このためVTIの配当には米国での課税と日本での課税が2重にかかり、配当には約28%も税金がかかります。

楽天VTIはどうなのでしょうか、配当を受け取らずに再投資することを選べば配当への課税は米国での10%だけとなります。 長期運用ではリターンを再投資して複利で資産を増やすのが常套手段、このため配当金への課税は低いほうが圧倒的に有利なのです。

VTIを1000万円運用していたとして、年間の配当は約1.7%で17万円です。 ここに課税されるので・・・VTIは課税後の再投資できる金額が122400円、楽天VTIは153000円と約3万円も差が出ます。

手数料が0.12%高いといっても再投資金額が大きくなるので、信託報酬と配当金への課税だけを考えれば 楽天VTIのほうが有利となります。

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外国税額控除の有り無し

先程書いたとおり、VTIは米国と日本で2重課税されます。 このため外国税額控除という仕組みで申告をすれば控除と言うかたちで、いくらか戻ってくる制度があります。 ただ全額が返却されるわけではなく、その人の収入対して課税された税金からいくらか戻るということになります。

手続きも確定申告を行わなければならず、配当が少額の場合は制度を利用しないケースも多いと聞きます。 これに対して楽天VTIはこの外国税額控除という仕組みがそもそも利用できないのが違いです。

購入時の経費の違い

長期運用で配当金を再投資して複利運用を考えるときに一番のネックになるのが購入時の手数料の違いです。 基本、配当が出るたびに購入するわけですから手数料はパフォーマンスにも影響してきます。

VTIの手数料は以下のとおりです。(SBI証券)

米国株式 1注文あたりの手数料
約定代金の0.45%(税込0.486%)
最低手数料:5ドル(税込5.4ドル) 上限手数料:20ドル(税込21.6ドル)

つまり再投資するたびに0.486%の手数料が取られることになります。 一方、楽天VTIはノーロードなので購入時にかかる手数料はありません。 再投資額が小さくても手数料がかからないのが楽天VTIの大きなメリットです。

また先程も書きましたが、SBI証券ではNISA口座で海外ETFを購入する際には買付手数料は無料です。

売却時の税率

投資して得られるキャピタルゲインですが、米国では実は課税されません。 日本では約20%の課税されるのです。 配当金の場合は米国で10%プラス日本で約20%ですから、約28%も課税されるのに対して、売却益については約20%ということになります。

 

再投資を考えると VTIは、配当として課税される額が約28%、購入(再投資)の手数料が0.45%と結構重く、パフォーマンスにかなり影響が出ます。 これに対して楽天VTIは経費率が0.12%高いのですが、配当への課税が米国でも課税10%なので18%もの差が出ます。

再投資する手数料はVTIは0.45%(SBI証券)なのに対して楽天VTIはゼロ、これはパフォーマンスに影響しますし、 シミュレーションでも楽天VTIのほうが、パフォーマンスは良い結果となっています。

こう見てみると、あえて米国ETFにしなくても楽天VTIで十分な気もします。

 

楽天VTIとVTIの経費についての比較です。どちらがお得かについては今回のように総合的に見ないといけませんが、経費についてのシミュレーションを行っています。

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