普通の会社員が小金持ちを目指すためには資産運用が必要不可欠です。そのためには証券会社に口座を作らないといけませんがどこに口座開設するのが良いのか悩んでいる方いないでしょうか?
金融資産5000万円超えの小金持を狙うならばそれに合わせた投資手法が必要ですし、その手法に合う証券会社を選択しておいたほうが良いはずです。
今回の記事では小金持ちを目指すための投資方法とは何なのか? その投資方法にあった証券会社はどこなのかを深掘りしていきたいと思います。
結論から言えば小金持ちを狙うならば「短期運用はせず、インデックス投資か高配当株投資で資産をじっくりと育てる」これに尽きるでしょう。
なので以下の投資方法に向く証券会社を考察したいと思います。
・インデックス投資
・米国の高配当株
・日本の高配当株(上級者向き)
やすきちは「SBIネット証券」と「楽天証券」がメイン、選ぶのが面倒だったらこの2つの口座を開設しておけば何をするにしても間違いありません。
⇒ SBI証券
⇒ 楽天証券
では、なにがどのように良いのかを早速深掘りしてみましょう。
小金持ちへの王道はインデックス投資
小金持ちを目指すための大前提は幅広く分散された株式を長期間保有すること、これは過去の研究や実績からS&P500などの市場平均を狙うインデックスファンドを15年、20年と長期間保有することでほぼ確実に勝てることがわかっているからです。
具体的には全世界株式か米国株式への分散投資、過去の実績から長期運用の平均で年間リターンが4~7%くらい見込めます。
また市場平均以上を狙うファンドをアクティブファンドといいます。銘柄を選んだり購入タイミングを考えたりする運用ですね。具体的には割安株を探すバリュー株投資、成長株しそうな株を探すグロース株投資など、これらはすべてアクティブ運用です。
市場平均以上を狙っているならばアクティブファンドのほうが成績が良いんじゃないと思われますが、長期運用を考えた場合はインデックスファンドに勝てるアクティブファンドは10~20%程度と少数派であることは知っておいたほうがいいと思います。
インデックス投資の要件
インデックス投資で資産を増やすための最適解はほぼ出揃っていて、具体的には「全世界株式」、「全米株式」のいずれかに連動するファンドを長期運用し、分配金は再投資すること、少額からでも積み立てるだけなんです。
具体的に買う方法はざっくりと2種類あり、どちらを取るのかで証券会社に求める要件が異なってきます。
1)投資信託を利用して円で買う
2)円をドルに変え、ドルでETFを買う
1)の投資信託の場合は、例えば毎月3万円など積立の設定さえしてしまえば、あとは自動で積立できますし、配当金は自動で再投資してくれるので配当への課税が後回しになり投資効率が高くなります。
つまりはじめに商品を選び積立設定だけしてしまえばあとは放置でOK、なんともありがたい運用方法ですね。
一方で2)のように直接ドルでETFを買う方法もあります。直接買う分、多少手数料が安くなるメリットは有るものの微々たるものです。また配当金は支払われる度に課税されるので投資効率が悪いこと、また課税後の配当金を基本は自分で再投資する必要もあるので特別な事情がない限りは投資信託を利用すべきです。
また「つみたてNISA」対象の投資信託の場合は売却益に課税されません。なので証券会社に求めるのは「つみたてNISA」対象の証券会社で、自分が欲しい投資信託を扱っていることが重要となってきます。
おすすめの投資信託はいくつかありますが、参考にイチオシの商品を2つだけ上げておきます。これらの投資信託はコストが安く、更に「つみたてNISA」口座で運用すれば利益に課税されません。
・全世界株式 eMAXIS Slim 全世界株式 ・全米株式 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国高配当狙いの要件
インデックス投資を長期間運用すればいずれ資産は増えていずれ小金持ちになってしまいます。こんな最強のインデックス投資ですが弱点も知っておきましょう。
出口が難しいのがインデックス投資
