投資の基本は「分散・長期・積立」と言われます。金融庁のすすめる「つみたてNISA」もこの考え方をもとに資産形成の支援をする制度ですから「分散・長期・積立」が基本というのは説得力がありますね。
ただ、「分散・長期・積立」といっても漠然としすぎていてよくわかりません。なのでちょっと言い方を変えてみます。
分散投資:
・長期的に成長が信じられる市場へ分散
・許容できるリスク
・コスト
長期運用:
・最低15年の運用
・短期・中期の値動きは無視
積立投資:
・入金力UP(家計の見直し・収入UP)
どうでしょうか、なんとなく長期投資で何をすればいいのかイメージがわいたのではないでしょうか。今回は長期運用のキモであるリスクについてまとめてみたいと思います。
勝てる投資の条件
まず勝てるインデックス投資の条件についてですが、長期的に成長が信じられる市場へ分散ができるファンドを選ぶこと、これについてはほぼ最適解が出揃っていますね。
次に問題になるのが「短期・中期の値動きは無視」つまり長期運用、最低でも15年は手を付けないで市場に立ち続けることです。
この長期運用ができれば誰でも成功する可能性が高いのがインデックス投資、暴落や景気低迷時があっても狼狽しないようにしなければなりません。
リスクを意識せよ
暴落や景気低迷時に慌てないようにするためには適切なリスクをとることが大切なのですが、投資初心者さんにとってその勘所は結構難しいことではないかと思うのです。
たとえばリーマンショック以降米国株式は絶好調ですが、この状況しか知らないと「もっと攻めればもっと増やせたかもしれない」と考えてリスクをとりすぎるかもしれません。
つまり・・・
・もっとお金を入れておけば
・もっと成績の良いものを買っておけば
でも暴落や景気低迷局面は必ずやってくるので、この時になって「下がりすぎて怖い」とならないようにしなければなりませんね。
リターンはどのくらいばらつく?
選んだファンドのリターンがどのくらいばらつくのかを知ることは狼狽売り防止に役立ちます。
そのファンド、どのくらいリターンが見込めるのか?どのくらいマイナスになるのか?については実は過去の実績から調べることができます。
調べ方は簡単、運用会社の運用報告書や各種サイトで「リスク・リターン」が公開されていますからこれを確認すればいいのです。
統計的に「リターン±リスクに収まる確率は68%」 と計算されるので、例えばやす吉が大好きなVTI(Vanguard Total Stock Market ETF)の過去20年の年率平均を見ると以下のとおり
・リターン +9.6%
・リスク(標準偏差) 15%
ここからリターンが9.6%±15%(-5.4~24.6%)に収まる確率は68%ということがわかります。
購入するファンドの評判がいいから、リターンが期待できるから・・・だけではなく事前にどのくらいマイナスになるのか知って、このくらいマイナスになるのは当たり前という心構えをしておけば安心ですし、事前に「投資金額をおさえてその分キャッシュを持とう」という判断も可能です。
ちなみにデータはできるだけ長い期間の実績を確認することが原則です。
暴落への心構え
過去の実績からリスクがどの程度なのかがわかっても、実際に暴落すればこれを超えて下がっていく可能性があるでしょう。事実、VTIもリーマン・ショック時には半値まで下げていました。
なので暴落時には退場しないように「資産がなくなっても、半分になっても」余裕な金額から運用を開始し、価格変化になれてきてから投資額を上げていくようなことをおすすめします。
とは言っても暴落すれば買い増しと、あとは放置して価格が戻るのを待つしかありません。どうしてもマイナスが気になる人に伝えたい言葉は・・・
「どうせ15年すれば最高値を更新している」
過去の事例からいつから投資を始めても15年以上の運用期間があればマイナスにはならないという結果が出ています。暴落の歴史は別記事で改めてまとめてみたいと思いますが、長期で成長が信じられる市場へ分散投資するファンドですから短期・中期の値動きはガン無視してください。
運用を続けるとリスク許容度は上がるよ
あと最後にお伝えしたいのが長く運用すればその分リスク許容度はどんどんと上がっていくということ。
長く続ければその分慣れてくるからね・・・という側面もありますが、実際に資産が少しづつ増えてくると暴落時にも含み損が出にくくなってくるからです。
例えばやす吉の場合は約6年の投資歴があり評価額は投資した金額に対して倍近くまで増えてきました。なのでリーマンショック級の暴落が来て資産が半分になっても致命的にはならない見込みです。
※:投資期間が長くなれば利益も積み上がるので、暴落に対しても余裕が出てきます。
初めは含み損が出る場合も多々ありますが、気にせずに長期運用を続けましょう。気がついたら暴落しても問題ないくらいの利益が積み上がってくるはずです。
ただ生活費や生活防衛費、近い将来使うお金を投資に回すことは死亡フラグをたてるようなもの、これを避ければ成功間違いなしです。
以上、なにか役に立つことあったでしょうか?
それでは、また!!
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