米国債権で有名なETFといえば「AGG」、「BND」があります。 実際に日本で買われているETFのベスト10に唯一債権ETFとしてBNDが入っていることから、債権ETFといえばBNDやAGGという感じになっています。

ここに超低コストのSPDR ポートフォリオシリーズに 米国総合債券 ETF「SPAB」が投入されました。 これによって米国債権ETFにBNDとAGG 他にもSPABという選択肢が増えました。
SPAB、AGG、BNDの基本仕様
SPAB、AGG、BNDの仕様を記載します。
ファンド名 | iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF | バンガード・米国トータル債券市場ETF | SPDR ポートフォリオ米国総合債券 ETF |
商品分類 | 債券 | 債券 | 債券 |
TICKER | AGG | BND | SPAB |
国籍 | 米国 | 米国 | 米国 |
通貨 | 米ドル | 米ドル | 米ドル |
分配 | 毎月 | 毎月 | 年12回 |
インデックス名 | バークレイズ米国総合インデックス | バークレイズ米国総合浮動調整インデックス | ブルームバーグ・バークレイズUSアグリゲート指数 |
設定日 | 2003/09/22 | 2007/04/03 | 2007/05/23 |
運用方針 | バークレイズ米国総合インデックスにより定められる米国の投資適格債券市場全体の価格と利回りに連動する投資結果を提供 | バークレイズ米国総合浮動調整インデックスのパフォーマンスに連動する投資結果を提供 | ブルームバーグ・バークレイズUSアグリゲート指数の価格と利回り(経費控除前)に概ね連動する投資成果を上げることを目指す |
市場 | NYSE Arca | NYSE Arca | NYSE Arca |
管理報酬(信託報酬)年率 | 0.05% | 0.05% | 0.04% |
管理(運用)会社 | ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ | ザ・バンガード・グループ・インク | SSGA ファンズ・マネジメント・インク |
(モーニングスターHPより抜粋)
経費率もどれも0.05%以下でかなり低く抑えられています。 SPABが0.04%と他よりも0.01%下げています。 小さな差ですが、価格競争が行われているのは投資家にとっては嬉しいこと。
インデックスはAGGとSPABが同じになります。 BNDのみ浮動調整となっていますがその差は 浮動調整は国などが保有し市場で売買されないものを調整したインデックスとなります。
資産構成比
資産構成比を見るとAGGとSPABがあまり変わらないのに対してBNDは組込比率が明らかに異なっています。
AGG
SPAB
BND
例えばAGG財務省38.52% SPAB米国債37.15% に対してBNDは米国財務省/政府機関として42.7%の組込比率になっています。 この差が浮動調整の有無による組込率の違いではないかと推測します。
過去の1年でチャートを見ると若干AGGが良い結果を残していますがその差はわずか、長期で見れば必ずAGGが良いわけでもないので基本同じものと考えて差し支えなさそうです。
AGG/BND/SPABチャート(過去1年)
また直近の分配金を参考に記載しておきます。
AGG :2.83%
SPAB:3.01%
BND :2.83%
米国総合債権ETFのAGG、BNDにSPABが加わりましたが結論としてはどれを選んでも大差ないという事になりそうです。
総合債権ETFはいつ買えば良いのか
AGG,BND、SPABのような債権ETFは金利が上がれば自動的に価格を下げてしまいます。 FRB利上げも控えていますし、現在は金利が上がりそうな局面ですからしばらくは長期金利の様子を見ながら・・・ということでしょうか。
米国国債10年
債権ETFをポートフォリオに組込むということは株式暴落に備えて現金の比率を上げることで発生する機会損失をできるだけ抑えたいということだと思います。
つまり株式と債券という逆の動きをするものに投資を行い、株式暴落時には株を購入するための資金とするためです。 そしてそれまでは分配金を受け取りながら機会損失を押さえる。
もっともこのようにうまくいくわけはないので現金もある程度の率で保有しておくことも大事。
このため、債権を持っていないと焦って買うくらいならばしばらく現金を保有しておき、長期金利をにらみつつ、金利上昇が一段落したら購入とうストーリーが思いつきます。
FRBの利上げが一段落したら数回に分けで購入ということでしょう。 月並みな対応しか思いつかず申し訳ありません(;´∀`)
金利の決まり方を整理、主に国債と金利は逆の動きになります。

SPABは先月より日本でも購入できるようになりました。 それまでは総合債権ETFといえばAGG,BNDでした。

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