お金は使ってナンボですが、せっかく増えた資産が徐々に減っていくのはあまり気持ちのいいものではありません。それに資産を取り崩すと言うのは、いままで堅実に積み上げてきた行動と逆のことをすることになるので取り崩しに抵抗があり資産を更に増やしてしまうことなんです。
そこでおすすめなのが高配当株投資、売却益は考えずにひたすら配当金をもらい続ける投資方法なので出口を考える必要がありません。それに米国には優良な高配当ETFがあるのでこれを買えばいいだけです。
具体的には「VYM」、「SPYD」、「HDV」のいずれかですね。詳しい説明は別記事で触れていますが、過去の実績から年間の分配金が3~4%くらい期待できます。さらにインデックス投資ほどではありませんが株価も長期で右肩上がり、売却益も分配金もどちらも狙える優良なファンドたちです。
ただ、デメリットはこれら株式ETFを直接ドルで購入する必要がある事です。普通の人は日本に住んで円を使って生活していますから普通はドルを持っていません。なので高配当株投資をするためには円をドルに変える必要があるんです。
以上より証券会社選びで注目すべきは以下の2つになりますね。
・円をドルに変えるときの手数料
・高配当ETFを買うときの手数料
日本の高配当株の要件
日本の株式は右肩上がりとはいえないので個人的にはインデックス投資には向かないと考えています。ただ高配当株投資であれば配当控除や為替リスクがないといったメリットがあるので検討の余地ありです。
問題は日本でも高配当株ETFは存在していますが、組み込まれている銘柄には業績の悪いものも含まれているので個別株を購入してポートフォリオを組む必要があること、ここが難しいところなんで別記事でまとめておきたいと思います。
また日本では基本100株単位でしか売買できないので大きな資金が必要となることも問題です。
そこで活用したいのが単元未満株、これ1株単位で購入できるので大きな資金がなくてもポートフォリオを組むことができます。つまり証券会社に求めるものは投資できる単元未満株の種類が多く、売買のコストが安いこと ということになります。
おすすめの証券会社
以上を踏まえて安心しておすすめできる証券会社を確認してみましょう。
インデックス投資
ほとんどの人におすすめできるインデックス投資、「つみたてNISA」を目一杯利用して長期運用できれば小金持ちは約束されたようなものです。
インデックス投資の場合は購入すべき投資信託を扱っているかどうかで証券会社を決めるべきなのですが、どの証券会社も扱っている商品に大差ないのでどこを選んでも間違いありません。
証券会社名 | 楽天証券 | SBI証券 | auカブコム証券 | マネックス証券 |
最低積立金額 | 100円 | 100円 | 100円 | 100円 |
ポイント | 楽天ポイント | Tポイント Pontaポイント dポイント Vポイント | Pontaポイント | マネックスポイント |
取扱数 | 187本 | 188本 | 183本 | 161本 |
クレカ積立 | 楽天カード | 三井住友カード | auPAYカード | マネックスカード |
ただクレカ積立でポイントが貯まる証券会社もあるので、使用しているクレジットカードや使っているポイントサービスによって証券会社を選ぶという方法もありますね。
ただクレカ積立でポイントを得るというのは投資の本質ではありません。インデックス投資は長期運用が前提ですから口座開設数が多く基本的なサービスがほぼ網羅されているSBI証券、楽天証券をおすすめしたいところです。
米国高配当株式
米国株に投資できる代表的なネット証券をピックアップしてみました。注目すべきはETF購入の手数料、また原則ドルで購入することになりますから円をドルに交換する手数料にも注目したいところです。
マネックス証券 | SBI証券 | DMM株 | 楽天証券 | auカブコム証券 | 松井証券 | ||
取扱い 銘柄 | 個別銘柄 | 約4532銘柄 | 約5302銘柄 | 約2053銘柄 | 約4220銘柄 | 約1802銘柄 | 約1378銘柄 |
