新興国株式といえば今後大きく成長が見込めるので人気、楽天VWOの他にも「EXE-iつみたて 新興国株式ファンド、eMAXIS slim新興国株」といった格安の信託報酬で投資ができる投資信託も生まれています。
配当も高めなので注目している人も多いのでは・・・と思いますが 新興国だけに注意が必要な部分もありますので整理してみます。
世界経済が不安定になると・・・
新興国株式は世界中への分散投資という観点からも必要かもしれませんが、世界経済が不安定になるとまっさきに影響を受けます。
資金が引き上げられるので急速に株価が下がる可能性があるのです。例えばVWOのチャートを見てみると・・・今年1月に米国が中国への制裁関税発表、更にFRBの利上げにより今年に入ってからはダラダラと値を下げています。
VWO過去1年
FRBでは年内中に更に2回の利上げを発表しているので、このVWOの値動きに注目してみたいと思います。
新興国ETFは成長市場への投資なのか?
運用を考えた場合、経済成長(経済規模の拡大)は人口と切り離しては考えられません。 多少の波はあったとしても、単純に人が増えれば使うお金の額も増えるからです。
新興国イコール人口が増える国であれば 長期的には成長市場への分散投資ということになりますが、ETFは様々な国へ分散投資しているため、必ずしも人口が増えている国への投資とはなってないと考えます。
VWOの投資国について見てみます。
中国の組込割合が全体の3分の1とかなり大きいのですが、中国は2020~2030年には人口のピークを迎え、徐々に減少していきます。 労働人口(15~64才の人口)はすでにピークを迎え減少期に入っています。
人口ピラミッドを見ても日本に続き少子高齢化が進むので、長期的な市場の成長ということでは中国は微妙な気がします。
2017年 中国
また今後も成長を続ける可能性が大きいインド、人口ピラミッドもきれいな紡錘形、これであれば市場も将来的に成長しそうと素人目にもわかります。
2017年 インド
このように見ていくと、人口減少気に入りつつある中国や台湾の組み込み比率が高いのも気になります。
また人口が増加している新興国は何処なのでしょうか?
(SMBC日興証券)
人口ボーナス期とは働き手の数(15~64才)をそれ以外の子供+高齢者の数で割ったものが2を上回る時期です。
これを見るとインド、インドネシア、トルコ、ブラジルの人口がこれからも増加する予想が立っていますので市場としても成長することが予測されます。
つまり、新興国の株式ETFは インド、インドネシア、トルコ、ブラジル このあたりを中心に組込んだものが狙い目になりそうです。
この様な国にターゲットを絞った新興国株式のETFがVWOクラスの信託報酬で発売されれば大いに検討の余地ありです。
米国の有名なETFをまとめました。 組込銘柄を検討するのに役立つと思います。

いろいろとVWOの気になる部分を書きましたが、悪いETFではないと思います。ロボアドのWealthNaviのポートフォリオにも組み込まれています。

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