日本は先進国の中で最下位/日本の台所事情を整理

日本は経済成長に必要な人や技術開発に投資ができていないことを確認しましたが、なぜ経済発展に必要な人や研究開発にお金を使わないのか日本の台所事情を整理してみます。

ここを押さえておかないと金融政策とか社会保障とか言われてもよくわかりませんからね。

IMFが2018年7月に「IMF世界経済の見通し」改訂版を発行しています。 これを見ると日本がぶっちぎりで最下位で1.0%、来年の予測も最下...

日本の台所事情を整理してみる

2016年の予算を見ると一般会計歳出総額が約97兆円、そのうち約35%が借金、つまり実際の税収は約60兆円ほどということになります。

しかし日本の財政規模は更に大きく、社会保険料が66.3兆円+運用収入6.6兆 がプラスされます。 つまり日本の経済規模は概略 96.7+66.3+6.6=169.6兆円もあります。 

上のグラフで社会保障に31.9兆円となっているのは不足分を一般歳出で補っているということ、実際に社会保障にかかったお金は 総額で118.3兆円となります。

総予算と歳出の関係がわかりやすい表があったので掲載しておきます。

169.6兆円もの規模は米国や中国に次ぐ世界第3位に入る規模、にもかかわらず人や研究開発は先進国中最下位とはどういうことなのでしょうか・・・

「公共事業、教育、防衛など」の予算比の推移

過去から今までの歳出の推移に財務省発行の資料がありましたので見てみましょう。かなりすごいことがわかります。

過去25年で「公共事業、教育、防衛など」の歳出は変わりません。 それにもかかわらず「社会保障費」が20兆円増えているのです。 これに伴い国債も7.3兆円増えています。 なおこの緑色の部分は社会保障だけでは足りずに一般財源で補った額です。

つまり少子高齢化によって年金や医療などに関わるお金が膨大に増え、教育など人や研究開発に回すお金を増やすことができない状況が見えてきます。

財務省も社会保障以外の支出が最下位クラスであることを表明しています。

社会保障費の未来予測

社会保障費は少子高齢化によって更に増えるものと考えられますが、一体どのくらい増えるのか財務局発表の資料を見ると・・・

2016年の歳出では社会保障にかかったお金が118.3兆円ですが、7年後の2025年にはプラスで30兆円 148.9兆円にも膨れ上がる計算です。

もちろん何らかの手は打たれると思われますが、あまりにも巨額なので消費税をじゃんじゃん上げたとしても焼け石に水レベルです。

例えば消費税を1%上げると税収は2兆円上がると試算されており、来年に実施が予定されている消費税2%UPでも税収には4兆円くらいのインパクトしかありません。 逆に景気がさらに悪化して全く効果がないかもしれませんし、そちらのほうが心配です。

社会保障の増加分は吸収できるのか?

先程書いたとおり、税金を少し上げただけで額が大きいので素人目でも吸収しきれないのは目に見えています。

有効な手がなければこのままズルズルと国債を発行し続け、現在約33兆円もの国債発行額が 7年後の2025年にはプラス30兆となり年に63兆円もの国債発行となるのが濃厚です。

でも一般会計の税収が60兆くらいですから、それ以上の国債発行を発行しても買う人いるの? そもそもゼロ金利では日銀くらいしか国債買わないでしょうから、日本もゼロ金利を卒業してそろそろ利上げに向かうかもしれませんね。

日銀も金融政策(インフレ誘導)を行っていますが、一向に効果がありません。ちなみに私は景気回復が先で、結果インフレになるものだと思っています。

6月15日の日経新聞によると、 米連邦準備理事会(FRB)は13日、1.75~2.00%へ利上げ、欧州中央銀行(ECB)でも年内の量的緩和...

いずれにしても、社会保障の負担が重すぎて人や研究開発に投資する余裕が無く、たかが7年後には一般財源の税収以上のお金を借りないと回せない状況です。 そのときに何が起こるのかはわかりませんが、長期的に見れば日本円の価値、為替に影響を与えるはずです。

ただ日本は対外的に見れば、政府や企業などが海外に持っている資産から負債を引いた海外の純資産が、去年は300兆円と世界最大の債権を持っており 対外的にはお金持ち、でも内部を見れば火の車という状況です。

日本は今後少子高齢化が進み、経済的にも大きく発展する可能性が低いことから、私は将来的には円の価値が下がり円安になっていくものと考えています。...

このようなことから、円以外の資産を持つことがリスク回避のため更に重要になってきているものと考えています。

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