ETF | 約361銘柄 | 約356銘柄 | 約288銘柄 | 約373銘柄 | 約228銘柄 | 約209銘柄 | |
手数料 | 取引通貨(※1) | 米ドル 日本円 | 米ドル 日本円 | 日本円 | 米ドル 日本円 | 米ドル 日本円 | 米ドル 日本円 |
売買 手数料 | 0.495% | 0.495% | 0.000% | 0.495% | 0.495% | 0.495% | |
売買最低手数料 | 0ドル | 0ドル | 0ドル | 0ドル | 0ドル | 0ドル | |
売買手数料上限 | 22ドル | 22ドル | — | 22ドル | 22ドル | 22ドル | |
為替 手数料 | 片道0銭(ドル買付時) | 片道25銭 | 片道25銭 | 片道25銭 | 片道20銭 | 片道25銭 | |
その他 | 配当金受取 | ドル | ドル | 日本円 | ドル | ドル | ドル |
入出金通貨(※2) | 日本円 | 米ドル 日本円 | 日本円 | 米ドル 日本円 | 米ドル 日本円 | 日本円 |
取引通貨(※1)
ETFを買い付けられる通貨、通常はドルですが日本円は購入のタイミングで証券会社がドルに両替して買いつけます。このため為替手数料が発生します。
入出金通貨(※2)
証券会社に対して入出金できる通貨です。なので日本円での出金は為替手数料が発生します。また米ドルのまま入出金ができても手数料がかかる場合があります。
各社の代表的な項目を取り上げ比較表を作ってみましたが手数料という意味ではあまり大きな差はありませんね、どうしても競争できることろがコストになってくるので似てくるんでしょうか・・・
そこで個人的に順位を考えてみました。
1位 SBIネット証券
2位 楽天証券
3位 DMM株
4位 auカブコム証券
5位 マネックス証券
6位 松井証券
SBIネット証券
業界第1位の証券会社、売買手数料や為替手数料も安く安心して利用できます。さらに住信SBIネット銀行を利用すると為替手数料がちょっと有利というのが1位の理由です。
・住信SBIネット銀行から入出金は手数料無料
・住信SBIネット銀行の為替手数料は6銭と格安
この組み合わせは米ドルや日本円での入出金が無料で、住信SBIネット銀行の為替コストも安く柔軟に対応ができるのがメリットです。
楽天証券
業界2位の楽天証券、コスト的には標準的ですが楽天カードでの買い物や楽天モバイルなど楽天の他のサービスと組み合わせることでトータルでメリットが大きいと思います。
楽天カードを利用しているならば開設しておくべき証券会社でしょう。
DMM株
特徴は「売買手数料がゼロ」ということ、その代わり配当金は日本円の受け取りは日本円のみなので強制的に為替手数料が取られてしまいます。
ただ高配当株ETFの買い付け、分配金の受け取りにかかるコストは最安ですね。また分配金再投資をする場合は為替手数料が往復でかかりますが、それでもトータルでみれば他社より僅差で安いようです。
入金や出金が日本円でドルを持てないので、すぐに使わない現金(ドル)を外貨MMFで高利回りで一時保管しておくとか応用が効かないのがデメリット、逆に米ドルを意識しなくても低コストで気軽に投資できるメリットといえますね。
auカブコム証券
auカブコム証券の手数料も標準的ですね。為替手数料が片道20銭と低めに設定されている所を評価して4位にしました。
マネックス証券
マネックス証券はやはり為替手数料が片道0銭(ドル買付時)というところがすごいです。ただ為替手数料が片道0銭(ドル買付時)というのはキャンペーン扱いなのでいつ終わってもおかしくありません。
松井証券
標準的な手数料なので決して高いわけではなく悪くないのですが、auカブコム証券やマネックス、DMM株がコストで頑張っているのに対してちょっと物足りなく感じてしまいました。
これからに期待です。(ちなみにやすきち株主優待狙いの株式は松井証券を利用しています)
日本の高配当株式
日本株式の場合は個別株を幅広く組み入れる必要あり、なので単元未満株で高配当株式を運用するのに向く証券会社を探してみたいと思います。
単元未満株の売買手数料
楽天証券 | SBI証券 | auカブコム証券 | マネックス証券 | 松井証券 | |
買付手数料(税込) | 無料 | 無料 | 0.55%最低手数料55円 | 無料 | 取扱なし |
売却手数料(税込) | 11円/回 | 0.55%最低手数料55円 | 0.55%最低手数料55円 | 0.55%最低手数料52円 | 0.55% |
スプレッド | 0.22% | – | – | – | – |
リアルタイム取引 | 可 | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 |
ポイント投資 | 可 | 不可 | 可 | 不可 | 不可 |
比較表にはリアルタイム取引やポイント投資の項目を入れましたが、長期運用が前提ですからリアルタイム取引の必要はないしポイントもおまけです。
また高配当株投資は買ったら売らないのが基本前略、株価が上がろうが下がろうが全体として減っていないならばOK!企業の不祥事とかで投資するに値しないと判断しない限りは売りません。
なので買付手数料が安い証券会社を選ぶべきで、売買手数料は標準的でOKです。
以上から単元未満株であれば「SBI証券」か「マネックス証券」で決まりですね、買付手数料が無料と言うのは強力です。
楽天証券だって無料だよ!という声も聞こえてきそうですが、スプレッドは事実上の手数料です。なので楽天証券で単元未満株を買うと0.22%の手数料が発生します。(このスプレッドは売却時にもかかって来ることにも注意が必要ですよ)
まとめ
普通の会社員でも小金持ちになるためには、倹約して貯金や投資の種銭を作り資産運用することが必須です。
ただ証券会社ってどこが良いのかなかなか比較しにくいんですよね、そこで運用方法ごとに適した証券会社がどこか深掘りしてみました。
小金持ちを狙うためのおすすめ運用方法 ・インデックス投資 ・高配当株投資(米国株) ・高配当株投資(日本株)
インデックス投資
運用方法の基本は「つみたてNISA」を利用して積み立て設定をしたらあとは15年、20年と放置すること。なので証券会社に求めるのは「つみたてNISA」で欲しい投資信託を扱っているかどうかですね。
今回比較したネット証券は「つみたてNISA」対象で優良な投資信託を扱っていること、コスト差がないことから業界1,2位のSBI証券か楽天証券がおすすめです。
高配当株投資(米国株)
米ドルで高配当株ETFを買うことになるので為替手数料と売買手数料が発生します。
おすすめはSBI証券+住信SBIネット銀行の組み合わせ、住信SBIネット銀行の為替手数料が安いことですね、楽天経済圏にいるならば楽天サービストータルのメリットがあるので楽天証券がおすすめです。
あと気になるのがDMM証券、低コストで運用が可能ですが現金(ドル)で保有ができず、すべて日本円になるので分配金(ドル)を利用して外貨MMFを買うなどの応用はききません。気軽に米国高配当株投資をしたい人向きですね。
高配当株投資(日本株)
単元未満株を活用して個別株でポートフォリオを組むことになります。このため投資に割ける時間が必要になりますが、2重課税や配当控除などメリットも大きい投資方法です。
高配当株は配当をもらい続ける投資方法ですから基本は売りません。なので売却手数料は標準でOK、購入手数料が無料のものを選びましょう。
その意味で選ぶべきはSBI証券とマネックス証券となります。
以上、切り口を変えながら小金持ちを目指すためのおすすめ証券会社を深掘りしてきました。気になる証券会社はあったでしょうか?
証券口座の維持にお金はかかりませんから面倒だったら業界1,2位のSBI証券と楽天証券でいいですし、あと気になる証券会社をプラスして使い分けても良いです。資産運用は早く始めればそれだけ有利ですからさっさと口座開設は進めておきましょう。
それでは、また!!
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