トルコリラ暴落に見る新興国投資の難しさ/新興国投資のリスクを検証

新興国は経済成長や人口の伸びしろがおおきく、将来大きな成長が見込めます。 また分配金の利率もおおきく投資家にとって魅力的に映ります。 ただ金利や分配金が高いのはそれなりに理由があることも知っておかなければなりません。

新興国への投資のメリット

例えば最近話題のトルコ、政策金利も17~20%と日本から見れば信じられない高いレベルですし、トルコ株式ETFのTURも分配金利回りが7.02%と非常に高くなっています。 つまり新興国への投資のメリットは一重にリターンが大きいこと、コレにつきます。

期待される成長率の高さも、若い労働人口が比較的多いことが主な要因です。 これは出生率が高く医療水準が低いなどの理由から、結果的に若い労働人口が先進国に比べて多くなっているという側面もあります。

新興国投資に伴うリスク

投資家は基本大きなリターンを得ようとするので新興国は非常に魅力的に映るでしょう。 しかし、先日8/10にトルコリラの急落に見る通り新興国はリスクが大きいことも理解する必要があります。

主なリスクとしては、為替リスク・流動性リスク・政治的リスクがあります。 このリスクによって価格の変化が極端になる場合があるのです。

為替リスク
新興国の場合インフレ率も高い場合が多く、結果高金利であってもその通貨安によって利益が相殺されてしまう場合があります。

たとえばトルコの場合はインフレ率が10%を超えており、インフレが進めばその通貨であるリラの価値が下がっていきます。 結果インフレが進んでいない国との差が開き為替に影響してきます。

トルコリラ/円チャート(過去5年)

例えばインフレが進んでいない円とのレートを見ると過去5年で半分以下まで落ち込んでいます。 つまり高金利に惹かれてリラ建ての株式や債権を買ったとしても為替でかなり相殺されてしまうことがわかります。

また世界的に経済が不安定になるとまっさきに新興国から資金が引き上げられるので、それも為替に大きな影響をしてきます。

結果、例えばトルコリラは2007年11月には1トルコリラが97円くらいでしたが、2018年8月現在17.86円と80%以上下落しています。 円/ドルが80~120円位で推移していることを考えればとてつもなく変化が大きい事がわかります。

流動性リスク
新興国は先進国に比べて市場規模が小さいことに注意が必要です。 つまりちょっとした事で価格がおおきく変化するのです。

好景気の場合は溢れたお金が高成長、高分配の新興国に向かい、結果価格が急騰する場合があります。 逆に世界的に経済が不安定に慣ればまっさきに資金が引き上げられ一気に価格が下るというわけです。

株価は多分に投資家の期待を織り込んでおり 結果、変化が激しくなります。

政治的リスク
8/10のリラ急落は「米国は、トルコが拘束している米国人のブランソン牧師を釈放しないことを理由に、トルコ閣僚への制裁、トルコからのアルミと鉄鉱の輸入関税を大幅に引き上げるなど圧力を強めている」事が直接の原因と言われています。

市場が小さいための流動性リスクも加わり大きな下落に結びついていると考えられます。

他にも、トルコは独裁政治のため正しい金融政策が取られなかった可能性もありますし、突然の政権交代、クーデターなどにより投資した資金が危うくなる可能性もないわけではありません。

以上より、新興国一国への集中投資などはもってのほか、よほどの自身がなければするべきではないでしょう。 ただ長い目で見れば大きな成長も期待できるので、新興国への投資は、VWOやVWOBなど新興国全体へ分散投資するETFが候補となるのではないでしょうか?

VWOは新興国株式に分散投資、中国・台湾・インドで約6割を占めるます。

新興国市場の大型株・中型株・小型株に連動留守VWO、資産額も多くアメリカの投資家に人氣のETFです。なんとなく自分のイメージだんだけど ...

新興国債券へ分散投資するVWOBです。分配金が4%を超えており分配金狙いもありかもしれません。

VWOBのインデックスは「ブルームバーグ・バークレイズ米ドル建て新興市場政府債RIC基準インデック ス」となっており、残存期間1年超債券で構...

最近の米国利上げによって新興国は軒並み値を下げています。 VWOBもその1つです。

米国では今年に入って2度の利上げが行われており、年内中に更に2回が見込まれているといいます。 これにより新興国に流れていたお金は米国に引き戻...

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする