増配株式とか高配当とか あ~いい響きです。
高配当のVYMはかなり有名で楽天ヴァンガードシリーズにも組み込まれていますが、VIGは米国で人気のETF 大型株の中から連続増配を10年以上続ける銘柄を約180も組込んだETFです。
米国ではVTよりも運用残高もおおきく人気があるETFといえます。 高配当ETFのVYMとよく比較されるようですが、連続増配していることから将来的な収益に期待といったETFでしょうか?
経費率は高配当ETFのVYMと同じ0.08%と非常に低く設定されています。 米国全体(約4000銘柄)に分散投資するVTIは0.04% 一般的に0.5%を切れば経費率が低い部類に入りますので他のETF同様に安さが際立っている事がわかります。
NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス
10年以上の連続増配銘柄を組込んでいますが、面白いのが今 高配当ではないのです。 持ち続けることによって連続増配がじわじわと効いている不思議なETF、しかし米国には様々な切り口で作られたETFがあるので調べるとキリがありませんね。
ちなみにVIGの配当率は約2%、VYMが3%弱となっています。
保有上10位組込銘柄(2018年3月31日)
銘柄名 | 保有比率(%) |
Walmart Inc. | 4.00% |
Johnson & Johnson | 4 |
Microsoft Corp. | 3.9 |
PepsiCo Inc. | 3.5 |
3M Co. | 3 |
McDonald’s Corp. | 2.8 |
Medtronic plc | 2.5 |
Union Pacific Corp. | 2.4 |
Abbott Laboratories | 2.4 |
Texas Instruments Inc. | 2.3 |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合 | 30.80% |
業種 | 保有比率(%) |
資本財 | 33.20% |
消費者サービス | 19 |
ヘルスケア | 12 |
消費財 | 11.1 |
金融 | 8.7 |
テクノロジー | 8.7 |
素材 | 4.2 |
公益 | 3 |
通信サービス | 0.1 |
石油・ガス | 0 |
Walmart Inc. とか Johnson & Johnson 超有名企業 大型の増配銘柄が占めていることがわかります。 しかも業種で見れば資本財、消費サービス とディフェンシブが上位を占めています。
この様な銘柄は株式暴落時にもある程度、対暴落特性が期待できそうです。
また この上位に食い込む企業は基本連続増配企業、となれば将来的に個別銘柄を検討するようなときなこのVIGに長期間組み込まれている銘柄を参考にするのもありですね。
個別銘柄を検討するときにETF組込銘柄を参考にできるとは意外な発見です。 では実際のパフォーマンスはどうなっているのでしょうか?
VIGのパフォーマンス
連続増配とくれば高配当、そして米国全体を見てみたいということで、VIGとVYM、米国全体をカバーするVTIについてチャートを比べてみます。
VIG・VYM・VTIのチャート(過去10年)
流石VTI、10年間に124.9%も株価が増加しています。 VIGで103.8%、VYMは91.8%という結果です。
またVYMを見ると、やはり高配当銘柄となるとキャピタルは厳しいのがわかります。 では配当含めたトータルリターンではどの様になるのでしょうか?
VIG・VYM・VTIのトータルリターン(過去10年)
VTIが181.5%・VYMが174.3%・VIGが163.3%という結果になっています。
配当が少ない(それでも2%弱)VTIはキャピタルで好成績、VYMはインカムで2位に、VIGはキャピタルこそVYMよりも高パフォーマンスでしたが、インカムでVYMにビハインドし結果第3位。
注目はリーマン・ショック時の下落がVTIやVYMよりも小さく済んでいること、まあそれでも暴落している事には違いありませんが、でもこれは組込銘柄が大型株でしかもディフェンシブな銘柄なのでだったことが影響しているようです。
残念ながら平常時はVTIやVYMにトータルリターンでビハインドしています。
VIGは今は高配当ではないけれど連続増配しているので将来的には高配当に・・・というちょっと変わったETFです。 でもそれだったらはじめから高配当のVYMでいいじゃん。と思いますが でも株価暴落時にはその強みが発揮されるのかもしれません。
高配当ETFのVYMについて調べていました。 今私の主力はVYMとVTIになっています。

高配当ETFにはVYMの他にもHDVがあります。 連続増配を待たずにはじめから高配当でも良いのではと考えるのは私だけでしょうか。

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