先日、日銀総裁の黒田さんの会見がありましたが、為替介入の実施と今後も金緩和策を根気強く続けていくことを話されていました。
金融緩和を継続しながら為替介入とは?!
これ真逆の対応なんで本気で円安を抑えようとは思っていないですよね。実は円安で騒いでいる人に対策してますよ〜というパフォーマンスがしたかった? それとも単純に円安で外貨準備を売れば大儲け、円安で困っている人に対して支援するための財源にでもするのかなと思ってしまいました。
為替介入はドルを売る行為、介入で政府は大儲け
まあ一時的に円安に進む動きを抑える効果くらいはあるかもしれませんが、為替 介入に恒久的な効果はありません。あくまでも2国間の金融政策の差によって為替が決まります。
その意味で来年の日銀総裁の人事は要注目です。新しい総裁がどのような考えを持っているのか、どのような金融政策を実施するのかが今後の為替を決めるでしょう。
いま金融緩和を続ける理由
メディアでは既にインフレ率2%超えている、既にインフレだ・・・という報道をよく見かけます。これを見ているとインフレ目標を達成しているならば金利を上げても良いんじゃない? という刷り込みをしようとしているのかなと思っちゃいます。
たぶん銀行とか金利で食っている人たちの意見をそのまま報道しているのでしょうね。
世界的な基準で見て日本ではインフレが進んでいるとは言えません。コアコアCPIで1.6%くらいですし、GDPギャップだってマイナス、一説によると30兆円くらいはマイナスしていると言われています。
GDPギャップは経済全体の総需要と総供給の乖離、つまりこれがマイナスということは簡単に言うと「みんなお金がなくて買えません」ということです。原材料の価格上昇に対して商品価格に転嫁できないのはこんな理由からです。
お金がないのは起業の内部留保が悪い!給料上げろ!!・・・なんて言ってみても給料が上がらないのは需要が弱い状態が恒常化していることや、景気が良くなるとすぐに税金をあげようとするので、企業も上げるに上げられないというのが実態じゃないですかね。
いずれにしてもGDPギャップを埋めるだけの資金を市場に供給してみんながお金を使えるような状態にしないと景気は良くならないハズ、なので長期で見れば金融緩和も続くはずです。
日銀の金融緩和が続く限り円安は進む
もし為替介入によって円高を目指しているのであれば無理としか言えませんね、それにあまりにも為替に介入すると米国から為替操作国として目をつけられてしまいます。
為替介入は一時的に円安のスピードを緩めたい・・・くらいの効果じゃないですか、意味がないとは言いませんが今の状況では円安にならざるを得ないです。
いずれ利上げのペースは鈍化して為替は一定のラインに落ち着くと思うのですが、日本は引き続き通貨を増やさなければならない状況なので今よりは円安の状態で落ち着くものと思います。
元の水準に戻る可能性
日銀が金融引締策を取るのであれば、再び円高に振れて元の水準近くまで戻るかもしれません。この場合、GDPギャップが更にマイナスに振れる可能性が高く生活が苦しくなる人が増えるはずです。なので普通だったら金融引き締めはしないと思うのです。
でも個人的には金融引き締めの可能性が高いのでは・・・と思うのです。なぜなら岸田さんはどうも安倍さんの政策をひっくり返したくてしょうがないように見えます。来年の日銀総裁の人事でも金融引き締め論者が選ばれるんじゃないかな・・・と
もちろん為替を読むなんてことはできませんが、長期で見れば今よりは円安で安定するのではないか? ただ岸田さんだったらしくじって金融引き締めに走りそうで怖いんですね。
リタイア組としてはインフレは嬉しくないのですが、適度なインフレは雇用にもいい影響が出ますからいずれそっちに進み円安がすすむでしょう。
しかし、今為替介入とはどういうこと? ⇒ 財務省は変なことをするな〜 ⇒ 単純に円安対策してますアピールでは? ⇒ 政府は適切な対応が取れなさそう!? ⇒ 間違って金融引き締めしそう
なんて考えています。つまり岸田さんが変なことをして円高に振れ、自滅するストーリーが現実化するのではないかと思っています。
もちろんただの想像ですがどのような政策が実施されるのかを注視すればなんとなく為替の方向性くらいは読めるのかもしれません。
まとめ
先日、黒田総裁の会見で為替介入したことが明らかになりました。どの程度の規模か発表されていないのでわかりませんが効果はあったとのことです。
しかし為替は2国間の金融政策の差から生まれるので為替介入で円高に誘導することは不可能、やっても意味はないはずです。なんでこんな事するの?今回この違和感から思うことをまとめてみました。
為替介入は・・・
・円安対策しているアピールがしたい
・介入でドルを売れば大儲け、利益は円安対策に使う??
過度なインフレで他国が金融引き締めに走る中、日本はインフレにもなっていません。ただ輸入価格が高騰してエネルギーや食料品の価格が上がっているので、これに押されて物価全体が押し上げられている状況です。
しかしGDPギャップがマイナスですから、供給よりも需要が少ない、つまり金融緩和せざるを得ない状況、なのでこれからも円安に進むはずなんですが・・・
いずれにしても金融政策がどうなっていくのか注視することで資産運用の方向性が決まってくるのではないかと思います。
以上、なにか役に立つことがあったでしょうか?
それでは、また!!
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